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芸能 2020年02月23日 09時00分
もはや不倫は関係ない? 東出を徹底的に叩く人々の裏側にある心理、陥りやすい人の特徴は
女優・唐田えりかとの不倫発覚直後から、激しい世間の非難を浴び続けている俳優・東出昌大。女優・杏との間に双子を含む3人の子どもがいることや、不倫発覚以前からあまり育児に協力的でなかったことを自ら認めていたこともあり、特に女性からの風当たりが強い。 ネットでは当初から「棒(棒読み演技の意)のくせに調子に乗るな」などと、不倫に直接関係のない演技についての酷評も交えて罵倒されることが多く、お笑いコンビ・ハイヒールのリンゴも、テレビ番組で不倫のニュースを取り上げた際に「ものすごく演技が下手」「裏ででくのぼうと言われていた」と東出をこき下ろす場面もあった。 “不倫をしたことを深く反省し酷く落ち込んでいる”という東出の様子が報道されると、ネットでは「ざまぁ!」「自業自得」「失ったものの大きさに一生後悔しろ!」「被害者ヅラするな!」「早く引退しろ」といった、追い討ちをかけるような発言が続出している。 不倫は、パートナーからすれば許しがたい行為である。杏に感情移入した女性が腹を立てるのも分からなくはない。しかし、自分に直接被害が及んだわけではないのになぜここまで攻撃的になれるのだろうか。また、非難される内容ではない暴言まで浴びせてしまうのはなぜだろうか。 人間には、「異質者」を社会や集団から排除しようとする性質がある。「異質者」とは、悪人や罪人のほか、集団の中で良くも悪くも他との違いが目立つ人のことを言う。こうした“異質者排除”の傾向はあらゆる集団内で見られ、いじめや人種差別問題の原因にもなることで知られている。 異質者を排除しようとする心理の根底にあるものは、「理解できないものや未知のものへの恐怖」であり、本来は「危険人物や危険生物を集団から隔離する」といった、社会や集団に与える不安や危機を回避するための機能でありながら、一度エスカレートすると度を超えた攻撃性を生み出しやすいというマイナス面も持ち合わせている。 例えば、その場にいる人の多くが不快に思っていると共感あった途端、集団に団結心が生まれ、ターゲットを“攻撃をしてもいい”ような雰囲気が作り出される。すると、あたかも「悪いことをした人なのだから何を言ってもいい」とばかりに全体の攻撃性が高まり、客観的に見れば論点がズレているようなことでも構わず引き合いに出して本人が精神的に折れてしまうまで、とことん叩く姿勢が生まれる、という具合だ。 女性ならば身に覚えがある人がいるかもしれないが、例えば、女子学生グループの中で一人のメンバーに文句をつけて攻撃や無視のターゲットとし、しばらくしたら今度はまた別のメンバーをターゲットにする…というのを繰り返す現象も、同様の心理状態にあると言える。 このように、攻撃性が増しやすい人の特徴としては、普段から感情的で攻撃性が強い人や共感性が強い人、慢性的な欲求不満であるといった精神状態の人、曖昧な状態が受け入れられない完璧主義的思考が強い人、「没個性化」が起こりやすい状況などがある。これらとは逆の特徴を持つ人は、攻撃性が現れるような場面になったとしても、前述の特徴がある人に比べると攻撃性が極端に高まることはないだろう。 「没個性化」とは、自分を個人としてではなく集団の中に埋もれた一人として認識することで、スポーツ観戦集団や匿名掲示板など、匿名性の高い状況下で引き起こされやすい。人は没個性化した状態にあると、モラルや人目を気にしなくなり、無責任な行動や攻撃行動が増しやすい傾向にあると言われている。 人間に備わった性質とはいえ、もちろん制御できないわけではない。理性的な判断によって攻撃衝動を抑えることは十分可能だ。特に、自分と直接関係性がないほど客観的な視点に立ちやすく、冷静さを取り戻しやすい。 そして、こうした心理メカニズムの存在を覚えておき、普段から意識しているだけでも 、集団心理の悪い傾向に流されないための対策になる。文:心理カウンセラー 吉田明日香
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スポーツ 2020年02月23日 08時00分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「ケンドー・ナガサキ」ケンカ最強伝説とともに天に召された“剣道鬼”
