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レジャー 2006年12月06日 15時00分
GI朝日杯FS追い切り速報 完成度、センス◎ フライングアップル万全
2歳王者決定戦「第58回朝日杯FS」(GI 芝1600m 中山10日)は、3戦3勝のオースミダイドウを大将格に、関西勢が大攻勢をかけてきたが、迎え撃つ関東勢も駒はそろっている。その一頭が、藤沢和軍団の秘蔵っ子、フライングアップルだ。心身とも完成度が高く、レースセンスは抜群。今朝の最終追い切りでも文句なしの動きを見せた。昨年、ジャリスコライト(1番人気、3着)で流した悔し涙を、今年はうれし涙に変える。 「叶えられることなら、体が2つ欲しい」。藤沢和師の偽りのない心境だろう。 10日の日曜日はフライングアップルが朝日杯FSへ、そしてダンスインザムードが「香港マイル」(GI 芝1600m)に出走する。師は後ろ髪を引かれる思いで、きょう6日、香港に出発する。 さて、フライングアップルだが、「ひと言でいって順調そのもの」と師。変わらないことが一番と強調する。今朝は芝コースで5F64秒8→50秒0→36秒7→12秒1。スタート時に2馬身先行させたタイキスピリッツ(古馬1000万)に4角で並びかけると、そのまま余力をもって併入。全身を使ったダイナミックなフォームで、馬場の外め八分どころを真一文字に伸びた。 「中2週だけど、雰囲気は前走以上。いい動きだったし、体も締まってきた。力を出せるデキだね」と師。その前走・東スポ杯2歳S(2着)は勝ち馬(フサイチホウオー)を上回る差し脚(上がり3F33秒8)を発揮しながら、わずか1/2馬身及ばず長蛇を逸している。 しかし、収穫も大きかった。「初めて経験するタフな東京コースで、しかもスローな流れ(前半1000m61秒8)にスムーズに折り合って、上手なレースをした」と評価する師。「トレーニングセール出身で、体が仕上がっていたので、(入厩してから)手間暇かからず仕上げられるし、状態は充実している」と、完成度の高さをアピールした。 それを証明するように、ここまで(2)(1)(1)(2)着と連対率10割を継続中。センスの良さは特筆されていい。しかも、札幌→福島→東京といろいろなコースを経験してこの成績だから、精神的にも相当タフだといえる。 初めての中山コースも、まったく問題ない。東スポ杯で初めてコンビを組んだ北村宏騎手は「スタートセンスがいいし、スピードもある」とゾッコン惚れこんでいる。中山1600mの条件は、むしろ前走以上に持ち味を発揮できる舞台といっても、過言ではないだろう。 藤沢和師と朝日杯FSといえば、今から11年前のバブルガムフェローの優勝を思い出す。そして、昨年はジャリスコライトが1番人気を集めたが、フサイチリシャールの前に3着と後塵を拝した、悔しい思い出も詰まっているレースだ。 雌伏1年、フライングアップルで昨年の雪辱を誓う。
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スポーツ 2006年12月05日 15時00分
猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
“燃える闘魂”アントニオ猪木が4日、来年1・4東京ドーム大会に打って出る新日本プロレスに「35周年のメモリアル。もっとおもしろくしやがれ」と猛ゲキを飛ばした。このままでは自身の当日来場をボイコットしかねない意向をチラつかせたが、その一方では猪木流サプライズ構想もアドバイス。なんと2つのリングで同時に試合を行うという“想定外プロレス”をブチ上げた。 マット界の酸いも甘いもかみ分けた猪木が1・4を成功に導くサプライズをはじき出した。 新日本プロレスと共に来年35周年を迎える全日本プロレスの全面協力のもと開催される1・4「レッスルキングダムIN東京ドーム」大会。