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スポーツ 2009年08月27日 15時00分
全日本プロレス 小島 “腕一本”で鉄人超え
全日本プロレス8・30両国国技館大会で、プロレスリング・ノアの“鉄人”小橋建太と6人タッグで対戦する小島聡が大一番を前に激勝宣言。5年前に敗れたノア勢にリベンジすべく、対抗戦継続を誓った。 今シリーズ開幕と同時にブードゥ・マーダーズの人気者、ゾディアックの勧誘活動を再開した小島。なんとしてもシリーズ中にF4に引き入れるつもりだが、その一方で最終戦には、もうひとつ大きなヤマ場が待っている。熱望していた小橋との対戦だ。 30日の両国大会ではKAI&大和ヒロシとのF4トリオで、小橋&菊地毅&伊藤旭彦を迎え撃つ。鉄人との初遭遇を前にトレーニングにもより一層熱が入り「すごくいい感じで両国を迎えられそうですね。右腕は万全です」と気合をみなぎらせた。 大一番を前に右腕がうずくのも無理はない。小島と小橋はラリアートやチョップなど、共通する技を持っているだけに「すべてにおいて自分が圧倒したい」と対抗心をムキ出しにする。 さらに「小橋選手とノア、意識は同じくらいです。きっかけは小橋選手ですけど、対ノアというのも見据えている」と明かした。 さかのぼること5年前の04年7月18日。同じ両国の舞台で、小島はノアの象徴でもあった故・三沢光晴さんとシングルマッチで敗れている。ノアとの遭遇はそれが最初で最後となっているだけに「三沢さんとは完全な対抗戦というわけではなかったですけど、ノアには負けっぱなしで終わってますからね。個人的にはこれっきりっていうよりは、線にしていきたいですね」と借りを返したうえで、対抗戦の継続も視野に入れている。 そのためにもまずは30日に結果を出さなければいけない。壮絶なチョップ合戦も予想されるが「お互い好きなだけ打ち合えれば。すべて受けてやりたい気持ち。何発も受け止めた上で最後は右腕で一発で勝ちたい」と望むところだ。 方舟戦士と一度きりの対戦で終わってしまった5年前。新たな歴史の扉を開くべく、鉄人との“豪腕対決”に向けて小島は右腕を研いでいる。
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スポーツ 2009年08月27日 15時00分
全日本プロレス 内田取締役 8・30両国で政権交代訴えた
全日本プロレス・内田雅之取締役が“野党”と化した本隊を立て直すべく、30日の両国国技館大会での政権交代を提言した。さらにPWF会長で同日に衆議院選を控える、馳浩議員にもエール。“ダブル当選”を誓った。 もう我慢ならなかった。現在、世界ジュニア以外のベルトをGURENTAIに独占されてしまっている全日プロ。完全に政権を牛耳られてしまっている。 この現状を内田取締役は「確かに強いGURENTAIは認める。ただ、すべてにおいて品がなさ過ぎるだろ。あれじゃあ、ただのチンピラ。もっと挑戦する人間を敬え」とズバリ。まるで民主党の鳩山由紀夫代表の応援演説のごとく、“与党”批判を展開した。 「見るに忍びない。いつまで許すんだ。いい試合じゃすまないよ。悔しい思いを背負え」と諏訪魔にゲキ。さらに「政権奪回。ベルトを取り戻します」と両国大会の“マニフェスト”を掲げた。 くしくも30日は、全日プロのタイトルを管理する馳会長も衆院選を控えている。そのため今回は両国でタイトルマッチ宣言を行うことは出来ないが「馳さんも三冠戦のようなもの。頑張ってほしい」(内田取締役)と声援を送った。 夏休み最後の日曜日に大一番を迎える全日プロ本隊と馳会長。何が何でも“白星”をつかみとる。 なお、両国大会当日は武藤敬司社長と親交の深い“台湾の永ちゃん”こと人気歌手の伍佰(ウーバイ)も来場し、武藤のデビュー25周年を祝う。
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スポーツ 2009年08月27日 15時00分
