事件が発生したのは、兵庫県加古川市。75歳の男が自宅付近の公園で喫煙した後、持っていたタバコを携帯灰皿などに入れず、そのまま投げ捨てた。屋外での喫煙、そしてそのまま投げ捨てるという、非常にマナーの悪い行為だ。
そんな行為に異議を唱えたのが、公園で遊んでいた小学生たち。「タバコ捨てたらあかんのに」と毅然と注意する。本来良識ある日本人ならば、自分のした行為を悔やむとともに、直ちに吸い殻を回収するなどするはず。特に75歳ともなれば、子供は孫よりも年齢が下の可能性すらある。情けないと感じるのが大人というものだろう。
しかし、75歳の男は、子供たちの言葉に激昂。小学校1年生の男児の首を掴んだ上で、両手で締めた。さらに、ほかの児童に対しても、腕や服などを掴み、怒鳴り散らし、自宅に戻った。
児童の1人が母親に経緯を話すと、不適切だと判断し警察に通報。暴行の疑いで逮捕された。男は取り調べに対し、「腹が立ったからやった」と供述。75歳とは思えぬ「キレやすさ」を露呈した。
このニュースは当時話題となり、「このジジイ、恥ずかしすぎる」「子供にキレるなんてよっぽど不幸な人生歩んできたんじゃないの?」と怒りの声が上がる。また、「70過ぎてタバコを吸ってるんじゃないよ」「70超えてタバコ吸っても生きていられるのか」などと、男が70歳を超えても喫煙したことに驚く人もいた。
タバコのポイ捨てはマナー違反であるとともに、条例など各種法令に抵触する可能性のある違法行為である。それを指摘した子供たちは正しい行為をしたはず。75歳でありながら、そのことを理解せず、小学生の子供にキレて掴みかかるとは、呆れて物も言えない。
文 櫻井哲夫