ドイツ
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社会 2022年05月17日 06時00分
実の兄と妹が子ども4人授かるも、近親相姦罪で刑務所行きを繰り返す 法改定を訴え
近親者との婚姻や、性的関係を持つことを法的に禁止している国は少なくない。海外では、そうした法律を人権侵害だと訴える人がいて、物議を醸しているようだ。 ドイツ・ライプチヒで、近親者との性行為を禁じる法律が人権侵害に当たるとして、法改正を求めている兄妹がいると、海外ニュースサイト『Daily Mail』『news.com.au』などが5月3日までに報じた。 >>自分以外の男と性的関係を持った姉に激怒、弟がバットで姉を殴り殺す<< 報道によると、ライプチヒ在住の44歳男性(以下兄)は、37歳の女性(以下妹)との間に4人の子どもを授かったという。兄と妹は血のつながった兄妹同士で、父親も母親も同じだ。 1978年生まれの兄は、3歳のときに養子に出されている。養子に出されたのは、貧困や父親のDVが原因と報じられている。兄は18歳になった1996年に実の両親探しを始めたという。4年後22歳になり、実の母親を探し当て再会を果たした。このとき、母親と一緒に暮らしていた妹(当時15歳)とも初めて会ったそうだ。 初対面から間もなく、兄は母親らの住む家に引っ越して同居を開始。兄と妹は相部屋で、ベッドも一緒であった。兄妹は意気投合し、互いに引かれ合ったという。兄妹は、同居から1カ月後に性的関係を持ったそうだ。避妊はほとんどしなかったと伝えられている。 母親は、兄と同居を開始してから半年後に心臓発作で亡くなったという。妹は兄にますます依存するようになっていき、同居開始翌年の2001年10月、当時16歳の妹は妊娠し長男を出産したという。出産後、兄妹は近親相姦の罪で逮捕、起訴された。兄は執行猶予付きの禁固1年の判決を受けた。妹は未成年のため、保護観察処分のみであった。 判決後も、兄弟は関係を続け、妹は妊娠・出産を繰り返したという。妹は、2003年に長女、2004年に次女、2005年に三女を出産し、長男を含め合計4人の子どもをもうけた。妹が次女を出産したときも、兄は近親相姦で有罪となり、禁錮10カ月の実刑判決を受けている。妹が三女を出産した際、兄は刑務所にいたそうだ。三女出産後、兄はみたび逮捕され、のちに2年半の実刑判決を言い渡されている。なお、妹の刑罰に関する報道はなく不明である。 兄は刑期を終えて出所後、妹の元へ戻り、現在も一緒に暮らしている。妹は「私たちは大人になってから出会い恋に落ちた。子どもができたのも自然な流れ。私たちの愛は本物です」と各社の取材に対し回答している。兄妹は2012年に、近親間の性行為を不法とするドイツの法律は人権侵害に該当するとして、欧州人権裁判所に訴えたという。しかし、裁判所は、兄妹の訴えを却下。理由として、婚姻および家族制度の保護を挙げている。加えて、生まれてくる子どもに障がい発生のリスクが高いと言及。実際、兄妹の4人の子どものうち、長男(現在20歳)と長女(現在19歳)は歩行困難、会話ができないなど、重い障がいがあると伝えられている。 兄妹は裁判所の判断に納得しておらず、今後も法改正に向けて争う姿勢だという。なお、日本では、近親婚は民法上の不法行為とされているが、近親間の性行為について法的規制はなく、罪に問われることはない。 このニュースが世界に広がるとネット上では、「実の兄妹を恋人としては絶対に見られない」「思春期の男女を同じベッドで寝かせたら危険」「避妊くらいしなさい」「毒親恐るべし。すべては母親の責任」「兄妹だが純愛。性行為なら認めてあげてもよさそう」「生まれてくる子どもがかわいそう。障がいがなくても絶対にいじめにあう」「近親相姦よりも、16歳未成年との性行為で罰せられないのか?」などの声が上がった。 愛のカタチは人それぞれだ。近親同士が愛し合うのは個人の自由だが、生まれてくる子どもは、かなりの重荷を背負うことになりそうだ。記事内の引用についてGerman man, 44, who fell in love and had four children with his SISTER, 37, after their mother died continues his fight to make incest legal(Daily Mail)よりhttps://www.dailymail.co.uk/femail/article-10774499/German-man-four-children-sister-reveals-fight-make-incest-legal.html‘I fell in love with my sister and had four children – we’ve done nothing wrong’(news.com.au)https://www.news.com.au/lifestyle/real-life/i-fell-in-love-with-my-sister-and-had-four-children-weve-done-nothing-wrong/news-story/518c59e8132fd8d3288db7b089315892
