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首位打者・内川が連発する『ハラ語』

 巨人投手陣が横浜ベイスターズの指揮官となった尾花高夫監督を意識しているのは、有名な話。ロッテ、ダイエー時代から“メモ魔”であり、対戦した投手だけではなく、相手バッターのクセまで一瞬にして見抜く眼力で、詳細なレポートを書き上げてきた。同監督に学んだ巨人投手陣は「自らのクセを横浜ベンチに持ち込まれた」と思い込み、戦々恐々としているわけだが、横浜フロントはそれ以上に巨人ベンチを意識していた。

 「内川(聖一)ですよ。FA取得後の動向がまるで見えません」
 内川聖一内野手(27)と言えば、長野翼フジテレビアナウンサーとの婚約も発表し、公私ともに充実していたはず。しかし、横浜フロント陣は内川の『口癖』にドキッとさせられるという。
 「○○においては〜」
 報道陣が何か質問すると、そんな喋り方をする。この『口癖』は原辰徳・巨人監督(51)の“専売特許”でもあった。内川は昨季のWBCから帰還した後、この喋り方に完全に染まってしまった。

 内川は昨年オフの契約更改では、僅か15分のスピード交渉でサインしている(12月24日)。推定年俸1億7000万円プラス出来高3000万円の厚遇に本人が満足したからだが、「複数年契約を提示され、それを蹴っている」との情報も交錯していた。長期離脱など大きな怪我がなければ今年6月にFA権を取得する。“原語”を連発する内川に、フロントは「巨人に移籍する気でいるんじゃないか!?」と、懸念を抱いているのだ。
 「巨人も横浜に対し、尾花監督を引き抜かれたことに強い不満を抱いています。もしそういった動きがあるのなら、『報復』に出る可能性だってありますよ」(球界関係者)
 内川は昨季途中から一塁手に戻ったが、外野守備能力の高さはWBC・韓国戦(決勝戦)のスーパープレーで証明済み。イ・スンヨプの不振後、亀井などの急造一塁手で凌いできた現状からして、戦力層の厚い巨人のなかでも埋もれることは絶対にないだろう。

 尾花監督が巨人投手陣のことを話すのは、最下位に沈んだチームを鼓舞するためであり、古巣に対する恨み言があるわけではない。しかし、巨人ベンチにそれなりの同様を与えていることは否定できない。系列新聞社に『内川FA移籍』なんて紙爆弾を放たせ、逆襲に打って出るかもしれない。

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