ZERO1 曙「Wの感激」
ZERO1大谷晋二郎と曙がダブルインパクト発射オーライだ。26日には都内の道場で公開練習を行い、8・29後楽園ホール大会に向けて決起。爆殺必至のフィニッシュ技を含む4種の合体技を完成させた。 曙と初タッグを組む大谷はこの日、田中将斗&関本大介戦に向けてわずか1日の合同トレーニングで連係技を開発。報道陣に「俺とヨコヅナでざっと32通りくらいの連係技があるんですが、きょうだけで18個完成させた。きょうはそのうちの4つをお見せします」とえりすぐりの合体技を披露した。 いずれも破壊力は十分。大谷の右袈裟斬りチョップと、ヨコヅナの左の突っ張りを同時に出す合わせ技から、顔面ウオッシュとヒップアタックの連係技など。中でも強烈だったのが、曙が64で担ぎ上げたところをトップロープから大谷がネックブリーカードロップで突き落とす殺傷能力大のフィニッシュホールド。試し斬りされた若手選手が悶絶して意識を失うほどだ。 アチチな合体技を携え、ふたりの息もピッタリ。大谷が「まだ全開じゃない。100%ならどんな相手でも倒せる。曙選手とは何を目指すとかじゃなくていけるところまでいきたい」と語ると、曙も「大谷さんと初めてじゃない感じ」と呼応する相思相愛ぶりだった。 互いにアツい結束をみせつけたが、ひとつ気がかりのは曙が新日本プロレス永田裕志とタッグ結成、青義軍入りを打診されたばかりということ。あくまで曙は「お2人から良い刺激が得られれば」というが、どちらも中途半端になる可能性も否定できない。 真っ赤に燃える炎のような大谷か、はたまた青義軍を組成しようとしているブルージャスティス永田か。この先ヨコヅナが“赤コーナー”か“青コーナー”かどっちつかずの状況にならなければいいが。
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スポーツ 2009年08月27日 15時00分
K-1 武蔵 運命の28日
K-1ファイターの武蔵が引退を決意した。本人は悲願のワールドGP制覇を達成してリングを去りたい意向だが、事は簡単に運びそうにない。武蔵はワールドGP出場権を獲得しておらず、場合によってはこのまま試合を行わずに引退というケースも考えられる。 武蔵は26日、都内で会見を開き「7月くらいからどこかでケジメをつけないと思い始め、7月末に自分の心の中で引退を決意しました」と告白。最後の舞台として、9月26日に韓国・ソウルで開催されるワールドGP開幕戦出場を熱望した。 武蔵は昨年の大晦日以来試合を行っていないが、コンディション調整に努めた結果、負傷していた股関節と左鎖骨は完治。「体調はベストで、今なら日本人がまだ成しえていないGP優勝を叶えられる」と言い切る。 しかし、今年のワールドGP予選大会に出場しておらず、昨年のベスト8に入っていない武蔵に出場権はない。とはいえ可能性はゼロではない。出場枠は残り3つ。推薦枠が設けられており、ホームページのファン投票の結果で3位以内に入れば、出場も可能となってくる。 K-1デビューから14年。K-1を創成期から支え続けた男は、実に84戦もの戦績を誇る。体格と体力に勝る外国人選手が主体のヘビー級戦線の中にあって、武蔵は長年、世界とわたりあえる唯一の日本人ファイターとして孤軍奮闘。ワールドGPは2度準優勝しており、武蔵なくしていまのK-1を語ることはできない。 谷川イベントプロデューサー(EP)は、現在の武蔵のファン投票の順位が10位前後であることを明かし、「個人的には功労者の武蔵に最後のチャンスを与えてあげたい」と発言。しかし、EPという立場から「アンケート結果を受けて客観的な判断をしたい」と武蔵を特別扱いしないスタンスを明確にした。 また、谷川EPは武蔵がワールドGPにエントリーされなかった場合は「来年引退試合を組みたい」と語る。しかし、武蔵は「次はない。GPにかける」と不退転の決意を示しており、推薦枠から漏れた場合は、試合をせずにそのまま引退という可能性が強まる。投票の締め切りは28日。武蔵の運命はファンに委ねられた。