ケンドー・ナガサキの名で知られる桜田一男は、レスラー仲間からケンカ最強と評され、日本プロレス時代には、新日本プロレスに移籍する大城大五郎を“裏切り者”と、リングでボコボコにしたという。 本場アメリカに渡ってもその度胸と技量で第一線を張り、世界最高峰のNWA王座に挑むなど各地で活躍している。※ ※ ※ 今年1月12日、「ケンドー・ナガサキ」こと桜田一男が亡くなった。死因は不明だが、亡くなる1週間ほど前までは元気な姿を見せていたという。 不整脈を理由に現役を引退し、心臓にペースメーカーを埋め込んでいたというから、そのあたりの不具合によるものであったか。 SWS旗揚げに参加した1990年以降はケンドー・ナガサキの名で通していたため、そちらの印象が強いかもしれないが、以前には「ミスター・サクラダ」などいくつかのリングネームを使い分けていた。 全日本プロレスにおいては、’82年にフリッツ・フォン・エリックからの刺客と称し、覆面レスラーの「ドリーム・マシーン」として外国人サイドで参戦。ブルーザー・ブロディのタッグパートナーを務め、ジャンボ鶴田や天龍源一郎とはシングルマッチでも対戦している(どちらも敗戦)。 なお、当時の桜田は、活動拠点こそアメリカであったが所属は全日であり、全日側が外国人選手招聘の経費を節減するために、このような起用をしたものと思われる。 全日退団後、’85年の新日参戦時には、素顔で「ランボー・サクラダ」を名乗っている。「この頃、アメリカではすでに顔面ペイントのケンドー・ナガサキとして活躍していましたが、当時の新日は選手大量離脱で苦境のさなか。日本陣営に加えることも考え、あえて怪奇派を避けたのでは?」(プロレスライター) ただし、ランボー名義ではさほどインパクトを残せず、また同年末にUWF勢が復帰して日本人選手が増えたこともあり、改めてケンドー・ナガサキとして参戦することになる。 実はケンドー・ナガサキというリングネームは、先にイギリス人レスラーが使用していたものであった。その初代は剣道の面を模したマスクをかぶり、オリエンタル・ギミックで60年代に人気を博したという。 この初代ケンドー・ナガサキは、’68年に一度だけ国際プロレスへ来日参戦しているが、このときは「ミスター・ギロチン」と名乗っていた。 本国イギリスでは“長崎の原爆で負った顔面のケロイドを隠すためにマスクをかぶっている”との触れ込みで、さすがに日本では不謹慎だと団体側が抗議したともいわれる。「桜田は正式に2代目を襲名したわけではなく、無断借用だったようです。初代のことを知っていたアメリカのプロモーターに勧められたもので、ド迫力の顔面ペイントと落ち武者スタイルも、やはり同じプロモーターが、ザ・グレート・カブキの人気にあやかって提案したものでした」(同)★圧倒的余裕から垣間見える実力 怪奇派の東洋人レスラーとしてアメリカではそれなりの知名度を得たものの、新日では特段目立ったところがなく、桜田を“中堅ヒール”と認識しているファンも多いだろう。「大きな体で外国人選手と互角に渡り合い、UWF勢のキック攻撃も真っ向から受けきるなど、桜田自身は随所に能力の高さを見せていたのですが、いかんせんタッグパートナーのミスター・ポーゴがしょっぱすぎました」(同) アメリカでの試合映像を見ると、ポーゴもそこそこいい動きをしているが、新日マットでは完全に精彩を欠いていた。コンビを組んでいた桜田にすれば、割を食った格好である。「ポーゴは新日の新弟子時代、早々に逃げ出しています。そのことがトラウマとなって本領発揮できなかったのでしょう」(同) インディー団体に活動の場を移してからの桜田は、さすがの存在感を発揮していたが、晩年に挑戦したバーリトゥード戦で秒殺負けしたことにより、“ケンカ最強伝説”にミソを付けてしまった。「とはいえバーリトゥード初戦では、ジェラルド・ゴルドーの実兄で空手家のニコ・ゴルドーに、スタンドでの裏アキレス腱固めで勝利している。たいした練習もせず、40代後半の初挑戦だったことを思えば立派なことです」(同) 実のところ桜田自身はバーリトゥード戦に乗り気ではなく、最初に勝利した後も「ケンカともプロレスとも違う」とややネガティブなコメントを残している。それでも所属していた大日本プロレスのグレート小鹿社長(当時)に頼まれ、次戦に挑んで苦杯を喫してしまった。 振り返ってみればバーリトゥード戦だけでなく、マスクマンも顔面ペイントも桜田自身が望んだことではなかった。周囲に望まれたことをなんでも引き受けてしまうのは、見方を変えれば「どうにでもなるさ」という強者ならではの余裕のあらわれである。 そうした視点で改めて桜田のプロレスを見返すと、確かに余裕のようなものが端々に見えるようで、「最強伝説というのもあながち嘘ではなさそうだ」という気持ちにもなってくる。ケンドー・ナガサキ**************************************PROFILE●1948年9月26日〜2020年1月12日(71歳没)。北海道網走市出身。身長188㎝、体重120㎏。得意技/パイル・ドライバー、ペンデュラム・バックブリーカー。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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社会 2020年02月23日 07時00分