3冠ヘビー級タイトルマッチの王者・鈴木みのるVS永田裕志を皮切りに、IWGPヘビー級タイトルマッチも新日プロの12・10愛知大会で行われる王者・棚橋弘至VS中邑真輔の勝者に、太陽ケアが挑戦することが正式決定した。 開催発表以後、ドーム大会については「オレは経営にかかわっていないから」と、そっけない態度で干渉しないことを明言していた猪木。IWGPと3冠の両対戦カードが正式決定したいまでも「ただカード組んで試合やりますじゃ、面白くねぇーよ」と乗り気ではない。むしろ「このままならオレは行かねぇ」と欠席する腹積もりまでチラつかせている。 35周年の記念大会だけに創始者である猪木の来場は必須。それだけに燃える闘魂が欠席となれば、ボイコットされたのと同然だ。しかし、猪木は今回のドーム大会を完全に見捨てたワケではない。 「もっと面白いことをやってくれよと。単純にお客が驚くようなことでなければ意味がない。そうでしょ?新日本も全日本も35周年なんだろ。メモリアルというキーワードから考えても、もっと大胆な仕掛けがあってもいいじゃないか。たとえばドームの中にリングを2つ作ったりするとかよ。新日本のリングと全日本のリングを花道で繋げたら、どんなハプニングが起きるのかな!?まっ、そういう想定外のアイデアが必要なんですよ。ムッフッフ」 これまで新日プロのドーム大会といえば奇抜なマッチメークとともに、時にはスキャンダルな事件をリングに反映し、集客につなげてきた側面がある。それだけに猪木も「興行には意表を突く事が必要」と常々言い続けてきた。舞台はかつて新日本の代名詞でもあった東京ドーム。団体の行く末を握る重要な大会だけに失敗は許されない。「35周年メモリアル」「全日本の全面協力」この2つのキーワードをフルに活用した前代未聞のサプライズがなくては新日本、ひいては日本プロレス界の低迷脱却にはつながらないというワケだ。 来年のドーム興行に想定外の発想の必要性を訴えた猪木。果たしてこの闘魂エールは届くのだろうか。
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レジャー 2006年12月04日 15時00分
GI朝日杯FS オースミダイドウ V4で2歳王者 クラシックヘ 無敗街道
ここまで無傷の3連勝。しかも、そのすべてが他馬を小バカにするような圧倒Vばかりだ。オースミダイドウにとってはここも単なる通過点にすぎない。 もちろん、ただ勝つだけでは意味がない。朝日杯はクラシックに直結しない。1994年の3冠馬ナリタブライアンを最後に、すっかりと定着してしまったこの“負のデータ”をはね返すには中身も要求される。無論、ダイドウにはそれができるポテンシャルが備わっている。とにかく、前走のデ杯2歳Sが強烈だった。 新馬→野路菊Sを軽く連勝しての重賞初挑戦となったが、デビュー2戦が逃げ切り勝ちだったのに対し、位置取りは後方4、5番手から。無理に抑えた感の強いこのポジショニングに、道中は口を割るほどの行きたがりよう。加えて勝負どころでは前が壁になり、なかなか外に持ち出せない。普通なら、間違いなくジ・エンドとなってしまうところだが…。「肝を冷やしたね。あれだけチグハグな競馬になってもうたら、さすがに負けを覚悟するわ。でも、それを勝ちよったし、逆にいえば馬込みが大丈夫ということも分かった。いい瞬発力も見せてくれたからな」 “予想外”の競馬に中尾正師は冷や汗をにじませたが、期待以上の収穫があったのもまた事実。「結果オーライやな」と最後は笑顔で振り返った。レース直後からここに目標を定めてきたとあって、中間は順調そのもの。1週前追い切りでは6F78秒8(ラスト3F38秒6→12秒9)という驚がくの全体時計を計時。その日のDWコースの一番時計をマークし、報道陣からも感嘆のため息を誘った。 「スッキリした体形で、ムダなぜい肉がないから調整はすごく楽。体はつくりやすいね。