オリエンタルラジオ・中田敦彦の妻で2児の母である福田萌は、昨年自身のブログで「なんで私ばっかり…」と子育てに忙殺される胸中をつづっている。その他、あびる優や小倉優子ら、テレビやSNS上で育児の苦労を吐露する芸能人は少なくない。共通するのは、母として育児をしながら芸能活動をする点だろう。
総務省が今年7月に公表した2017年の就業構造基本調査によると、共働き世帯の割合は東京都で49.1%、山梨では54.1%と半数を上回り、全国平均は48.8%という結果となった。また、育児をしている女性の有業率も全国平均で64.2%に達している。家事や育児分担の問題は、芸能人に限らず多くの家庭で起こっている問題だと言える。
博報堂生活総合研究所が首都40km圏内に住むサラリーマン世帯630世帯を対象にしたアンケート調査(1988年から10年ごとに実施)によると、この30年間で、夫も掃除や洗濯などの家事を分担すべきという「家事参加意識」は過去最高の81.7%に達している。しかし、現実の役割分担については「妻は家庭内の役割を、夫は家庭外の役割を担う」と回答した夫婦がいずれも7割(夫:69.7%、妻:71.4%)だ。育児や家事に高い関心を持つはずの夫が、なぜ実際には妻にだけ家事を負担させるのだろうか。
家事や育児をしない夫たちのネット上の意見を見てみよう。「手伝ってほしいと言うが、具体的に何をすべきか言ってくれない」「仕事をしている時間が長いので疲れているのが本音」「毎日朝早く夜遅いので、結婚当初から家庭のことは妻に任せている」「出来れば家事も育児も分担したいが、掃除の仕方や洗濯物のたたみ方など妻のこだわりが強く何もできなくなった」「仕事を休んで面倒を見て! とか無茶な要求をされたから」「子供にはしっかり“ありがとう”と言うのに、私にはあまり言わないのでイライラしてしまうから」などがあり、家事をしない夫にもそれぞれの事情があるようだ。
家事を分担している夫婦の夫は、「ゴミ出しと洗濯ものをたたむこと。最初に分担すると決めたから」「お風呂掃除やトイレ掃除など力仕事は自分がする」と、率先して家事をするというよりは、夫婦の取り決めだとする意見が目立つ。
最終的には、いかに夫婦間で理解し合い協力できるかが“ワンオペ育児”を改善するポイントとなってくるようだ。子供のいる夫婦は、改めて育児や家事について具体的な話し合いを設けてみてもいいのではないだろうか。