LiLiCoオススメ「肉食シネマ」 いったい、どうやって撮ったの!?『1917 命をかけた伝令』
お仕事お疲れ様です! いやー、すごい映画に出会いました! 正直、私は戦争映画が得意ではなく、もしこの職業に就いてなかったら、きっと自分からは進んで見に行かない。仕事柄、当然、試写会には足を運びますが、戦争ものはどこか構えてしまいます。そんな私が今回、すぐに引き込まれ、しかも何度も“えっ!? どういうこと?”の言葉が頭をよぎるくらい、食いついてしまったのです。 まず、本作は全編ワンカット風に撮られていますが、今までのワンカット映画とは一線を画す出演者の多さに驚かされます。そして、映像も圧巻で、一番は飛行機が登場するシーン。迫り来る機体に、口を開けた状態で思わず避けてしまいます。遠くに飛んでいた機体が墜落し、人を助けるなど、物語は進んでいくのですが、終始、“どうやって撮影したの?”と驚きを隠せません。 そして、もう一つは主人公が滝から飛び降りるシーン。たぶんドローン的なもので撮影してると思うのですが、水の中に落ちてから上がるまで、いったいどう計算して撮ったのか、考えても答えが出ない。また、光と影の使い方も絶妙で、息を飲む美しいシーンは絶対に劇場で堪能するべきと再認識しました。 ここまで、興奮して喋ってしまいましたが、肝心のストーリーを話すのを忘れていました。第一次世界大戦の真っ只中の1917年に、2人の若いイギリス人兵士が重要な任務を命じられます。それは、最前線にいる1600人の味方の兵士に明日の朝の作戦を中止すること。彼らがその伝令を完了する“旅”に、私たちも同行することになるわけです。 危険な旅の中、驚くのはその臨場感です。冒頭で話したワンカットの撮影方法にも釘付け! なのに、1人でも失敗したらアウトのところ、隅々まで見ても違和感がない完ぺきさに、“ありえないでしょ!”と、シーンごとに???マークが増えるだけでした。 戦争映画を好むのは男性が多いと思いますが、これは女性も見るべきです。終わってから、とにかく人に話したくなる。「あのシーンさぁ、あれどうなってるんだと思う?」的な会話はきっとエンドレス。2人の兵士を演じるのは、私の大好きな『はじまりへの旅』のジョージ・マッケイと『ゲーム・オブ・スローンズ』のディーン=チャールズ・チャップマン。贅沢な配役でマーク・ストロング、コリン・ファースとベネディクト・カンバーバッチも登場。とにかくこの凄さを体感して!画像提供元:(c)2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.----------------------------■1917 命をかけた伝令監督/サム・メンデス 出演/ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロングほか 配給/東宝東和 2月14日(金)全国ロードショー。■第一次世界大戦が真っ最中の1917年4月のフランス。ドイツ軍と連合国軍が西部戦線で睨み合う中、イギリス軍兵士のスコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)に、ドイツ軍を追撃しているマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)の部隊に、作戦中止を知らせる任務が下される。部隊の行く先には要塞化されたドイツ軍の陣地と大規模な砲兵隊が待ち構えていた。********************LiLiCo:映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS「大様のブランチ」「水曜プレミア」、CX「ノンストップ」などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。
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芸能 2020年02月23日 06時30分
次長課長・河本「本当にしんどい」 田植えから手掛けたオリジナル米が好評、 昨年は即完売も
