ジャパンのエースの座を懸けた闘いを10日後に控え、澤屋敷からは勝ったも同然のムードが漂っていた。「キャリアは向こうが上ですが、あっちのペースにはまらなければ…」。勝利こそ明言しないが、その思わせぶりな発言からは自信がうかがえる。
この日の公開練習ではひたすらミット打ちを見せるだけの軽めの調整。スパーリングでも多くは披露せず、武蔵戦については「勝ちたい」と念仏のようにひたすら連呼するだけだったが、その口ぶりからはすでに勝機を見出しているようだ。
「短期決戦じゃない。手数を出していけば、勝てる。判定も考えてますよ」。澤屋敷はこれまで幾多の判定決着を制してきた試合巧者の武蔵に、あえてKO決着ではなく、フルラウンドを闘い抜き競り勝ってやろうというのだ。
「判定上等」とばかりに勝利へのこだわりをのぞかせる澤屋敷。やはり豪快なKO劇に期待したいが、果たして新旧エース対決はどんな一戦になるのか注目だ。