5月29日、都内で催された「久保新二 生前祭フェスタ」は、予想を上回る人出でにぎわった。日本映画界を代表する若松孝二、滝田洋二郎…ピンク映画界からは池島ゆたか、浜野佐知…、往年の俳優仲間、ピンク女優仲間、ジゴロ伏見直樹、歌手の三上寛、作家の丸茂ジュン、AV業界から代々木忠、村西とおる…という硬派から軟派までユニークな面々が顔を揃えた。
若松監督は弔辞? のなかで「今日は生前葬? 生前祭? どっち?」「ご愁傷さま? なの。それともおめでとうなの?」ととまどっていたが、まだまだ元気な久保チンを前にすればやっぱり「おめでとう」だろう。
献杯の音頭をとった滝田洋二郎監督は「今日は年齢層が高い」と笑いをとっていたが、久保チンの戦友ともいうべきピンク仲間がたくさん来ていた。昔お世話になった? 橘ユキコ、志水季里子、田代葉子さんもあいさつしたが、いまだにおきれいで嬉しかったよ。
会場内にはVシネマ「好色ピンク一代男」の撮影カメラも入っていた。ピンク映画で一時代を築いた久保新二を主役に虚実とりまぜて一本の作品をつくる予定だという。
この日、いちばん盛り上がったのは、久保チンが現役のピンク女優〜日高ゆりあ、酒井あずさ、里見瑤子とからむ「阿部定」の芝居。チンチンを斬られる吉蔵役をふんどし一丁で熱演した。二回り以上若い女優さんを相手に丁々発止の応酬。まだまだ枯れていないぜ!
久保チンは、俳優業のかたわら新宿でスナック「あいうえお」(新宿歌舞伎町2-25-2 亜光ビル4F)をやっているよ。