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社会 2022年05月16日 06時00分
著名人の死去報道、他国に比べ美化し過ぎている? 日本人の意識に苦言を呈す外国人も
「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さんが亡くなったことが5月11日に分かり、テレビやネット上では上島さんの訃報を伝えるニュースが多く報じられた。相次ぐ芸能人の自殺報道。しかし行き過ぎた報道もあり、5月11日には松野博一官房長官が言及。「相談窓口を併せて報道するなどの対応を厚生労働省から報道機関にお願いをしている」などと話し、著名人の自殺報道が場合によっては自殺を誘引する恐れがあることなどを警告していた。 各国の報道機関は世界保健機関(WHO)が定めたいわゆる「自殺報道ガイドライン」を踏まえ、自殺に関するニュースを伝えている。ガイドラインでは「自殺の報道記事を目立つように配置しないこと」「自殺に用いた手段について明確に表現しないこと」「自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと」などと定めているが、日本ではまだまだ行き過ぎた報道が目立つようだ。だが、他国では状況が異なるという。 >>ニュース番組の芸能人コメンテーターは変? 海外では「分からないなら見るな」、専門家が淡々と説明する国も<< ほとんどの国がWHOのガイドラインに従ってはいるが、それに加え、独自の規制を設けている国も少なくない。オーストリアでは1987年に精神科の専門家らが自殺報道の方法を定めたガイドラインを設定。きっかけとなったのは地下鉄での自殺が増加したことだった。それまでは地下鉄での自殺が未遂を含め年に1、2件だったのが、1984年頃から増え始め、1987年頃までには最大年約20件にまで急増。その原因はメディアが自殺をセンセーショナルに報じたことであると考えられた。 こうした状況を受け、1987年に精神保健の専門家らが自殺を報道する際のガイドラインを設定。ガイドラインでは1面に自殺報道を掲載しないことや、自殺者、自殺行為を美化する描写や表現をしないことなどが定められた。ガイドラインが設定された後は自殺数が激減し、地下鉄内を含め、全体の自殺率を減らす効果があったという。現在もこの規定は守られており、同国の自殺対策支援団体もメディアの自殺報道を支持しているようだ。 またアメリカや韓国も見出しに「自殺」という言葉の記載を避けることなどの規制を独自に設けている。アメリカでは精神科研究所や自殺防止委員会などがガイドラインを作成したが、現状、ガイドラインを守りきれているかというと、そうではないという声もある。韓国のガイドラインは韓国記者協会が作成。ただし韓国でも守られていないことが多く、センセーショナルな報道も珍しくはないようだ。 一方、自殺について淡々と報じる国もある。ドイツでは、コロナ禍真っただ中の2020年3月、ヘッセン州シェーファー財務相の自殺が大体的に報道されたが、多くのメディアが「自殺」という言葉を使用して報じた。近年、日本ではあまり“自殺”という文字を入れた報道を見かけないが、ドイツではタイトルに“自殺”という言葉を入れた報道も少なくはなかった。また、財務相の自宅やゆかりのある人への取材などはなかったが、財務相の功績をたたえるコメントを紹介している記事もあった。 これについて現地在住のドイツ人は「自殺に関する報道は、とても慎重にされていると思う」とした一方で、「自殺という言葉を使って報じるのは、自殺の真実などプライベートなことを除いて、事実をあやふやにせず、きちんと知りたいというドイツ人の気質もあるかもしれない」と分析。“自殺”という文字の衝撃が「ないわけではない」というが、「ドイツ人は自己肯定感が高い人が多く、メンタルも強いと思うし、報じるメディアもその気質を知ってのことだと思う」と推測した。 日本で自殺に関するニュースを見るたびに「日本は自殺を美化するような報道が多く、日本人は自殺を肯定的に捉えているのではないかとさえ思った」と明かす、日本に数年住んだことのあるという別のヨーロッパ出身者もいる。自殺に関する報道が人々に与える影響は決して小さくはない。報道の在り方がより問われる時代となっているようだ。厚生労働省、各都道府県では悩みを抱えた人の相談窓口を設けている。詳細はこちらから。・厚生労働省 相談先一覧https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php
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社会 2022年05月02日 06時00分
60歳男性、ワクチンを90回接種 偽の証明書の販売が目的か 体に異変は?
