中村の連ドラ主演は、07年の同局系「ハリ系」以来13年ぶり2度目で、ゴールデン・プライム帯(午後7時~11時)では初めて。同作は「海月姫」などで知られる漫画家・東村アキコ氏の初のサスペンス漫画が原作。中村はおいしい料理を愛する探偵・明智五郎役で、類いまれなるグルメ知識と推理力で殺人事件を解決していく。
ドラマは1月中旬にクラインクイン。コロナ渦で各局の連ドラが続々と撮影中断する中、ある程度収録素材に余裕があり、通常放送を続けて来た。
しかし、第6話の放送を以って、一時中断することが決定。24日からは地上波未放送のオリジナルストーリーを含んだ「特別編」を3週にわたって放送予定だ。
中断前の最後の放送となった第6話、終盤では、黒い背景をバックに、距離を取った中村とヒロイン・小林苺役の小芝風花が熱演するという、まるで演劇のようなシーンがあった。
一部スポーツ紙によると、1シーンだけ未収録だったため、感染対策を講じた上で、演出を変更し、セットなしで収録。
制作サイドでは、朗読劇のスタイルを想定していたが、中村が「自分は役者なので、せっかくなら朗読(という形で)ではなく芝居をして、フィクションを楽しんでくださっている視聴者の皆さんの感情がなるべく途切れないようにお届けしたい」と提案していたというのだ。
「ドラマにしてはかなり斬新なシーンとなったが、話がつながっていたし、なかなかの妙案だったのでは。どこの局もセットでの撮影にこだわっているが、中村のようにこれまでならあり得ないことを提案していかないと、この先、ドラマ制作は厳しいだろう」(芸能記者)
役者としてブレイク中の中村だが、自分の持ち味を生かすためのプロデュースのセンスもあったようだ。