番組は2009年10月にスタート。『M-1グランプリ2008』(テレビ朝日系)で準優勝を果たし、翌年のブレークの最中に始まった。時の人気芸人がラジオ番組を持つことは珍しくはないが、10年以上に渡って続くのは驚異と言える。なぜ、この番組は高い人気を獲得しているのだろうか。
この番組のメインコンテンツはフリートークである。若林正恭はイメージそのままのひねくれたトークを展開し、「喋りが苦手」なイメージのある春日俊彰も、毎週何かしらのフリートークのネタを用意してくる。この両者のフリートークのパートで番組の半分ほどを占める。さらに2人の学生時代の話や、テレビではあまり見せない下ネタトーク、下積みを重ねたショーパブ時代のマイナー芸人(TAIGA、バーモント秀樹、ビトタケシ)たちにまつわる身内感の溢れるマニアックなトークも人気だ。
土曜の深夜1時は、かつてユーミンこと松任谷由実が長年に渡ってパーソナリティを務めていた枠である。そのため春日は、それにあやかって「カスミン」を名乗っている。さらに番組リスナーは、春日のギャグにちなんで「リトルトゥース」と呼ばれている。芸能人リスナーも多く、ファッションモデルの佐藤栞里、日向坂46の松田好花のほか、同じパーソナリティ仲間のCreepy Nutsも、もともと番組を愛聴していたリスナーである。
昨年は番組開始10周年を記念し、日本武道館ほか青森、愛知、福岡で全国ツアーのイベントを行っている。日本全国、老若男女にファンを抱える番組であると言えそうだ。