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中日、巨人追撃の一番手に浮上したのは“松坂効果”? 「戦う布陣が揃った」投打の底上げに与田監督も手応えか

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松坂大輔

 原巨人が中日ドラゴンズとの練習試合を行い(2月19日)、勝利を収めた。この時期の勝敗は全くアテにならない。どの球団もそうだが、若手や期待の選手をテストし、新外国人選手との対戦においてはデータを取るため、“緩いボール”を投げることもある。しかし、原辰徳監督を始めとする巨人首脳陣は、試合後、安堵の表情を浮かべていた。

 「期待しているピッチャーの戸郷、高田が好投したのも大きいと思います」(スポーツ紙記者)

 新加入のパーラにも、ようやく初打点が出た。しかし、安堵した理由はそれだけではなかった。

 「巨人は中日に苦手意識を持ち始めていました。昨季は優勝したものの、広島に対しては『5年連続での負け越し』となり、苦手球団が2つになったら、連覇なんて、とてもとても…」(球界関係者)

 昨年8月22日以降、巨人は中日に1回も勝っていない。6連敗してシーズンを終了している。特定の選手が“覚醒した”ということではない。あえて挙げるとすれば、苦しみながらペナントレース中盤までを戦い、高橋、阿部、福田らが地力をつけ、京田も好機にヒットが出るようになったことだろう。

 「だから、今年の中日はブキミなんですよ。チーム全体で底上げされてきた感じなので」(前出・同)

 また、前日の同18日、育成契約のヤリエル・ロドリゲスがシート打撃に登板したが、ネット裏では巨人を始めとする複数球団のスコアラーが体を乗り出すようにして見入っていた。ロドリゲスは昨秋のプレミア12大会でキューバ代表にも選ばれた若手右腕だ。東京五輪の予選を戦う今年の同代表からは落選してしまったが、「将来、キューバを背負って立つピッチャーになれる」と評されていた。複数球団のスコアラーが偵察していたところからも、「近いうちに支配下登録され、一軍戦にも投げてくる」と警戒されているのだろう。

 「中日の去年のクローザーは、マルティネスです。マルティネスがキューバ代表チームに招集されるのかどうか、ギリギリまで分からなかったので、『マルティネスが今年も投げてくれる』という前提で、ロドリゲスとは育成契約を交わしました。まあ、マルティネスをキューバ代表に取られたとしても、その穴を十分に埋めてくれると判断し、ロドリゲスを獲得しました」(スポーツ紙記者)

 ロドリゲスの武器は高速スライダーだ。ストレートと同じ球速で鋭角に曲がる。初見で対応するのは難しいだろう。

 また、新加入の左腕・ゴンザレスも与田剛監督の構想に入っているようだ。チーム関係者によれば、当初、渉外担当者から別の投手が推薦されたが、「左ピッチャーがほしい」とのリクエストがあり、ゴンザレス獲得に変更されたという。ここに、19日の巨人戦に先発した新人の岡野祐一郎も加わる。底上げされた打線、そして、層の厚くなった投手陣。与田監督は「戦う布陣が揃った」とも見ているそうだ。

 「岡野は3回2失点と数字上ではイマイチでしたが、明らかに勝負どころで持ち球を隠している雰囲気でした。この日はスライダー系の変化球しか投げていません」(前出・球界関係者)

 昨夏、松坂大輔が二軍降格した後、チームに結束力が生まれたという。理由は分からないが、巨人追撃の一番手にまで浮上してきた。これも、「松坂効果」だろうか。(スポーツライター・飯山満)

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