ストームキャットの肌にスペシャルウィークやからうるさいのは確かやけど、レースのときは装鞍所まではおとなしい。パドックからググッと気合が乗ってくる感じやね。オンとオフがはっきりしとる」続けて師はかつて手掛けたイブキマイカグラについての思い出をこう語り始めた。「イブキは丸い馬場を四角に回ってくるような馬で、管理するのにホンマ、往生したんや。戦闘態勢に入るとダイドウも手が付けられんところがあるけど、あれに比べると頭はええわな(笑)」 イブキマイカグラといえば1990年の阪神3歳Sで西の2歳王者に輝いた実力馬。師はそれと同等以上のジャッジを下している。「何度も言うけど、負けパターンの前走で、追い出したら一気に追い上げてきたやろ。あれでまた力を再確認させてもらったわ。中京で結果を出しとるように輸送も心配あらへん。ノンストップで?うん、そうやな。負けなしで(クラシックに)行こか。ワッハッハ」 東スポ杯2歳Sを制したフサイチホウオーに、札幌2歳チャンプのナムラマース、その他POGをにぎわす評判馬たちの多くは阪神・ラジオNIKKEI杯(GIII 芝2000m 23日)に駒を進める。一部では“空き巣”ともささやかれる朝日杯FSに挑むダイドウにとっては、圧倒的勝利こそが“至上命題”となる。
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レジャー 2006年12月02日 15時00分
GI阪神JF 藍子 イクスキューズ
今週は「第58回阪神JF」(GI 芝1600m 3日)が阪神競馬場で行われる。2歳女王を決定する少女たちの一戦とあって、1992年の「第6回国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞している“2歳女王(?)”女優・佐藤藍子も熱視線を送る。そして“国民的美少女”にはイクスキューズをノミネートした。 先週のジャパンCは本命に推したドリームパスポートが2着に好走。しかも勝ったのは、3連複、3連単の軸馬にしていたディープインパクト。なのに、もう1頭の3連複、3連単の軸馬ハーツクライがいない!10着に大敗してしまうなんて。う〜ん、ニアミスかぁ…。 レース当日は仕事で青森にいたんですが、発走時刻の3時20分にはテレビを見られる状態でした。でも、いざテレビをつけたら、競馬中継が映らない!?フジ系列の岩手めんこいテレビの映像が青森では受信できなかったんですよ。後から実家に電話して聞いたら、予想はニアミスだったし…。レースも見られず、私にとって二重苦の結果でした。 でも、ニアミスまで来たということは、初的中の日も近いはず。2歳の女王を決める今週の「阪神JF」での初ゲットは間違いないですよ! 92年の「第6回国民的美少女コンテスト」で、グランプリを受賞させていただいた私が考える少女の頂点を極めるポイントは? う〜ん、人間と馬では違うと思うけど、私の場合は負けん気が強かったことが良かったのかな。コンテストに限らず何に対しても「誰にも負けない!」って気持ちを常に持っていましたね。今回の「阪神JF」の勝負のポイントは、負けん気の強さだと思います。 今回のメンバーの中で最も負けん気が強そうなのはイクスキューズです。 前走のファンタジーSではスタートで出遅れ、直線でも前が壁になる場面がありながら2着に好走。そのレースぶりを見ても、かなりの負けん気の強さを持った馬だと思います。鞍上の藤田騎手も自分を貫いている人。私は個性の強い人が好きだし、人馬ともに人一倍(馬一倍?)負けん気が強いとあれば頂点をつかむことができるでしょう。 1500mと1800mで勝っている実績を見ても、1600mが守備範囲であることは明らか。右回りの芝でも勝っているだけに、リニューアルされた阪神競馬場もまったく問題ないはず。札幌2歳S、ファンタジーSと、近2走はGIII戦で(3)(2)着と好走している結果を見ても、GIでも勝機はあると思います。単勝はこの馬に賭けます。 