次長課長の河本準一が1月17日、自身がプロデュースするお米の一般発売を公式サイトにて開始した。河本が出会った、大分県の『朝来米(あさくまい)』。「このおいしいお米を全国的に普及させたい」という思いで生まれたのが『準米』だ。同日、吉本興業が毎月開催しているバーベキュー会で、河本自らが、炊き立ての『準米』を振るまった。 新宿区は花園神社のお隣、旧四谷第五小学校をリノベーションし、オフィスとして改装された吉本興業東京本部の中庭では、河本らが『準米』と、ごはんのお供としてだし巻き玉子や牛しぐれ煮、温かい味噌バタースープなどを振る舞った。若手芸人のジャンゴや西村ヒロチョも会場に駆け付け、ネタを披露。笑いに包まれ終始和やかな雰囲気でイベントが進んだ。 河本は、友人から紹介された「朝来米」のおいしさに驚き、それをきっかけに2019年から米作りに参加。2012年から介護施設などを訪問するボランティア活動を行っており、そこで出会った子どもたちにこのお米を届けたいと思ったという。その後、大分の農家に米作りをしたい旨を伝え、毎月のように大分に通いながら田植えから収穫まで手伝うようになった。河本自らが米作りに携わったことから、収穫したお米を『準米』と名付け、2019年から販売を開始している。 『準米』の販売は、2019年10月から始まり、予約の段階で用意していた500袋(1トン)は即完売した。個人だけでなく、法人への販売も行っており、河本の出身地である岡山県や、活動の拠点・東京の飲食店などと、続々と仕入れの契約を結んでいるという。 『準米』プロジェクトの裏には、河本の日本の農業に対する想いが込められているようだ。特に、稲作農家の人材不足が深刻だと語る河本は、若者に興味を持ってもらうために、キャップやツナギなど、米作りの際に使用するグッズをデザインし、公式サイトで販売も行っている。また、米作りの大変さや必要性を実感したという河本は、「僕らのような発信できる人が表に立って、全国にアピールしていくことが重要だと思うんです」と、自分が若者と農業の橋渡し役ができると考えているようだ。 『準米』の今後の展開について聞くと、河本は「自分の足が動くうちはいつまでも続けていきたいと思っています。まずはそこからです」と、地道に努力を続ける決意を口にした。会場内を積極的に動き回り、準米のおいしさや魅力をアピールしていた河本。実際に『準米』を食した人は「モチモチしていて弾力がある」「ふっくらしていておいしいです」「味わいがあっさりしているのでどんな料理とも合いそう」という感想を口にしていた。【『準米』購入方法】1月17日から『準米』HPより、購入可能販売価格:2kg 2,000円(URL)https://junmai.jungumi.com/
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社会 2020年02月23日 06時00分
本好きのリビドー
悦楽の1冊『戦後最大の偽書事件「東日流外三郡誌」』斉藤光政 集英社文庫 800円(本体価格)★新たな考察を加えた迫真ルポ『魏志倭人伝』をはじめ諸史料を丹念に読み解き、“邪馬台国”ではなく“邪馬一国”の存在を説いた上で、近畿天皇家とは全く別個の王朝が博多湾岸を中心とした古代の九州に栄華を誇った…と唱える故・古田武彦教授の「多元史観」は、通説を大きく打破するものと70年代から80年代にかけて歴史学界のみならず多方面に強烈な反響を呼んだ。 確か作家の小松左京やタレントの上岡龍太郎も当時ファンを公言していたはずで、かくいう筆者も『失われた九州王朝』『盗まれた神話』などで展開される明晰な論理に推理小説以上の面白味を覚えて興奮させられたクチ。 その古田教授がやがてぶち当たっ(てしまっ)たのこそ、『東日流外三郡誌』だった。 昭和20年代に青森・五所川原の個人宅で突如“発見”され、原本は江戸時代に先祖が書写したと称する厖大なその古文書の群れが語る内容によれば、大和朝廷による征服の遥か以前に東北蝦夷の地に王朝が実在し、福澤諭吉『学問のすすめ』冒頭の名文句“天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず”も、なんとこの文書からのパクリという衝撃的なもの。 まこと真実なら日本史を一から書き変えねばならぬところだが、専門家の鑑定で、これが戦後にでっちあげられた偽書、しかもかなりお粗末な出来の代物であることが90年代に入り次々と明らかになってゆく。本書は地元紙「東奥日報」の記者だった著者がある裁判の取材をきっかけに、遂には「外三郡誌」真贋論争の深みへどっぷりと巻き込まれる過程(擁護派=本物と断じる古田教授との対決も含む)をスリル満点に綴る傑作ドキュメント。古田ファンには苦すぎる結末が待っているが、この良薬は心して口にせずばなるまい。(黒椿椿十郎/文芸評論家)【昇天の1冊】 かつて少年誌などに連載されていた人気漫画には、現在は読むことができないものも少なくない。実話読者になじみある漫画としては『週刊少年ジャンプ』に連載されていた『ハレンチ学園』(永井豪)がエロ描写を大幅に削減された状態で、また『私立極道高校』(宮下あきら)は不祥事によって全41話中31話分が単行本化されず、流通している。 