まだまだ新型コロナウイルス収束のめどが立たない現在。ワクチン接種は感染者や重症者を防ぐ重要な事項だと位置付けられ、接種をしていなければ行動が制限される国は多い。そんな状況の中、とある国では偽のワクチン証明書を販売するため、過剰にワクチンを接種した男性がいる。 ドイツ・ザクセン州で、60歳の男性がワクチンの偽の証明書を販売することを目的に、数十回ワクチンを接種していたことが明らかになったと海外ニュースサイト『Sky News』と『The Independent』などが4月4日までに報じた。 >>ワクチン証明書を偽造した男、妻の上司にバレ妻と3人の子どもを殺害 逮捕され家族離散を恐れ犯行<< 報道によると、男性は数カ月間にわたって同州にあるワクチン接種センターに通い続け、ワクチンを打ち続けていたという。接種の間隔は不明だが、男性はこれまでに最大90回、ワクチンを接種した。複数のメーカーのワクチンを打っていたそうだ。 ある日、男性は2日連続で接種センターを訪れたが、その場にいたスタッフが2日続けてワクチンを打とうとしていることを発見。警察が駆けつけ、男性は事情を聞かれた。 報道をまとめると、男性はワクチンを接種したくない人たちに偽の接種証明書を販売するため、自らワクチンを接種していたそうだ。警察は男性の所有物から複数の偽のワクチン証明書を押収した。通常、ワクチンを接種するにはパスポートなどの本人確認書類が必要だが、男性がなぜワクチンを何度も接種できていたのかは不明である。現在までに男性は拘束、逮捕されていないが、警察は男性を文書を偽造した罪に問えるかどうかを含め、引き続き捜査を進めると明かしている。 『Sky News』によると、過剰接種が男性の健康に影響があったのか現段階では分かっていない。一方、海外ニュースサイト『New York Times』は、ワクチンの接種回数が多すぎると免疫機能が損なわれる可能性があるという専門家の意見を紹介している。同記事はイスラエルの4回目のワクチン接種に関するものだが、記事の中で専門家は、ウイルスと戦うための免疫機能が低下するため、過剰な接種は裏目に出る可能性があると警告している。 なお、ドイツでは4月にコロナによる規制がほぼ撤廃されているが、男性がワクチンを接種していた期間は飲食店やレストラン、劇場に入るには接種証明書を提示するか、陰性証明書の提示が必要であった。 このニュースが世界に広がると、ネット上では「男性は高齢なのにこんなことをして大丈夫なのか」「いくらお金のためとはいえ、90回もワクチンを打つ気にはなれない」「ワクチン接種の有無で行動を制限すること自体に問題がある」「男性は罪に問われる可能性は高いと思うが、偽のワクチン接種証明書を購入した人も罪に問われるべき」といった声が挙がっていた。 コロナ禍によって、通常では起こらないような事件が起こっているようだ。記事内の引用について「COVID-19: Man in Germany allegedly gets 90 jabs to sell forged vaccine passes」(Sky News)よりhttps://news.sky.com/story/covid-19-man-in-germany-allegedly-gets-90-jabs-to-sell-forged-vaccine-passes-12581652「German man ‘gets 90 Covid-19 vaccinations so he can sell forged passes’」( The Independent)よりhttps://www.independent.co.uk/news/world/europe/germany-90-covid-vaccines-passes-b2050261.html「Israel Considers 4th Vaccine Dose, but Some Experts Say It’s Premature」(New York Times)よりhttps://www.nytimes.com/2021/12/23/world/middleeast/israel-vaccine-4th-dose.html
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社会 2022年04月25日 06時00分
「戦争反対」生放送で抗議したロシア人女性、ドイツメディアの特派員に 現地では解雇を求める運動も
ウクライナ侵攻を続けるロシア。ロシアに都合の悪い報道や市民の声を封じるため、当局は一般人やメディアに厳格な言論の規制を導入した。そんな中、世界中で話題になった一人の女性がいる。ロシア政府系テレビ番組の編集者であるマリーナ・オフシャンニコワ氏だ。 3月14日、オフシャンニコワ氏はロシア政府系のニュース番組で、突然カメラの前に現れて「戦争反対」のメッセージを掲げて抗議。この行動によってオフシャンニコワ氏はロシア治安当局に身柄を拘束され14時間にわたり取り調べを受けた。その後、3万ルーブル(約4万5000円)の罰金を科せられたのちに釈放された。現在は弁護士をつけて対応中だが今後、刑事罰に問われる可能性もあり、その場合は刑務所に収監されるかもしれないという。勤務していたテレビ会社は自ら退職したとオフシャンニコワ氏自身が明かしている。 >>ゼレンスキー大統領に批判されたドイツ、国民の反応は? ドイツ首相にも批判の目が向いたワケは<< そんな最中、4月11日にドイツ大手メディアの「Axel Springer」が「Die Welt」紙で、オフシャンニコワ氏がフリーランス特派員として記事を執筆することになったと発表した。ロシアとウクライナ関連の記事を書くそうだ。ただ、現段階ではドイツに移住するという情報はなくロシアにとどまりながら記事を執筆するとみられている。 