現在、私のへアメークを担当するのが馬渡さんという女性で「まーちゃん」と呼ばれているんです。だから、アストンマーチャンも狙いたい。 先週、私がプレゼンターを務めさせていただいたJCダートでは同じ事務所の後藤騎手が勝利を収めたし、今回は「まーちゃん」、しかも「馬」に「渡」で馬渡と「馬」の文字が入っている名前となればきっと活躍するはず。実績を見ても断然って感じだし、鞍上は先週のJCダートで1番人気のシーキングザダイヤを、きっちり2着に導いた武豊騎手なので、上位に食い込んでくるのは確実。馬単でイクスキューズとの表裏で勝負します。 3連単はフォーメーションで、1、2着欄にイクスキューズとマーチャン、3着欄にマイネルーチェとクラウンプリンセスのスペシャルウィーク産駒2頭を押さえます。 ルーチェは父SW、母父がサッカーボーイという血統が魅力的です。SWはもともと母が大好きで、ウンチクをさんざん聞かされているうちに好きになった馬。一方、サッカーボーイは引退後に、ある取材陣が牧場を訪れた際に、寝ていてオナラをブブブッとしていた、と。しかもスタッフの肩口に顔を乗せて歯をむき出しにしていたそうなんです。そんなエピソードを聞き、実際に写真でも見て「カワイイ」って思って大好きになった馬なんですよ。それにSW産駒はシーザリオ(オークス、アメリカンオークスを勝利)を筆頭に、優秀な牝馬を輩出しているので押さえたい一頭です。 もう一頭のクラウンは名前が気になりましたね。クラウン(王冠)で、しかも、プリンセス(お姫様)って。今年はカワカミプリンセスが大活躍しましたが、この馬も来年にはカワカミに負けない活躍をするんじゃないかと期待させるネーミングじゃないですか!? 馬券は(16)の単勝に200円、馬単で(9)と(16)の表裏に200円ずつ。3連単で(9)(16)→(9) (16)→(7)(12)の4点に100円ずつの合計1000円で勝負です。
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レジャー 2006年12月01日 15時00分
GI阪神JF 古谷自信の本命 イクスキューズ
ニュー阪神攻略のポイントは長い外回りの直線とゴール前の急勾配。「第58回阪神JF」(GI 芝1600m 阪神)の枠順がきょう1日確定した。下馬評では前哨戦のファンタジーSを圧勝したアストンマーチャンで一色のムードだが、古谷剛彦記者は新装オープンする仁川のコース形態を”吟味”した上で◎にはイクスキューズを抜てきした。 前哨戦のファンタジーS組が有利なのは間違いない「阪神JF」だが、なぜか勝ち馬はピースオブワールドしか出ていない。 昨年はファンタジーSを楽々差し切ったアルーリングボイスが、出遅れも響き14着に惨敗。過去にもスイープトウショウやラインクラフトが、不利があったにせよ敗れている。 スイープとラインは地力を見せて差のないところまで追い込んでいるので、力負けとは言い切れないが、京都(ファンタジーS)と阪神のコースの違いから生まれる、つながりのなさは無視できない。 ニュー阪神に変わり、外回りの直線は右回り最長となる。窮屈なコーナーで不利を受けた上記2頭もこのコースでできていれば…と思うが、それでも京都と違うポイントは直線の最後の坂。直線が長くなった上に2mの上りがあるだけに、タフな競馬を要求される。予想は短距離実績しかない組より、中距離で勝っている馬を評価したい。 ファンタジーSでは、アストンマーチャンに突き放された格好のイクスキューズだが、1500-1800mで勝ち鞍を挙げており、狭いところを一瞬のうちに割ってきたクローバー賞の瞬発力は目を見張らされた。ビッグレッドファームで鍛えられた底力が、本番で生きてくるはず。 当然、強敵はアストンマーチャンだが、前走から変わりそうなのは、そのファンタジーSで4着に追い込んできたハギノルチェーレ。後方で脚をため、直線に懸ける競馬で2戦とも好結果を出している。タフな競馬が要求される新コースで、長距離得意のダンスインザダーク産駒というのも不気味だ。
