「同名漫画が原作ですが、放送中に原作と真犯人が異なることがアナウンスされ、誰もが謎解きを楽しめるサスペンスとして話題になった本作。第1話で11.1%だった視聴率は回を重ねるごとに伸びていき、最終回では19.6%まで記録しました。無差別殺人犯の息子がタイムスリップをして父の冤罪を晴らすというストーリーでしたが、これまで単なるイケメン俳優扱いされていた主演の竹内涼真の演技力を見直したドラマファンも多く、主人公の行動の杜撰さへのツッコミもありましたが、それ以上に毎週謎解きが盛り上がっていました。さらにSNSでは、番組が制作したと思われる、ヒントを発信するアカウントも話題に。現実世界でも楽しむことができ、視聴者からは『細かいところまで作り込んでて最高だった』『毎週犯人捜し楽しかったな』という声が聞かれていました」(ドラマライター)
また、今期は医療モノが多いことも話題に。4作も放送されていたが、そんな中、“本命”と言われていた『トップナイフ―天才脳外科医の条件―』(日本テレビ系)を抑え、医療モノのトップに輝いたのは、火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)だった。
「『恋つづ』という略称で、女性ドラマファンからの人気を獲得した本作。全話平均視聴率は11.6%となりました。運命の男性となる医師・天堂(佐藤健)と出会い、彼を追いかけて看護師になった主人公・七瀬(上白石萌音)が描かれており、最初こそ『そんな不純な動機で命を預かる看護師になったなんて…』といった非難の声が上がっていたものの、次第に医療モノではなく、佐藤演じる天堂のイケメンぶりを愛でる恋愛ドラマに変化することに。天堂との疑似恋愛を楽しむす視聴者も続出し、最後は『天堂ロス』の声も聞かれるほどになりました。
一方、『恋つづ』に敗れ、3位に甘んじてしまったのは『トップナイフ』。数字を持っている天海祐希の主演作で、常に完璧を求められる脳外科医たちが描かれましたが、全話平均視聴率は11.3%に。さまざまな症例を描き、本格的な医療ドラマとなっていましたが、ストーリー内で描かれる人間関係が粗雑になっていたり、天海祐希演じる主人公が、娘の幼い頃から仕事を最優先していたことなどで、女性人気がイマイチに。放送後も、『面白い回はあったけど全体的に面白くなかった』『面白い症例とかはあったけど、医者ひとりひとりに魅力がない』といった厳しい声が聞かれていました」(同)
本格医療ドラマが、なんちゃって医療ドラマに視聴率で負けるというまさかの展開に。女性人気がドラマ視聴率のカギを握っているのかもしれない――。