2005年に俳優デビューした中村。わずか2年で深夜ドラマの主演に抜てきされるも、当時同世代はゴールデンの話題ドラマに出演していた。「『ジュノンボーイ』、『戦隊』、『ライダー』……僕は何も該当していなかった」と回顧。自分もそうした人気ドラマに出たかったとしつつも、「イケメン俳優という括りではなかったから、工夫して生き延びたところもあるし、考えたこともいっぱいある」と胸中を述べた。
映画『水曜日が消えた』の撮影現場では、撮影期間が短いこともあって自分でメイクをすることも。マイクも自らつけ、スタッフが駆け寄ると、「30(歳)過ぎたんで、自分でやれます。60歳過ぎたらまた手伝ってもらっていいですか?」と笑わせた。そんな常に現場を明るくしようとする彼の素顔に、ネットでは「ノンフィクションドキュメンタリー映画を見たような感覚」「言葉の選び方とかもすごく好き」「この人をどんどん好きになるし尊敬していく」と評価するツイートが多くあった。
「中村のエピソードは他の番組でも語られています。以前、若手芸人がドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)に出演した際、あまりにもフォローしてくれる中村に、『どうしてそんなに優しくしてくれるんですか?』と質問を投げ掛けると、『自分、下積みが長いんで』と返されたそうです。光に当たらない場所でもがいていたため、彼らの気持ちが分かるんでしょうね」(芸能ライター)
現在、中村は日本テレビで放送されているドラマ『美食探偵 明智五郎』の主演として出演中。同名漫画が原作で、あまりにもキャラクターイメージとかけ離れていたため、キャスト発表後はネットで叩かれることも多かった。しかし、放送をするにつれて評価も一変。「原作と明智五郎さんのイメージ違いすぎるからどうなるかと思ったけど、中村さんの明智さんカッコ良い」、「演技力で違和感全部払拭させてくる中村倫也すごい」といったツイートが多くある。
現在、新型コロナウイルスの影響で自宅待機が増える中、中村はライブ配信を行ったり、料理動画をアップしたりとファンとの交流も行っている。今後も、そのサービス精神と確かな演技力で、息の長い役者の一人となるだろう。