現地ドイツでは、オフシャンニコワ氏がロシアのテレビで抗議活動をした直後「素晴らしい女性」という声のほか、「なんとかドイツで保護できないか」という声もあった。そのため今回オフシャンニコワ氏がドイツメディアで働くことが決まると「ほかのメディアでは知り得ない現実を知ることができる」「思い切って事実を伝えてほしい」と期待する声が多い。 そんなオフシャンニコワ氏はすでに2つの記事を執筆し、「Die Welt」内でドイツ語で公開されている。 最初の記事は4月11日に公開され、自身が抗議した理由やその後について紹介。今後さらなる罰金を科される可能性があることや、黙ってウクライナ侵攻を見届ける選択は自分にはなかったことを告白していた。 2つ目の記事は4月15日に公開され、ロシア政府系テレビ局の報道やロシア社会の現状を紹介。ロシア政府系のテレビ局は政府にとって都合のいいことばかりを報道しており、その時に使える単語は限定されていたこと—例えば「戦争」ではなく「特別軍事作戦」という単語を使用して報道しなければならなかったこと—、また現在、ロシアで平和主義者は裏切り者と呼ばれていることなどが伝えられている。多くのドイツ人が記事を引用してSNSに投稿しており、「読んでほしい」「信頼できる記事」というコメントが寄せられるなど反響は大きい。 一方で、否定的な声が全く出ていないわけではない。現在ロシアから出て別の国で働いていると思われるほかのロシア人ジャーナリストからは「彼女の行動は敬意に値するがロシアでリスクを冒して他国に渡ったのは彼女だけではない」「ほかにも数十人のロシア人ジャーナリストがヨーロッパで仕事を探している」といった声がSNSを通じて出ており、オフシャンニコワ氏が特別扱いされていると感じている人もいるようだ。 またドイツ国内でも一部のメディア関係者らがSNS上で「彼女は最近までロシアの嘘を作り上げる一人だった」「彼女が何年もプロパガンダで働いていたという事実はどうなるのか。同紙の評判を台無しにしなければいいが」と発信し、オフシャンニコワ氏の過去を疑問視する人も少なくはない。実際、現地ではドイツ在住のウクライナ人らが「Axel Springer」社の前に来て、過去にオフシャンニコワ氏の解雇を求めるデモ活動をしているという報道も出てきている。 ドイツ在住の日本人は、ドイツ人は多くの人に反対されながらも意見をはっきりと言う人が好まれるため今後活躍が期待されるとしながらも、「ドイツ人はメディアにだまされることなく自分の目や耳で聞いたものを信じる傾向にある。そのため”流行”のような形でオフシャンニコワ氏を受け入れることは考えづらく、今後シビアに彼女の記事を見て判断していくこととなるだろう」と分析した。 オフシャンニコワ氏の抗議は素晴らしいといえよう。しかし彼女がドイツで受け入れられるかどうかは、彼女が発信するものを見てからになりそうだ。
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社会 2022年03月28日 06時00分
ゼレンスキー大統領に批判されたドイツ、国民の反応は? ドイツ首相にも批判の目が向いたワケは
23日、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン演説をした。アメリカ連邦議会での演説では、日本の名前こそ出さなかったものの1941年の真珠湾攻撃を思い出すようにと促していたため、日本が批判を受けるのではないかと考える人もいた。しかしふたを開けると、日本での演説は総じて日本への感謝を伝えるもので、日本国民の多くは演説を好意的に受け取ったようだ。 一方、演説で真っ向から批判を受けたのはドイツである。ゼレンスキー大統領は17日にドイツの連邦議会でオンライン演説をしたが、そこでゼレンスキー大統領は、ドイツがロシア産の天然ガスを輸送する「ノルドストリーム2」の計画を進めてきたことなどを“自国の経済を優先させた政策”などと批判したのだ。 >>ウクライナ大統領国会演説の動きで思い出される、感動を呼んだブータン国王スピーチ<< とはいえ、真っ向から批判されたにもかかわらずドイツ国民の反応は冷静なようだ。SNSでは「難民を受け入れるなど我々にできることはしているのに困惑している」「ドイツはやるべき制裁は科した」と反論する人もいたが「常に犠牲者の言うことには耳を傾けるべき」「世界に恥じない行動をしてほしい」と前向きに捉えている人も少なくはなかった。 このような反応が意味していることについて、ドイツ在住の日本人は「ドイツでは言いたいことは言うのが正しいとされているので、批判が悪いことだと受け取られていないのだと思います。もしかすると、ゼレンスキー大統領はこのようなドイツの文化を理解して演説の内容を精査したのかもしれません」と話す。 逆に、言いたいことは言うべきという文化が、ドイツのショルツ首相にマイナスの影響を与えたようだ。 オンライン演説でゼレンスキー大統領は「ショルツ首相に言いたい。ヨーロッパに今ある壁を壊してほしい。後世が誇れるようにドイツにふさわしい指導的な役割を果たしてほしい」と呼びかけた。このようなこともあり、ドイツ国民はショルツ首相が演説に対して何も言葉を発さなかったことを問題視しているようだ。 各報道機関がアップした公式動画などを確認すると、演説後、ゼレンスキー大統領の退席後にスクリーンは消され、ほとんどの議員が席を立って拍手をしていた。その後、進行役と思われる女性が補足説明をし、ここで一度演説については区切りとなるのだが、動画でショルツ首相が真剣に話に耳を傾けている姿は見掛けるものの、意見を述べようという態度は見られない。 ドイツのニュースサイト『DER SPIEGEL』は、「議会でこれほどまでに厳しく政治的失敗について言及されたことはなかった」とした上で、演説後のショルツ首相の態度に対し「彼は何をしたか? ただ黙って座っていただけだった」と批判した。