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レジャー 2006年11月30日 15時00分
GI阪神JF 新阪神コース大歓迎 ルミナスハーバー強襲
リニューアルされた阪神競馬場のオープニングを飾る2歳女王決定戦「阪神JF」(GI 芝1600m 3日)。阪神は外回りコースが新設され、駆け引きなしの真っ向勝負が予想される。女王候補筆頭のアストンマーチャンをはじめとするライバルたちが、未知の新コースに不安を抱く中、歓迎ムード全開なのがルミナスハーバーだ。自慢の末脚を静かに研ぎ澄ませ、晴れの舞台でニューヒロイン誕生を高らかに告げる。 今年はリニューアルされた阪神競馬場のこけら落としGIとして、華々しさを増した2歳女王決定戦「阪神JF」。旧阪神競馬場のマイル戦では“魔の第2コーナー”と呼ばれた最大の難所も、向正面からのスタートに変更され自然消滅。最大の勝負どころは、目玉として新設された外回りコースの直線474mだ。 プラスに出るのか、マイナスに出るのか、走ってみないことには分からないという声が大勢を占める中、「最初のコーナーで窮屈になるなど、予期せぬアクシデントがなくなるという点ではリスクがかなり軽減されたし、何より、ウチのは末脚が武器だからね。直線が100m以上延びて追い比べになるのは大歓迎だよ」と、リニューアルを声高に喜ぶのが、目下2連勝中のルミナスハーバーを送り出す鎌田助手だ。 9月30日の中京デビュー戦こそ「あのスローで後方から。しかも、3角からマクッて出るアンチャン(=見習い騎手)みたいな競馬」と酷評した小牧騎手のボーンヘッドでクビ差の2着に甘んじたが、2戦目の未勝利戦ではスローペースにもピタリと折り合って直線は手綱を微動だにせず、おいでおいでの大楽勝。結果は芝1600m1分33秒8のレコード駆けで、2着に7馬身をつける圧巻のパフォーマンスを見せつけた。 「あれでGIを意識した」という鬼脚をもってすれば、阪神JF出走を確たるものにするべく、適鞍の平場(500万 芝1400m 京都)に回った前走など、負けるはずがなかった。 唯一の不安は「もともと調教では気合乗りのいい馬だったし、デビュー戦の負けが1走余分だったから、だんだんカリカリしてきて馬体が細くなってきた」点だが、それも「前走の前から調教でメンコを着けるようにしているし、この中間は気分転換を図る意味で午後運動もやっている。いいガス抜きになったのか、細かった食いも先週の水曜日あたりから食べだして、今は体もふっくらしている」と敏腕スタッフの早めのケアで事なきを得た。 「スタートから我慢させれば、直線はすごい加速力で伸びる。クラウンプリンセスやカノヤザクラのドタバタした脚と違って、音もなくスッと切れる牝馬特有の切れ味。新しい阪神の外回りで、直線どれだけ弾けるのか。本当に楽しみ」 究極のキレ者・ルミナスハーバーがV3で新ヒロイン誕生を高らかに告げる。
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レジャー 2006年11月29日 15時00分
GI阪神JF追い切り速報 ぶっちぎった前走からさらに上昇 アストンマーチャン鋭伸
今週はリニューアルされた阪神競馬場で2歳女王決定戦「第58回阪神JF」(GI 芝1600m 12月3日)が行われる。新設された外回りコース使用のため、過去のデータは一切参考にできないが、コースうんぬんを凌駕(りょうが)してしまうほどの絶好気配を見せているのがアストンマーチャン。レコードでのぶっぎりVを飾ったファンタジーS時より、さらなる上昇気配を描いていると陣営は超強気だ。 レコードでの前哨戦ぶっちぎりVに加え、鞍上、厩舎ともに前週にGI制覇と、“暴風”に近い追い風の吹くアストンマーチャン。