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陸上自衛隊武器学校の一般開放

 イベントでもない限り自衛隊の基地内に入ることは難しい。しかし、土浦駐屯地陸上自衛隊武器学校では常時一般の人に開放される区域がある。戦車をはじめとする貴重な資料が展示され、「ほかでは見ることのできない貴重な資料などが展示されています。ぜひ見学に来て下さい」(武器学校広報)と現役自衛隊員もプッシュするお勧めスポットだ。

 同校では、後方支援部隊などの指揮官や幕僚を養成し、科学技術の進歩めざましい各種装備品の整備員を育てている。ほかに不発弾処理などの教育も行う。
 もともとは予科練訓練場である土浦海軍航空隊があった場所で、第二次世界大戦で連合艦隊司令長官を務めたかの有名な山本五十六元帥(1943年没)も教頭兼副長として勤務していたことがあるという。
 さっそく見学に向かうといきなり厳しい書面チェックを受ける。住所氏名はもちろんのこと、車両ナンバーまで記入しなければならない。
 見学できるのは、日清・日露戦争当時の「野砲」「山砲」「対戦車砲」などを展示する火砲館と、戦車のエンジンを集めた車両館、予科練の記録を掲示する雄翔館の3館。屋外には、自衛隊が歴代使用した戦車や榴弾砲などが年代順に並べられている。警察予備隊時代のM42戦車から現役の90式戦車までそろう光景はミリタリーマニアの胸を高鳴らせること間違いなし。歴史研究ファンにも興味深い内容だ。

 さて、軍事知識のレベルアップをはかりたいのならば見学ツアーに参加するのが手っ取り早い。なんと現役自衛官のガイド付き。この機会に質問があればどんどんぶつけてしまおう。「こんな質問をすると素人くさくて笑われるかな?」などと肩ひじはらず、生の声を聞いて知識と見聞を高めるのがコツ。背伸びする必要は全くない。
 週末はミリタリーマニアだけでなく家族連れなどで賑わう。年間4万人以上が見学するというから、1日100人以上訪れる計算だ。事情通によれば「プラモデル会社の社員が熱心に研究している姿を目撃することもありますね」とのこと。本物の戦車などを近くで見ることのできる場所などそうそうないため、ミリタリープラモ開発の原点にもなっているようだ。
 自分の目で「実物」を確かめたいという本格派マニアには、これ以上ないレジャースポットといえる。 

 【アクセス】茨城県稲敷郡阿見町青宿121-1(JR常磐線土浦駅から関東鉄道バス「阿見中央公民館行き」で「武器学校前」下車)。見学ツアーなどの問い合わせは土浦駐屯地・広報援護班まで。http://www.mod.go.jp/gsdf/ord_sch/03_visit/tour.html

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