4月に開催する世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア』(世界2位は新日本プロレスの『レッスルキングダム』)に向けて、大きな意味を持つ『ロイヤルランブル』はWWEの4大PPVとして、世界的に注目度が高い。
日本人スーパースターでは、女子のアスカが、カブキ・ウォリアーズのパートナー、カイリ・セインを引き連れて、所属しているブランドであるロウの女子王者、ベッキー・リンチに挑戦した。現在、カブキ・ウォリアーズとして女子タッグ王座を保持しているアスカは、この試合を制して2冠王になるとともに、NXT、スマックダウンに続いてロウの女子王座を獲得すれば、グランドスラム達成の偉業となる大チャンス。しかし試合は、序盤から実力者であるベッキーがペースを握る。アスカもミサイルキックやシャイニングウィザードなど得意の打撃で王者に反撃するが、ベッキーはペースを乱さない。「この野郎!しばくぞ」と言ってから放ったジャーマン・スープレックスは、レフェリーが気づかず幻の3カウントに。焦ったアスカは毒霧を噴射するもベッキーの蹴りに封じ込まれる大失態。最後はベッキーがディスアーマーをガッチリ決めて、アスカはギブアップするしかなかった。
30人が参加するロイヤルランブルには男子は中邑真輔、女子はカイリ・セインが出場。男子では、中邑が新日本プロレスとも因縁があるブロック・レスナーと、元IWGPヘビー級王者対決も実現し、中邑がスピニングヒールキックでレスナーをダウンさせるも、その後、レスナーに捕まり場外に投げられて失格。エッジが電撃復帰を果たすなど見どころの多いバトルとなったが、レスナー、セス・ロリンズ、ロマン・レインズを排除したドリュー・マッキンタイアが優勝した。女子は、カイリが奮闘するもアレクサ・ブリスにコーナーで平手打ちを喰らい場外へ。最後はシャーロット・フレアーがシェイナ・ベイズラーを場外に投げて優勝を収めている。
この結果を受けて、マッキンタイアとシャーロットは『レッスルマニア』でメインクラスのカードが用意されることになる。中邑、アスカ、カイリといった日本人スーパースターは、春までに何処まで巻き返しを図ることが出来るのか。2年前は男女でロイヤルランブルを制し、『レッスルマニア』でチャンスを掴んだ中邑とアスカなだけに、奮起に期待したい。
(どら増田 / 写真・萩原孝弘)