ドイツ国民からもショルツ首相に対し「ウクライナ人が苦しんでいることは理解できるが、ドイツとしての立場もあり、全ての要望には応えられないと言うべきだった」「スピーチで問いかけられたのに通常国会にすぐに戻るなんて恥ずかしい」「ショルツ首相は返答すらしなかった」などの声が挙がっている。 またメルケル前首相の名前を出し、「メルケルだったらロシアと話し合いが持て、こんな事態にはならなかったかも」「メルケルだったらその場で意見した」などの声も一部では出ていた。 多くの国で演説をしているゼレンスキー大統領だが、国によって反応は違うようだ。記事内の引用について「Tag der Würdelosigkeit」https://www.spiegel.de/politik/deutschland/deutsche-abgeordnete-und-selenskyjs-rede-im-bundestag-tag-der-wuerdelosigkeit-kommentar-a-80735ab1-925d-4452-bdb4-46d34479bf27
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社会 2022年02月28日 06時00分
北京五輪、失格の高梨沙羅を励ましたドイツ人は誰? 現地でも話題、日本人への意外な称賛も
20日に幕を閉じた北京五輪では、多くの感動とともに波乱もあった。中でもスキージャンプ混合団体でスーツの規定違反で高梨沙羅や、ドイツやノルウェーなどの5選手が失格となり、世界中に混乱を招いた。 日本でも検査官に対する怒りの声や高梨に同情する声が多く挙がっていたが、それと同時に注目されたのは、失格となって泣いている高梨の肩をさすり、そっとティッシュを差し出した一人の女性だ。この場面は偶然テレビ中継に映り、日本ではSNSを中心に話題になった。女性はユニフォームなどからドイツの関係者ということが分かり、ネット上では「おそらくドイツの選手。泣けるね、心温まるシーン」「ドイツは2回目進めなくてつらいだろうに励ましてくれてありがとうございます」というような声が多かった。そんな日本での声が、現地のドイツにも届いていたようだ。 >>カナダ五輪記者、日本人親子からの心温まる贈り物を公開 関係者に手を振る男の子も紹介し「これは魔法」感動の声続々<< ドイツでは“高梨を慰めたドイツ人のことが日本で話題になっている”と複数のメディアが報じている。報道をまとめると、この女性はドイツ代表に同行した28歳の理学療法士だったという。ドイツ人理学療法士が日本で話題になっていると報じた現地メディアの一つ『WELT』は、失格者を多く出した事態を「これほど多くの議論を引き起こした五輪はない」と非難。そして自国の選手とともに日本の高梨も失格になり「この日本人女性は手に負えないほど泣いた」と同情した。 その一方で、高梨を慰めた理学療法士が日本で話題になっていることを紹介。高梨を慰めている場面の動画が拡散されていると実際の投稿を交えて明かしつつ、「日本ではこのドイツ人がSNSで広く祝われている」と伝えていた。 同記事では高梨についても「高梨は世界で最も成功したジャンパーの一人」「他国のジャンパーや監督らからも人気があるジャンパー」と紹介。高梨が1回目のジャンプで失格となったが2回目を飛び、日本が4位になったことについては「(高梨の失格で1つのジャンプがカウントされなかったが)日本人がどれほど強いかを示す結果だった」と称賛していた。そんな高梨に対し「日本人は誰も高梨を責めてはいない」「高梨に同情している」とドイツでは伝えられている。 とはいえドイツでは今回の失格に関して、測定に対する怒りの報道が圧倒的に多い。五輪開催中に比べると現在は少し落ち着いたものの、失格となった試合から3週間近くたった今でも「まさに悪夢だった」「明確なルールを設けるべき」と、テレビやネットメディアでコーチや関係者の怒りのコメントを交え報じられているのだ。なお、ドイツスキー連盟は今回の件を受けて、FIS(国際スキー連盟)と話し合いの場を設け、ルールの改革を提案したことを明かしている。 一方、意外な形ではあるが、ドイツではいまだに怒りの報道が多いこともあってか、判定に抗議の意を示して怒るより、高梨の心のケアを心配している日本人に対して称賛が上がっている。ドイツのSNSなどでは「日本人は誰も恨む心を持っていない」「日本は次に向かっている」「悲しんでいる高梨のことを第一に心配できる日本人はすてき」との声が寄せられている。 高梨には「ドイツから応援している」「私はあなたを誇りに思っている」といった応援の声も集まっている。皮肉とも言えるが、今回の五輪で意外な形で国境を越えた絆が生まれたのかもしれない。記事内の引用について「Deutsche Betreuerin in Japan für ihre Geste des Mitgefühls gefeiert」(WELT)よりhttps://www.welt.de/sport/article236894175/Olympia-Skispringen-Deutsche-Betreuerin-in-Japan-als-Heldin-gefeiert.html
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社会 2022年02月14日 06時00分
ニュース番組の芸能人コメンテーターは変? 海外では「分からないなら見るな」、専門家が淡々と説明する国も
