さて、この「屋上で池の水ぜんぶ入れる大作戦」であるが、タイトルに関しては、同日にテレビ東京で放送された『池の水ぜんぶ抜く大作戦』(夜7時54分〜)を意識したのは間違いなく、『テレ東が「抜く」なら日テレは「入れる」で勝負』という意図があったと思われ、また、演出に関しても「池の水ぜんぶ抜く」が臨場感を高める意図でロボットアニメのBGMを頻繁に使っていることから、『DASH』も同じく今回は要所要所でロボットアニメ(『機動戦士ガンダムUC』)のBGMを使うなど、放送時間こそ被りはしなかったが、他局番組を完全意識した内容が、多く視聴者の関心を誘っていた。
なお、テレビ東京の『池の水ぜんぶ抜く大作戦』は元々、『鉄腕DASH』で行われていた企画「DASH村」での池の整備がヒントになったとされており、番組開始当初、『池の水』は『DASH』のパクリではないか? と指摘されていたため、今回の『鉄腕DASH』はテレ東への意趣返しのような側面があったのではないかとされている。
また、今回の『鉄腕DASH』の一部視聴者を意識したかのような演出は、『池の水』パロディだけではなく、TOKIOの不在中に池の整備を任された番組スタッフの名前がたまたま苗字が「山口」で、ナレーションでもわざわざ「スタッフの山口」と呼びかけるなど、今年5月にTOKIOを去った山口達也元メンバーをネタにするかのような「お遊び演出」もあった。
今年上半期は「農作業の要」だった山口の脱退問題もあり、パワーダウン化が指摘されていた『ザ!鉄腕!DASH!!』。迷走も指摘されているが、しばらくは身内ネタで放送を続けることになるかもしれない。