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スポーツ 2009年08月27日 15時00分
ドラゴンゲート 鷹木&YAMATO初制覇
ドラゴンゲートが26日、東京・後楽園ホールで『サマー・アドベンチャー・タッグリーグIII』最終戦を迎え、公式戦上位4チームによる決勝トーナメントを開催。優勝決定戦は神田裕之&新井健一郎を下した鷹木信悟&YAMATO、吉野正人&B×Bハルクを撃破した望月成晃&中嶋勝彦という顔合わせに。 試合は外敵に対抗心を燃やす鷹木と勝ち気な中嶋が激しく衝突。それが口火となり戦いは一気にヒートアップしていく。最後はYAMATOがスリーパーホールドで望月を仕留めたが、試合後、鷹木だけでなくYAMATOも中嶋に食ってかかり闘争の継続を宣言。中嶋も引き下がるつもりはない。お互いにとことんやり合う覚悟だ。 一方で鷹木は、タッグリーグ戦は2年連続で準優勝に終わっており、念願の初制覇に喜びを爆発させた。優勝の要因を挙げれば「最高のパートナー」であるYAMATOとの絆の強さになろう。「新世代が天下を獲るためのスタートラインに立った」という鷹木組は、タッグ王座への挑戦を表明。王者組の堀口元気&斎藤了の「自分たちが用意する人間をサブレフェリーとする」という条件を受け入れる形で、9・17後楽園大会での選手権試合が決定した。
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スポーツ 2009年08月27日 15時00分
渋谷淳の渾身のローブロー
愛すべきトレーナーが日本を離れ、故郷に帰ることになった。金昌龍。横浜光ジムで前日本スーパーライト級チャンピオンの木村登勇らを育てた韓国人トレーナーだ。金トレーナーは韓国の南西部、先ごろ死去した元大統領、金大中の故郷として知られる光州市で生まれた。高校卒業と同時にボクシングを志してソウルに上京。最初の一年は、練習の終わったリングを雑巾で拭き、キャンバスの上に布団を敷いて寝たという。 韓国ライト級王者まで上り詰めるも、その後はチャンスに恵まれず、94年に活躍の場を日本に移した。日本では2戦しただけで現役を引退。そのままトレーナー業に転身し「自分の気持ちを選手に伝えたい」という一心で、まったくできなかった日本語をマスターしてしまった。 金トレーナーを初めて見たのは、確か5年ほど前、木村が日本タイトルを取る前あたりだったと思う。コーナーから大きな声で選手にアドバイスを送る姿は「さすがコリアン」と思わせる情熱を感じさせた。 先日、お別れ会がてら、川崎で焼肉を食べながら聞いた話が興味深かった。計量のときは必ず相手選手の顔と足を見る。その選手が打たれ強いか、弱いか、だいたい分かってしまうのだという。 試合中は、まず自分の選手ではなく、相手のセコンドがどのような指示を出しているかチェックする。セコンドの指示が的を外れていれば「勝てる」。ちなみに対角線上で、最も手ごわいと感じたセコンドはドリームジムの三浦利美会長。なるほど、という感じだ。 「最後にちょっと旅してから帰ります。まだ富士山に登ったことがないんですよ。でも大丈夫。また試合になれば、セコンドをやりに来ることもあると思いますから」日本での15年は仕事とボクシングに明け暮れる毎日だった。まずはしばし休養である。※『渾身のローブロー』は今回をもって終了となります。ご愛読ありがとうございました。
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社会 2009年08月27日 15時00分
神奈川11区、あいのり“総理”VS小泉Jrのイケメン対決終盤戦