日本のニュース番組では芸能人が番組に出演して各ニュースに意見することが多い。しかし専門家でもない芸能人が意見することに対し、視聴者からは「専門家でない人の意見は不安をあおるだけ」「素人の意見はいらない」といった声が出ており、特にコロナ禍においてはそういった傾向が強くなっていたようだ。 先日は、出演者側である歌手の西川貴教が1月30日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、新型コロナウイルスに関するニュースに自分が意見することに対して「専門家でもない芸人さんとかタレントさんとか我々みたいな者が、出てきた症状やいろんなものに関して、ああでもない、こうでもないと、求められるから言わなければならない」「いろんな不安をあおっている」と言及し話題になっていた。 >>政治に無関心な日本人に海外から呆れ声「文句を言うのに具体的に説明できない」 家族で議論する国も<< 日本ではニュース番組に芸人やタレントが出演することが多くなっているが、他国ではどうなのだろうか。 ドイツでは、3つの公共局があり(うち1つは2つの公共局が合同で運営している)、それ以外にも15ほどの民放局、それに加えていくつかのローカル局が存在し、チャンネルは数えられないほどある。とはいえ、番組は日本ほど多様性に富んでおらず「ニュース」「ドラマ」「子ども向け番組」「スポーツ」「オーティションなどのリアリティショー」におおよそ分けられる。 そんな中、ニュース番組は需要があるのか多くの局で時間を問わず放送されており、公共、民放ともに日本とは比べものにならないほどお堅いものが多い。タレントが出てコメントする場合はほぼないに等しく、出演者はキャスターに加え、必要であれば専門家が出演して意見を交わすという形式がほとんどだ。番組を見ていても、分かりやすく説明するというより難しい専門用語が出てきたり、ある程度そのニュースの背景を理解していなければついていけなくなるようなこともある。 とある在独日本人は「日本でいうワイドショーのような番組はあまりなく、あったとしても専門家でない人が意見するような番組は、ドイツでは需要はないと思います」と話す。子ども用のニュース番組もあるが、同様に内容が難しい傾向にあり、「小さい頃からニュースはある程度自分で理解してからプラスの情報を見るために必要なものという位置付けなのかもしれません」と推測していた。 なお、こういった傾向はドイツだけに限らず、ヨーロッパ各国でも同じようだ。例えばスペインではドイツと同じようにニュース番組にタレントが出演することはない。ワイドショーのような番組はあるものの、当事者のタレントが出演することはあっても日本のように意見を言うために関係のないタレントが毎回出演することはほぼない。 イタリアでは、意見が対立する政治家がテレビに出演し、討論する番組もあり人気を集めているようだ。またワイドショーに関しては、現地の日本人によると「ゴシップ系のワイドショー番組自体は多く放送されていますが、ワイドショー番組にニュースに関係のないタレントが出演することはあまりありません」と言う。 フランスも同様で、考え方が異なる専門家を数人スタジオなどに呼んで、ニュースに対して議論を繰り広げることが多い。現地在住の日本人は「専門家の意見は難しいこともありますが、“分からないなら見るな”というスタンスだと思います。ですが世界的に有名な専門家が出演することもあり、そういった専門家に一から説明してもらうより、ある程度のレベルから説明してもらった方が視聴者にとっても有意義だと思います」「なお、ワイドショーのような番組は番組自体があまりありません」と語っていた。 ヨーロッパのニュース番組の特徴は日本とは対極にあるようだ。どちらが正解、というものではないが、専門家が淡々と意見を述べるヨーロッパのような番組も視聴者の知識レベルを上げるという意味では必要なのかもしれない。
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社会 2022年01月29日 06時00分
芸能人のコロナ感染急増、海外では? 日本ほど大きな影響がないのは濃厚接触者隔離の状況か
新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の出現もあり、日本の芸能界では感染者が急増。感染者はもちろん、濃厚接触者も10日間の隔離の義務があるため、多くの芸能人のテレビ出演が見合わせとなった。こういった状況を受け、テレビ関係者はもちろん感染者や濃厚接触者が出演予定だったイベントの関係者は、代役探しやスケジュール調整に苦労しているようだ。 >>Withコロナが進む欧州、オミクロンに関心はない?「インフルエンザのような感覚」という声も<< では他国ではどうなのだろうか。例えばドイツも日本と同様にオミクロン株の影響でコロナ感染が急拡大しており、26日の新規感染者は22万8000人超え、死亡者数は187人だった。日本より圧倒的に感染者が多く、芸能人の感染者も相次いでいることは確か。ドイツで多くのニュース番組に出演し、人気クイズ番組『Wer wird Millionär』(日本でいうフジテレビ系『クイズ$ミリオネア』)の司会を務める男性、ギュンター・ヤウフ(64)や、コメディアンで人気の冠番組をいくつも持つ男性グイド・キャンツ(50)、近年ドイツで人気を集める女性モデル、アナ・マリア・ダムも感染を発表している。ドイツでもテレビ番組の現場ではスタジオでマスクはしていないものの、日本と同じように出演者同士が一定の距離を取り、出演者の人数を減らすなどして対応している。しかし完全にコロナの感染を防ぐことは難しいようだ。 とはいえ日本と異なる点は、日本ほど代役探しに影響が出ていないということだ。なぜなら、ドイツの場合は濃厚接触者となっても日本のように10日間の隔離があるわけではなく、簡易検査で陰性が確認されれば隔離の必要はない。ただし、家族に濃厚接触者がいた場合は最大で10日間の隔離となり、最低48時間前から無症状の場合は7日目以降に簡易検査かPCR検査で陰性が確認されれば隔離は終了する。