埼玉・所沢市の豊かな自然環境にあるメットライフドームは、屋根と地面の間に壁面が設けられていない。そのため、他のドーム球場と比べて、雨風や虫が入り込みやすい構造となっている。
報道によると、千賀、甲斐野が虫に襲われたのはどちらも30日のこと。千賀はまとわりつかれただけで済んだ一方、甲斐野は不運にも左腕をハチに刺されてしまったという。
両投手が見舞われた思わぬアクシデントに、ネット上のファンからは「純粋にかわいそうとしか言えない」、「刺したハチがスズメバチじゃないことを祈ってます」、「球団もできる限りの対策をしてほしい」といった声が多数寄せられている。
一方、中には「かわいそうだけどなんか笑える」、「虫と格闘する千賀さんかわいい」、「傍から見てる分にはかなり面白い」といった反応も。今回の“虫騒動”を、面白おかしく感じていたファンも少なくなかったようだ。
プレー中の選手の元に、どこからか虫がやってきて話題となった事例は過去にも存在する。2010年8月19日オリックス対楽天(兵庫・スカイマーク)の3回表、先頭打者を迎えたオリックス先発・香月良太のお尻付近にセミが密着。これを受けたオリックスの球団公式ツイッターが「香月投手のおしりにセミが止まってるwww」とツイートしたこともあり、ネット上は大いに盛り上がりを見せた。
なお、思いがけず注目を集めた香月だが、その翌年の9月14日楽天戦(兵庫・ほっと神戸)で再びセミがお尻付近に飛来。2年連続で起こったまさかの珍事に、一部ファンからは「史上初の記録じゃないか?」という声も聞かれた。
選手の元にセミではなく、トンボがやって来たのが、2014年6月14日広島対ロッテの7回裏。広島・今村猛の投球動作を意に介さず、一貫して帽子に止まり続けるトンボに、実況・解説も「まだいますね、粘り強いですね」と終始感心。ちなみに、この一幕は同年オフに放送された『たまッチ!PRESENTS プロ野球珍プレー好プレー大賞』(フジテレビ系)で、その年の珍プレー大賞に選出されてもいる。
グラウンド不良のため中止となった、2015年7月12日ソフトバンク対中日では、中止決定後にソフトバンク・攝津正が自前で育てたカブトムシを子供たちに配布するというイベントを開催。当時のネット上には、「ほっこりした」、「自分も欲しい」といった声が数多く寄せられた。
姿を現すたびに、ファンからは少なくない注目を集める自然界の“珍客”。次はどの選手の元に訪れるのだろうか。
文 / 柴田雅人