小泉純一郎元首相おひざ元の横須賀では、がっぷり四つの“イケメン対決”が加熱中。圧倒的な知名度を誇る小泉元首相の次男・小泉進次郎氏(28=自民)の牙城で、世襲批判の追い風に乗って大接戦を繰り広げているのが“総理”こと横粂勝仁氏(27=民主)だ。 横粂氏は人気テレビ番組「あいのり」に東大卒の「総理」の愛称で出演した過去を持つ。トラック運転手の家庭に育ち東大の門をくぐって弁護士になった雑草魂が、世襲批判の追い風を受けてモーレツに追い上げる。 “雑草候補”の日課は毎日50キロ、自転車で選挙区を回ること。26日のJR久里浜駅での街頭演説では、遊説カーから遅れること3分。自転車をこいで本人が登場した。 日焼けした肌がまぶしい横粂氏は「麻生首相は『金がないなら結婚するな』と言いました。違うんです。結婚のための『子ども手当て』を創設するべきなのです」と福祉の充実を叫んだ。 投開票日まであとわずか。選挙戦の手ごたえを尋ねると、「駅前の街頭演説は厳しいですが、練り歩きではドーンと盛り上がったりします」と笑顔で答えた。 しかし、「小泉王国」横須賀は昔から自民が強い土地柄。「地盤・看板・カバンの三バンは強く感じる」という。選挙期間中、選挙区内の祭りを回った際に、有権者から「ここは自民党だ!!」と怒鳴られる一幕もあった。「ホテルとか祭りとかを回ろうにも、もうすでに自民の人が来てるよといわれる。これが現実なのかなと」 だが、人気では引けを取らない。特に「あいのり」を見ていた女子中高生らからは大人気。「総理だ!」と囲まれては、携帯電話でツーショットをせがまれる。JR衣笠駅近くでは女子高生から「授業中手を振るんで、もっとウチの高校側に来て下さいよ〜」とラブコール。女性受けのいい小泉氏に負けず、なかなかのモテっぷりで、陣営も4年後のほうが受かるかもと苦笑いだ。 これでイケメン対決は一歩リード? ご本人は「イケメンなんて恐れ多いですよ。進次郎さんはそうでしょうけどね。写真を撮られるのもテレビに出てた物珍しさだと思っています」と謙虚だ。 ルックス勝負では勝ちを譲っても、選挙では手を抜かない。「さらに壊れていく4年間を選ぶのか、壊れたものを立て直す4年間を選ぶのか」と訴え、夜の9時まで改札から出てくる有権者に「お仕事お疲れ様でした」と頭を下げ続けた。 同区には他に伊東正子氏(68=共産)、鶴川晃久氏(35=幸福実現)、岩田吉喜氏(50=無所属)も最後の訴えを続けている。(関)
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レジャー 2009年08月27日 15時00分
新潟記念追い切り トウショウシロッコ反応抜群
GIIIなら力は互角。昨年の3着馬トウショウシロッコが待望の重賞初Vを目指して登場する。 七夕賞では0秒1差4着とあと一歩が足りなかったが、4カ月の休み明けに加え、内が荒れた馬場コンディションで2番枠を引いたことも災いした。勝負どころでは強引に外へ持ち出し他馬と接触、審議の対象になる場面もあった。「冬場が太かったので馬体重の24キロ減は気にならなかったが、やはり久々は行きたがるところがあるからね。その分、スムーズさを欠いた」と大久保洋調教師は力負けではないことを強調。「叩いた方がいいタイプ。今度は変わってくるはず」と期待を寄せる。昨夏も巴賞(7着)から復帰。函館記念で13着と惨敗した後の大変身だった。 中6週あけ、調教量は十分すぎるほど。坂路で上がり重点に2〜3本追う大久保洋流でじっくり仕上げられてきた。1週前追い切りでは坂路で800メートル54秒8→36秒7→11秒7をマークしている。「中間、左前の骨りゅうを気にするところがあって心配したが、それも乗り越えた。しっかりやれているし、もう今週は軽めでいい」と同師は仕上がりの良さに太鼓判を押す。 ここまで重賞では17戦して勝ち星はないものの、2着2回、3着3回と力は見せてきた。「56キロは問題ない。新潟は実績があるし、GIIIならチャンスがあっていい」と指揮官は気合が入っていた。 【最終追いVTR】坂路3本目に800メートル55秒6→37秒4→12秒9をマーク。終始、馬なりのまま、内クリアエンデバーにクビ差先着した。反応、伸びとも目立ち、馬体をふっくら見せているのも好感が持てる。休み明けをひと叩きされ、体調は確実にアップしている。