今朝はその勢いそのままに猛烈なデモンストレーションを披露、2歳女王の座に王手をかけた。 1週前(坂路800m52秒6→38秒0→12秒4)から石坂師に「いい感じやな。夏場とはまたガラッと変わった」と絶賛を受けていた天才少女は、当週も坂路で800m53秒5→38秒6→12秒2と好気配を持続。ピッチ走法ながら一完歩ごとに前脚をグイと伸ばす独特のフォームで、しなやかに、そして力強く急こう配を登坂してみせた。「馬自身がレースが近いって分かっているんだろうね。1週前も抑えるのに苦労するぐらいの手応えだったんだ。休み明けを1回使った効果か、前走よりは落ち着いているし、雰囲気もこの前よりいい感じがする」ケイコ役の上田助手は愛馬の順調な調整にほおを緩めるとともに、5馬身差の圧勝V時より状態がさらに上昇していることを断言してくれた。 その前走・ファンタジーSは2カ月ぶりの休み明けながら、6kgの体重減。この成長期に不安な材料とも取れるが、「帰厩直後で環境になじめない部分があったみたいだね。カリカリしていたし、食いも細かった」と牝馬にはよくある精神面からくる馬体細化だったと説明。「今回はカイバもしっかりと食べているからね。先週の時点で466kg。それよりは増えていると思うので、輸送を考えてもいくらかプラス体重で出せると思う」と、きっちりと立て直しに成功したという。 「正直、初めてのコースなのでどういう競馬になるかは分からないが、何せ運転手が超一流だから心配はしていないよ。単なるスピード馬じゃないし、この前の競馬を見ていたら距離も大丈夫だと思う。(新コースの)一発目のGIなので、何とかいい結果を残してほしいね」近2年の2歳女王はその後不振に陥ってしまったが、今年の阪神1600mは紛れがなく、ごまかしの利かない“ガチ舞台”。ここで勝利を挙げれば、おのずと桜のヒロインの座が約束されるはずだ。
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レジャー 2006年11月28日 15時00分
GI阪神JF 藤沢和師が岡田繁幸氏が素質大絶賛 日本一の相馬眼にかなった逸材 イクスキューズ
今週は暮れの阪神競馬のオープニングを飾る「第58回阪神JF」(GI 芝1600m 12月3日)が行われる。改装工事を終えた阪神は新たに外回りが誕生。長い直線に加え、ゴール前には急坂が待ち受ける過酷なコースへと様変わりした。そんななか、スピード色の濃い大本命アストンマーチャンにスキありと見て、ファンタジーSで後塵を拝したイクスキューズが逆襲に燃えている。相馬眼の鋭さには定評のあるビッグレッドファームの総帥・岡田繁幸氏がほれ込んだ好素材。藤沢和師との“最強コラボ”で2歳女王の座を狙う。 常勝軍団・藤沢和厩舎とマイネル&ビッグレッドFの岡田繁幸氏がコンビを組み、2歳女王戦線に送り込むのがイクスキューズだ。 もともとがビッグレッドFの生産馬だったが、一度売却され、今年5月のトレーニングセールでひと目見た岡田氏がほれ込んで最高価格の3700万円で買い戻したという馬。「差し引きでずいぶん損をしたので、従業員に申し訳ないという気持ちからイクスキューズと名付けた。でも、十分値段に見合う馬だと思う」と岡田氏。その期待通り、福島のデビュー戦で1秒1差の圧勝を飾ると、続くクローバー賞では芝1500m1分29秒3のレコード勝ち、ハイレベルの牡馬がそろっていた札幌2歳Sでも0秒1差(3着)の接戦を演じ、能力の高さを見せつけている。 前哨戦になったファンタジーSではアストンマーチャンに5馬身差(2着)をつけられたが、「極端に時計の速い競馬。気のいい馬だから、外枠で行きたがってしまったしね。最後まであきらめずに走っていたし、力のある馬。内で脚をためる形なら、結果は違ったと思う」と手綱を取った藤田騎手。藤沢和師も「まだ精神的に子供で、わけがわからず走っている感じだからね。それでも一戦ごとに競馬を覚えてきている。