記念すべき1回目は、今年の2月9日に大阪・大阪城ホールで行われたIWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合、内藤哲也対KENTAの1試合を放送する。終盤に内藤が大流血するアクシデントもあり、大激戦となったこの一戦を入場からエンディングまで、通常の地上波放送(30分枠)よりも長尺で放送する他、この番組のために選手のインタビューなども収録し、1時間という枠をフル活用した内容になるという。
『ワールドプロレスリングリターンズ』は、以前もBS朝日で放送されていたが、地方によっては、地上波に放送内容が追いついてしまう事案が発生したことから、休止していた。テレビ朝日では、昨今の新日本プロレス人気を注視しており、今年1月4日、5日の東京ドーム大会は、BS4Kで生中継を行い、通常のBSでも再編集した上で放送している。今回は昭和の新日本プロレスファンには懐かしい金曜よる8時という、34年前まで長年に渡り『ワールドプロレスリング』が地上波のレギュラー枠を持っていた時間帯で、内容も新たに復活することになった。
1時間枠ということで、今回のようにタイトルマッチは1試合をノーカットまたはノーカットに近い形で放送することが可能になった。また、地上波の特番はテレビ朝日と数局しかネットしていないため、新日本熱が高い関西地区を始め、地方のファンから不満の声が多かったのも事実で、全国でリアルタイムで見られるBSで、2.9大阪城大会という比較的近い大会からスタートするのは、今後、新日本が地方で大会を開催する上でも大きな効果が得られそうだ。
先月から新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大会開催を控えている新日本だが、お茶の間で目に触れる機会が増えるのは、プロレス界にとってもメリットがある。BS日テレで30分枠の番組を放送している女子プロレス団体のスターダムも4日から、毎週土曜日よる9時という見やすい時間帯に移動することが発表されている。こちらのゲスト解説は、新日本でも解説を務めている獣神サンダー・ライガー氏が務めており、局は違えどもブシロード傘下の2団体がこの春、BSという舞台で新たなチャレンジを行う。
(どら増田)