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レジャー 2009年08月27日 15時00分
栗東キャップ・谷やんの地獄耳 新潟記念 サマー2000王者を狙うホッコーパドゥシャの村山調教師を直撃
善戦こそすれど、あと一歩が足りない。歯がゆい競馬が続くホッコーパドゥシャが、念願のタイトルホース入りを目指し、新潟記念に挑んでくる。管理する村山調教師にとっても、今回は中央の重賞、初勝利のチャンス。果たして人馬ともにミッションはクリアできるのか。関西本紙・谷口記者が指揮官を直撃した。 −−小倉記念はあと一歩及ばずのハナ差2着でした。 村山調教師「内の馬が外に寄ってきそうな雰囲気があって、ウチのも外に出さざるを得なかったからね。その分、ハナ差届かなかったが、内容としては良かったと思う。坂路2本乗りの結果も出ていると感じた」 −−レース後の回復具合は? 村山師「さすがにレース後はちょっと疲れが出た。いつもならすぐ480キロ台に回復する馬体も先々週が475キロで先週が478キロ。少しずつは戻っているけど、ずっと470キロ台で推移しているからね。だからこの中間は坂路1本乗りで回復に努めた。栗東も涼しくなってきたし、何とか前走時の体調に戻ってくれると思う」 −−26日の最終追い切りは? 村山師「テンの入りが少し遅かったけど、それで(坂路800メートル)54秒7ならいい時計。福島民報杯をレコード勝ちした時が54秒2だったし、満足のいく内容だった」 −−新潟は初コースになりますが? 村山師「(同じ左回りの)東京でも勝っているし、とくに気にはならないよ。ただ、イメージよりはテンにズブいのでテン乗りの石橋(脩)君にはその辺の癖はしっかりと言うつもり」 −−最後に期待のほどを。 村山師「夏に3戦するのはリスクが大きいが、連戦の疲れにも耐えてくれたからね。ここまできたらサマー2000シリーズのボーナス賞金が欲しい。私自身も中央の重賞勝ちはまだないから、このチャンスをぜひモノにしたい」
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レジャー 2009年08月27日 15時00分
ハアさんの厩界舞台裏 アルコセニョーラ連覇に燃える新間厩務員
新潟記念2連覇に王手をかけたアルコセニョーラの担当厩務員・新間正さん(54歳)はこの道38年の大ベテランだ。 2連覇の可能性について新間さんは、「状態は今がピークに近い。負ける気がしないね」と自信満々に語る。さらに、「調子の良しあしは馬房の様子で分かるよ。悪い時はテンションが高くなるけど、今はドッシリ落ち着いている」と余裕しゃくしゃくだ。 最終追い切り(美浦Wコース)がまた圧巻だった。先週に6F82秒7をマークしたのに続き、6F80秒4、上がり3F36秒9→12秒8(G仕掛け)をマーク。2週続けてここまでハードにやれる牝馬はそうはいない。 「武士沢から『すごく反応がいい』と報告を受けた。前走で減っていた体も回復したし、去年と同じぐらい(430キロ)で出られると思う」と新間さんは笑顔を絶やさない。 前走の七夕賞は惜しくも3/4馬身差で2着惜敗。「着差が着差だけに、直線で勝ち馬(ミヤビランベリ)にジャマされたのは痛かった。後ろから行く馬だから不利を受けやすいことは分かっていたんだけどね」と唇をかむ。「でも、今度は広い新潟だから」と気分を一新させて乗り込む。 ところで新間さんには3人の娘さんがいる。2人は理容師と美容師。独立して自分の店を持つことが決まっている。人一倍高いモチベーションの理由はここにあった。 「決め手勝負ならどの馬にも負けない自信があるし、優勝賞金を娘たちの運転資金にしたい。新潟記念だけじゃ足りないので、エリザベス女王杯も何とかしたいんだよ」。笑顔で話すその目は真剣そのものだった。