2月8日に行われた紅白戦で、巧打と俊足で活躍すると、早速2軍から1軍へと昇格。15日のドラゴンズとの練習試合でも、右中間へ目の覚めるような打球を飛ばす逆転打を放ち、さらに快足を飛ばして3塁まで到達するなどの活躍でスタンドを大いに沸かせた。
関根は高卒ルーキーだった2014年には初ヒット、翌年の開幕戦でジャイアンツ澤村から初ホームランを放つなど、輝きを放ったプロスペクトプレーヤー。2016年にはスタメンも含め70試合出場と、着々と成長曲線を描いた。しかし、2017年から完全にセンターの座を桑原将志が獲得すると、出場数は激減。2018年は神里和毅の入団もあり、外野手争いが更に激化すると、関根の活躍の場は減っていき、厳しい立場へと追いやられる。昨年はファームで83試合出場し、.329と成績を残したものの、一軍では26打数でわずか1安打と、精彩を欠いた。いわゆる「一軍半」レベルからの脱却を目指し、オフにはメキシコに武者修行。異国の地で経験を積んだ若武者は、最初は苦しんだものの、最終的には3割近い打率を残し、しっかりとレベルアップしてキャンプに臨んだ。
キャンプのスタートは二軍であったが、ラミレス監督の前で一発回答を出した関根。15日は二軍の練習試合だが出場し、再びしっかりとしたバッティングで結果を残した。これには、指揮官も「とてもとてもいいね」と高評価。現在、ベイスターズの外野は、新キャプテン佐野恵太、快足神里和毅、勝負強い乙坂智、ブレイク期待の楠本泰史らの左バッター陣に、右の和製細川成也、復活期待の桑原将志、現在アピール全開の新外国人タイラー・オースティン、内野から回る可能性もある2年連続ホームラン王ネフタリ・ソトなど、名を挙げれば枚挙に暇がないが、今現在の勢いをキープできれば、関根大気が一気にその座を掴む可能性も出てきた。激戦の中、3つのポジションを誰が掴むのか!?今の時期に予想をするのもファンの醍醐味の一つである。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