素質は間違いなく一級品」という。 1週前の追い切りは芝コースで単走。5F65秒4、上がり3F37秒8→12秒5を馬なりでマークする軽快な動きを披露。「疲れはないし、順調ですね。気分良さそうに走っていたし、いい雰囲気をキープしています」と、葛西助手は体調面に太鼓判を押す。 今回は1F延びて、新装なった阪神コース。直線がフラットな京都と違い、坂が待ち構えており、よりタフさが要求される。 「いろいろな競馬場で結果を出しているので、輸送はまったく問題ない。距離が延びるのは歓迎だし、札幌の1500mでレコード勝ちしているようにパワーとスピードを兼ね備えているから、阪神も大丈夫でしょう」と同助手。 「気性が前向きで根性もある。前半、じっくりためて直線勝負に持ち込めればチャンスはあるはず。来年(桜花賞)のためにもがんばってほしいね」と巻き返しに手応えありの口ぶりだ。 日本のトップホースマン2人が認めた素質馬が真価を発揮する時がきた。
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レジャー 2006年11月27日 15時00分
GI阪神JF アストンマーチャン 2歳女王へ
今週はリニューアルされた阪神競馬場で2歳女王決定戦「第58回阪神JF」(GI 芝1600m 12月3日)が行われる。堂々の主役を務めるのは、アストンマーチャン(牝2歳、栗東・石坂厩舎)だ。デビュー当初の評価はいまひとつだったが、メキメキと力をつけ、小倉2歳S→ファンタジーSを2連勝と頭角を現した。中間はさらなる上昇気配を示しており、2歳女王の座に王手をかけた。 僚馬アロンダイトが先週のJCダートを制覇。偉大なる先輩に続けとばかり、今週はアストンマーチャンが2歳女王の座を目指す。デビュー戦こそ2着に敗れたものの、未勝利→小倉2歳Sを難なく連勝。軽快にステップアップしていった過程ひとつ取っても厩舎での前評判は相当高かった…と推測されるが、石坂師から返ってきた答えは意外や意外だった。「勝ってはくれていたけど、正直言って半信半疑。2歳Sのときだってイライラしていてね。こんなんで競馬になるんかと思ったほど」。小倉で頂点を極めた後に放牧に出したのも、「前哨戦(ファンタジーS)まで充電? とりあえずお金を稼いでくれたから」と辛口評価は続いた。 そんなマーチャンに対する陣営の見方が劇的に変化したのは前走のファンタジーSだった。石坂師は「帰厩したら体の形、走りのフォームが変わっていたんや。それに、えらく落ち着いていたしね。ただ、そんだけ変わられると、それがいい方向に出るのかどうか逆に心配やった」と当時を振り返るが、結果的に“いい方向に”大変身を遂げた。 レースは2番人気イクスキューズをマークするように、道中5番手から。最初の1F以外は11秒台のラップを刻む速い流れとなったが、それを難なくついて回ると上がり3F33秒6の末脚を披露。最後はほぼ流す余裕を見せ、2着以下を5馬身ぶっちぎった。時計も芝1400m1分20秒3と“超”がつく優秀さ。2歳レコードのおまけ付きには指揮官も「えっらい強かったな」とただただ舌を巻くばかりだった。 1週前追い切りは、坂路800m52秒6→38秒0→12秒4をマーク。キビキビとしたフットワークは目立っており、石坂師は「15-15で下ろして終いだけ気合をつけさせた。追い出してからグッと頭を下げて、いいフォームで走っていたね。いい感じですよ」と順調な調整ぶりに目を細めた。「1F延びてペースが落ち着くから折り合いがどうかだけど、この前の競馬を見たら大丈夫。体もナンボか増えてると思うし、テンションも上がってないからね。ちぎってレコード勝ちをしたような馬なので、開幕週のきれいな馬場も問題ないでしょう」 今開催からリニューアルオープンとなる阪神競馬場は、フレッシュな新2歳女王の誕生を祝うには絶好の舞台となりそう。ここを勝って桜のタイトルに早くも王手をかけそうだ。