そのため、基本的には陽性にならない限りは番組に穴を開けることはなく、陽性者と同じ番組に出演していても、陰性であれば陽性者の代役を務めることもでき、そこまで影響はなさそうである。 日本でもダウンタウンの松本人志が、陰性であるにもかかわらず濃厚接触者となり、10日間の自宅待機になったことに関して25日Twitterで「PCR検査も陰性だったところで10日間の自宅待機。検査する意味もわかりません」と苦言を呈すなど、濃厚接触者の隔離に対する疑問は多く挙がっている。芸能界だけではなく、一般人も「自分が陽性だったら多くの人が濃厚接触者になり迷惑をかける」という理由で、あえて検査をしないという人も多いようだ。 確かに、日本の濃厚接触者の隔離は過剰ともみられている。フランスはドイツと同様に、濃厚接触者となっても検査で陰性が確認されれば隔離の義務はなく、イギリスは濃厚接触者となってもワクチンを2回接種していれば隔離は不要で、ワクチン未接種でも隔離は最大7日間である。アメリカもワクチン2回接種者は隔離の必要がなく、ワクチン未接種の場合でも5日間だ。 隔離をして感染拡大を止めるというやり方は初期段階では意味のある対策だったのかもしれない。だが、感染拡大が相次ぎ芸能界はもちろん、一般人の間でも濃厚接触者となる人が増え、仕事が回っていないところを見ると、日本のやり方は過剰すぎると言えるのかもしれない。世間の声を受け厚生労働省は27日、濃厚接触者の待機期間を10日間から7日間に短縮する方向で調整に入ったと報じられている。記事内の引用ツイートについて松本人志の公式Twitterより https://twitter.com/matsu_bouzu
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社会 2022年01月03日 06時00分
電気技師の男、無免許で医師と名乗り自宅のテーブルで男性器を切断 男の自宅で遺体発見も同情の声も
新型コロナの流行で、副業を始める人が増えているが、海外には驚くような副業を始めて、のちにとんでもない事件を起こした人がいる。 >>スマホ充電できると声掛け誘拐 12歳少女を監禁、9時間半暴行した39歳男を逮捕<< ドイツで医師免許がないにもかかわらず、男性の性器を切断して死なせたとして起訴されていた男に対し、ミュンヘン地方裁判所が有罪判決を言い渡したと、海外ニュースサイト『Daily Mail』『abc news』などが12月7日までに報じた。 報道によると、ドイツ南東部の都市マルクトシュヴァーベンで、電気技師として働く67歳男は、借金の返済に追われていたという。男は、元妻の葬式費用、生前の治療費などを必要としていたと伝えられている。男は同僚から「通電はSM趣味の人相手に稼げる」と聞いて、SMが趣味の人が集まるサイトを通じて「客」を探したそうだ。「通電」とは電流を流すことを意味するが、SMプレイのひとつに、性器や乳首など体の敏感な部分に電流を流して快感を得るプレイがあるようだ。 男は副業を始めた当初、客の要求に応じて通電、電気ショックなどを施していたが、徐々に内容はエスカレート。睾丸や陰茎など、男性器を切除する「去勢手術」もするようになった。男は医師免許を持っていないが「医師」と名乗っていたそうだ。切断場所は、主に男の自宅のダイニングテーブルの上で、メスを使っていたという。 2020年3月ころ、男は男性A(年齢非公表)の依頼を受け、Aの睾丸を切除することに。しかし、うまくできずに、陰茎の一部を切り取ってしまったという。手術後に男性の容態が悪化したが、男は副収入が入らなくなることを恐れ、Aをそのまま放置。その際Aに意識があったのかどうかは伝えられていない。Aはのちに死亡し、男は遺体を段ボールに入れて隠したそうだ。 事件発生から3週間後、警察が男のアパートを訪れ家宅捜査したところ、段ボールの中からAの遺体を発見したという。警察は殺人の疑いで男を逮捕した。警察は男逮捕までの経緯を公表していない。警察の調べによると、2018年7月から2020年3月まで男はAを含む合計8人の男性器を切断したそうだ。切断料金は部位によるようだが、3万円から16万円ほどだったと伝えられている。男の切断術は粗雑なもので、男性たちは苦しむだけで、病院の治療が必要なレベルであった。実際に男の施術を受けた何人かは病院に駆け込んでいるという。 なお、被害者たちは、女性として生きたい、ポルノ中毒を断ちたい、宦官(かんがん)になりたいなどの理由で男性器の切断を求めたという。8人とも合意のうえで、男の切断術を受けているようだ。 2021年10月28日、男の裁判が始まったが、男は殺人容疑を否認。「睾丸を切断してから、数日経過していた。Aの死は私の責任ではない」と主張した。審理は複数回行われ、12月7日に開かれた裁判では、加重暴行罪などで有罪となり、8年6カ月の禁固刑が言い渡されたという。 このニュースが世界に広がると、ネット上では「お金のためとはいえ、他人の性器を切断するなど普通できない。常軌を逸している」「男に切断を依頼する客も悪い。ダイニングテーブルに横になった時点でわかるだろう」「麻酔は使っていなかったのか? 想像を絶する痛みだ」「SMが趣味だから、痛みで快感を得たい人たち。ウィンウィンの関係」「恐ろしい。股間がうずきます」「被害者も切断を望んでいたから殺人ではなさそう」「元妻のための借金か。心優しい男。何だか同情してしまう」など、様々な声が上がった。 素人が人体の一部を切断すれば、命の危険があることくらい容易に想像がつく。容体悪化後も助けを呼ばずに保身に走るなど、身勝手極まりない男の犯行は、到底許されるものではないだろう。