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石原知事がIOC評価委にグルメ都市TOKYOを猛烈アピール

 2016年夏季五輪の立候補都市をチェックするため来日している国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会は17日、競技会場予定地など約30カ所を視察し、プレゼンターの石原慎太郎都知事(76)が用意した“競馬場ランチ”を堪能した。気になるランチメニューは、石原氏が通う代官山のイタリア料理店「リストランテASO」が提供したことが本紙の取材で判明。同店は「ミシュランガイド東京2009」の2つ星レストランで、世界が認めるグルメ都市TOKYOを評価委員の舌に猛烈アピールした。

 東京のアピールポイントは、平和、環境、コンパクト五輪など他の候補都市とかぶるところも多い。そこで特色を発揮するため、世界に誇るグルメ都市を堪能してもらう作戦に出たようだ。自転車競技やホッケーの会場となる大井競馬場の貴賓室で“究極のランチ”は振る舞われた。
 招致委によると、ムータワキル委員長ら評価委員13人は2グループに分かれ、丸1日かけて全34会場のうち約30会場を回った。視察終了後、トークショー形式で記者会見した石原氏は、この日のハイライトを「たくさんありますけどランチですね(笑)」と冗談めかしつつもきっぱり。評価委員の胃袋を満足させた自信をのぞかせた。
 「ミシュラン(ガイド)も星をつけた非常に非常に日本的な西洋料理。トリッキーな食べ方も教えました」と石原氏。

 同席した河野一郎事務総長も「我々はきょうの視察の結果を喜んでいるし、彼ら(評価委員)にとってもハッピーだったと思う。石原知事の言うように、そりゃもうランチは素晴らしかったですよ」と同調した。関係者によると、ランチは2グループとも同じメニューが用意された。
 出版関係者によると、「リストランテASO」は、随所に日本スタイルを取り入れたおしゃれなイタリアンレストラン。石原氏の言う「トリッキーな食べ方」の一品が何なのかは不明だが、パリや国内で修業した阿曽達治シェフの独創的な料理がランチコースならば4000円程度から楽しめるという。
 ミシュランガイド東京は2008年に初上陸し、ちょっとしたグルメブームを巻き起こした。最新の2009年版は昨年11月下旬に発売され、最高ランクの3つ星には9店がランクイン。1つ星から3つ星まで総計173店ランクインは、食の都パリをしのぐ世界最多を記録した。
 ミシュランの2つ星は「遠回りしてでも訪れる価値がある料理」とされる。ライバル都市のシカゴ、リオデジャネイロ、マドリードを向こうに日本式イタリアンで勝負をかけるあたりは石原氏らしい。きょう18日には、評価委員が調査中に一度だけ開催できる公式夕食会が麻生太郎首相主催で開かれ、再びグルメ都市をアピールする絶好の機会となる。
 視察は19日まで。果たしてグルメが東京五輪招致の決め手となるか。全日程終了後に開かれる評価委員会の19日の会見で、“星いくつ”もらえるか注目が集まる。(高)

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