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プライド捨て夢を貫いた前ヤクルト青木は“男の中の男”!?

 ダルビッシュ有投手(前日本ハム)が、レンジャースと日本人選手としては破格の条件で合意する一方、米メジャーで一からチャレンジする決意を固めたのが、ブルワーズと合意した前ヤクルトの青木宣親外野手(30)だ。

 青木はポスティングシステム(入札制度)を利用して、米メジャー入りを目指し、ブルワーズが250万ドル(約1億9300万円)で落札。これは、ヤンキースに落札された西武・中島裕之内野手と同額だったが、前年にポスティングでツインズ入りした西岡剛内野手(前千葉ロッテ)の落札額約533万ドルと比較すると、半額以下の極めて低い評価だった。

 その上、駐日スカウトを置いていないブルワーズは、異例の入団テストを敢行。これは、青木のプライドをズタズタにしたはずだ。合意したのも、交渉期限ギリギリだった。契約は2年で、3年目は球団に選択権が付く内容で、年俸は公表されなかったが、昨季推定年俸3億3000万円より、はるかに下回るものとみられる。ただし、「かなりの額のインセンティブ(出来高)がある」といい、結果を残せば、カネも手に入る契約内容のもようだ。

 青木のレギュラーは保障されていない。ブルワーズのダグ・メルビンGMは起用法に関して、「チャンスは与えるが、(ライアン)ブラウンの処遇が決まるまで確かなことは言えない」と語っている。昨季MVPの主砲ブラウンはドーピング疑惑により、開幕から50試合の出場停止で、復帰するのは5月31日以降の見通し。この間、青木は代役で左翼のポジションに入る見込みで、結果が残せたら右翼手で起用される可能性もあるが、すべては成績次第。

 青木は日本国内では3度の首位打者を始め、2度の最多安打と最高出塁率、盗塁王(1度)、ベストナイン6度、ゴールデングラブ賞5度を獲得。05、10年には200安打を達成、通算打率は.329で、打者としては超一流選手。その青木に対して、こんな条件を強いてきたのだから、破談になってもおかしくなかった。同じく低評価だった中島は西武残留を選択した。それでも、プライドより夢を貫いた青木は“男の中の男”か? アメリカンドリームを実現できるかどうかは、まさに本人の腕次第となる。
(落合一郎)

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