記事内の引用についてElectrician who CASTRATED men on his kitchen table after advertising himself as a doctor on sado-masochist websites is jailed for eight years in Germany(Daily Mail)よりhttps://www.dailymail.co.uk/news/article-10284237/German-convicted-castrating-men-kitchen-table.htmlGerman convicted of castrating men on his kitchen table(abc news)よりhttps://abcnews.go.com/International/wireStory/german-convicted-castrating-men-kitchen-table-81603364
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社会 2022年01月01日 06時00分
ワクチン証明書を偽造した男、妻の上司にバレ妻と3人の子どもを殺害 逮捕され家族離散を恐れ犯行
コロナ禍におけるワクチン接種をめぐっては国内外で大小問わず問題が起きている。とある国ではワクチン接種証明書の偽造によって悲しい結末を迎えた一家がいる。 >>コロナ禍の外出制限に違反したカップル、警察に捕まる 車内で恥ずかしい姿で発見され拘束<< ドイツ・ブランデンブルク州で、ワクチン接種証明書を偽造した40歳の男が偽装発覚を恐れ、家族を殺害し、自殺したと海外ニュースサイト『The Independent』と『Daily Mail Online』などが12月8日までに報じた。 報道によると、男には40歳の妻と10歳、8歳、4歳の3人の娘がいたという。男はある日、妻のワクチン接種証明書を偽造した。妻は同州にある工科大学で働いていて、偽のワクチン接種証明書を学校側に提出しなければならなかったそうだ。妻の職種は不明である。 妻は偽の接種証明書を学校側に提出したが、妻の上司が偽造であることを知った。なお、ドイツでは、学校関係者はワクチンの接種を推奨されており、接種していない場合は定期的にコロナの陰性証明書を提出する必要がある。ドイツの接種証明書はスマートフォンのアプリで表示できるもののほか、手のひらサイズの紙の冊子に手書きで接種した日と医師のサインが書かれるものがある。男が偽造した証明書はアプリのものだったのか紙のものだったのかは不明である。また妻がワクチン接種をしていなかった理由について記事中では明かされていない。 男は妻の上司が偽造であったと知ったことから自分と妻が逮捕され、子どもたちが施設に連れ去られるのではないかと考えたようだ。家族がバラバラになることを恐れた男は、銃で妻と子どもを殺害し、その後、銃で自殺したという。 数日後、近隣住民が窓越しに家族が死亡しているのを発見。近隣住民が警察に通報し家族の死亡が確認された。警察によると、自宅からは夫の遺書が見つかり、遺書にはワクチン接種証明書を偽造して上司から訴えると言われていたことや、訴えられて子どもたちが自分たち夫婦の元から連れ去られることを恐れていたという内容が書かれていたそうだ。妻の上司もワクチン証明書の偽造をめぐり、妻と対峙していたことを認めている。 なお、ドイツの銃規制は厳しく、一般人が銃を所持できるのは猟師など限られた人に限定されている。警察は男が銃携帯の免許を保持していなかったと明かし、銃の入手経路について今後調査を進めるとしている。 事件が報道された2021年12月現在、ドイツはワクチン未接種者の行動を大幅に制限しており、レストランや映画館などはワクチンを接種した人かコロナに感染して最近回復した人だけが入場できるようになっていた。『Daily Mail Online』は、こうした背景も事件が起こった原因かもしれないと指摘している。 このニュースが世界に広がると、ネット上では「いくら偽造がバレるからといって殺人まですることはない」「子どもには罪はないのにひどい」「コロナ禍がなければ起きなかったかもしれない事件だと思うと悲しい」「男はワクチン接種に対してそこまで追い詰められていたのか」「ワクチン接種は任意であるべき。しなければならないという社会的風潮には疑問を感じる」などの声が挙がっていた。 今回の事件は、コロナ禍が引き起こした残酷な事件の一つといえよう。記事内の引用について「Man kills wife, three kids and himself ‘in fear of punishment over fake Covid pass’」(The Independent)よりhttps://www.independent.co.uk/news/uk/crime/man-murders-family-vaccine-pass-germany-b1971595.html「German teacher used illegal handgun to shoot dead his three girls in their bedrooms before killing his wife and himself after her university bosses threatened to 'rigorously pursue' fake vaccine pass」(Daily Mail Online)よりhttps://www.dailymail.co.uk/news/article-10287241/Germany-Covid-Teacher-killed-family-illegal-handgun-fake-vaccine-pass.html
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