オードリーの椅子破壊は、2016年2月24日放送の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)内で起こった。番組では、オードリーが視聴者プレゼントとして「630万回以上の耐久性テストをクリアしたIKEAの椅子」を紹介。椅子に座った春日俊彰と、その横に立った若林正恭がネタ風のコントを繰り広げ、若林が椅子を強く押して春日が座ったまま跳ねる。「それでも壊れない」とアピールしたかったのだろうが、椅子は音を立てて壊れてしまう。画面が切り替わり、水卜麻美アナウンサーが慌てて、「正しい使い方をしていれば壊れません」とフォローした。
この事件後の『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送系)で、若林は「深く反省しているのがヒルナンデスですよね」と話し、「『しくじり先生』(テレビ朝日系)でいろんな授業を受けてるから、しくじりにもパターンがあって、事件の前から心がしくじっていて、それが事件で可視化される」と話し、「何で俺、押したんだろうな。春日が変な座り方をして、それにツッコむくらいでよかったのに」と、当時の状況を振り返った。春日も「気づいたら空が見えていた」とあっけなかったと話している。このほか、「(準優勝を果たした)『M-1グランプリ』の翌日は、いろんな人に声を掛けられたけど、今回は悪い意味で、『あれ、大丈夫?』と声掛けられた」と変化も語られた。
スポンサー提供の商品を生放送中に破壊してしまうのは、大問題になると思いきや、IKEA側は「許容範囲を越えた使い方」と語り、のちに和解。2018年3月には、再びオードリーが新モデルの椅子を紹介している。さらに、破壊の話題性から商品の売り上げも伸びたという。突発的に起きたハプニングのため、同じことはできないだろうが、ある種の過激なPR手段だったのは確かだろう。