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レジャー 2006年11月25日 15時00分
GIジャパンC 藍子 ドリームパスポート
両雄並び立たず。26日に東京競馬場で行われる「第26回ジャパンC」(GI 芝2400m)はディープインパクト、ハーツクライの2強対決に注目が集まっているが、女優・佐藤藍子はドリームパスポートに強気の◎。デビュー以来、常に馬券に絡んできた堅実な走りは世界が相手でも大きな魅力。乗り替わる岩田騎手の手腕に2強撃破の望みを託す。 私は今年6月から乗馬を始めました。 今年で29歳となり、「体力をつけねば」と一念発起。当初はジム通いを始めたものの、そもそもシンドイことが嫌いですし、周囲では筋肉自慢を繰り広げる方々もいたりして…。そんな雰囲気になじめず「楽しくない」と足が遠のいてしまったんです。 そんなとき、ひょんなことから乗馬を体験することに。競馬好きとして馬に携わりたいと始めた乗馬にすっかり魅了され、その日のうちに入学を決意しました。今では週に2回くらい馬にまたがっています。今後の夢は自分の馬を持つこと。将来的には大好きなトウカイテイオーの仔にまたがって、GIレースの誘導馬を務められたらいいなぁ…。 さて今回のいち押しは、◎ドリームパスポートです。 デビューからの11戦で<3530>と4着以下なしの超堅実派。皐月賞、ダービー、菊花賞とクラシック3戦でも(2)(3)(2)着と好走したように、力もあります。記憶に新しいところではステイゴールドみたいな、頑張ってるんだけど、なかなか勝てない馬って、どうしても声援を送りたくなっちゃう。 今回は岩田騎手への乗り替わり。ハーツクライが昨年の有馬記念で、ルメール騎手の好騎乗によってディープインパクトに快勝したように、ドリームも岩田騎手にかわってGIでの惜敗続きにピリオドを打つ気がします。 馬券は3連単と3連複で勝負したいと思っています。もちろん一番の推奨馬はドリームだけど、ディープとハーツ…やっぱりこの2頭は外せないですね。 ただ、ディープの場合、馬の体調は問題なくても、凱旋門賞の失格問題があるだけに、周囲の人間にピリピリ感があると思うんです。私も乗馬で経験があるけど、馬って人間の気持ちにすごく敏感に反応する。周囲の人たちからの影響がどう出るかが、気になります。それでも底力は一番ありますからね。3着は外さないかな、と。 ハーツはKジョージ?&QエリザベスSで世界の強豪を相手に3着しているだけに、国際レースのジャパンCでも頑張ってくれるはず。脚質に自在性があるし、このところのレースぶりから、5歳で本格化した印象がします。まだまだ成長しているって感じで、遅咲きなのでは、と思うのです。昨年末の有馬記念以上の強さを発揮しそうです。 3連複はディープとハーツの2強を軸に、まずはドリームに。あとは2400mで強く、世界の一流牡馬を相手にGI勝ちを積み重ねてきたウィジャボード。心情的にはジャパンCだけに、やっぱり日本の馬に勝ってほしいところだけど、怖い存在です。 後藤騎手が手綱を取るトーセンシャナオーも穴で押さえたい一頭。この馬は武豊騎手が鞍上だったときに9着だったのに、後藤騎手が手綱を取った3走前は2着。この馬との相性が抜群にいいのでは、と思うのです。前走の菊花賞では16着に大敗したけど、セントライト記念を勝っているだけに、2400mなら変わりそう。鞍上との相性+距離短縮で3着以内はあるかも。 あとは地馬としてコスモバルクに頑張ってほしい。プロ野球の北海道日本ハムファイターズのような活躍を、世界の舞台で見せてほしい。 馬券は3連単で(7)(6)(1)のBOX。3連複で(1)(6)を軸に(7)(3)(5)(10)に流します。 以上10点に100円ずつの合計1000円。
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芸能
2025年04月28日 19時03分