これらは人権団体によるクレームや、または出版社の自主規制などにより、その一部が単行本に未収録となっているためだ。そうした封印され、“存在しなかったこと”になっている回や描写のある漫画全91作を取り上げ、「何が問題となったか?」を解説したのが『封印漫画大全』(鉄人社/750円+税)である。 驚くのは、国民的漫画といわれた『こち亀』にも、単行本に所収できなかった回がある。そもそも『こち亀』は勤務中のお巡りさんが酒を飲む、キャンブルに興じる、拳銃をブッ放す破天荒な内容。現在であればとても連載できる内容ではなかったと、この本の著者・坂茂樹氏は指摘する。 他にも『ブラック・ジャック』(手塚治虫)、『ゴルゴ13』(さいとう・たかを)といった名作にも、お蔵入りした回があるらしい。一方で、若かりし頃に股間を熱くさせてくれたエロ劇画誌の雄、ダーティ・松本の過激描写などは、今や完全に社会から抹殺されている。「見るな!」と言われたら、なおさら見たくなるのが人の性。漫画の「裏面史」ともいえる本書、一気に読破できて面白い。(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)【話題の1冊】著者インタビュー 山之内幸夫山口組の平成史 ちくま新書 820円(本体価格)★組の組織形態が_どう変わろうと存続する――30年間続いた平成時代ですが、山口組はどのような変遷を辿ってきたのでしょうか?山之内 平成の元号における山口組は、始まりがヤクザの天国、終わりは地獄と言えるほど環境が変わっています。平成元年に五代目山口組が誕生し、山一抗争の完全勝利とバブル経済が史上空前のヤクザ爛熟期をもたらしました。でも、この反動もまた強烈なもので、国は平成3年に暴対法を制定し、彼らのシノギを締め上げたのです。 司六代目以降の後半は、日本経済の停滞と当局の取り締まり、加えて暴排条例の制定による大嵐の中、山口組は大分裂します。組員数は減り、体力を落とす中、平成の最後はヤクザでは食っていけない、生きていけないというほど環境が悪化しています。――神戸山口組の分裂をどのように見ていますか?山之内 急激な中央集権化と、五代目時代に肥大した山健組の弱体化に同調できなかった勢力が、組を割って出たと思います。背景には日本経済の減退と、ヤクザ社会のシノギ枯渇があります。分裂以外に手段がなかったのかというと難しいですが、取り返しがつかないことは間違いありません。新組織の解散消滅以外に終わりはないでしょう。――髙山若頭の出所で山口組を取り巻く環境は、風雲急を告げる情勢ですね。山之内 特定抗争指定が発動されなければ暴力の行使が続いたと思いますが、さすがに水を刺された格好です。六代目からは切り崩しという手段に戻りますが、それより神戸山口組の瓦解が考えられます。ヤクザ組織は組員の奉仕と犠牲で成り立っていますが、将来に展望がなく、現状が苦しいだけでは組織の求心力がなくなるでしょう。今、ヤクザ社会を取り巻く環境は最悪です。先が見えるのに時間はかからないでしょうね。――令和時代の山口組はどうなるのでしょうか?山之内 この暴排機運がどこまで続くのかが、一番大きいですね。ヤクザと関わることは道徳的に悪という観念が国民の中に常態化すると、公然たる日本ヤクザという組織犯罪集団も地球上から消えるでしょう。そうでなくても締め付けが強まるほどに否応なく潜在化しています。シノギも代紋の威力を笠に着た恐喝、強要から代紋に関係のない窃盗、詐欺、そして、麻薬へとシフトしています。 ただ、組織存立の根幹が暴力に依存する点は変わりません。そして、山口組は組織形態がどう変わろうと存続します。それは永久に生まれ続ける社会の“はぐれ者”の受け皿として機能しているからです。_(聞き手/程原ケン)山之内幸夫(やまのうち・ゆきお)1946年香川県生まれ。大阪府立成城工業高校(現・大阪府立成城高校)卒業後、早稲田大学法学部に進学。三代目山口組本部長だった小田秀臣組長の顧問弁護士となり、’84年に山口組顧問弁護士となる。’88年、小説『悲しきヒットマン』を発表、映画にもなり話題となる。
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芸能 2020年02月23日 06時00分
70歳女、引越し前の近所宅にペンキをかけまくる 動機に同情の声も【キレる高齢者事件簿】
引っ越しの理由は様々なものがあるが、意外と多いのが近隣トラブルによって「余儀なくされた」ケース。過疎地域では1人の人間が悪評を流して、「引っ越しに追い込む」こともあると聞く。 そうなると、被害を受けた側は恨みを持ってしまう。中には、「引越し後に仕返しをしたい」と思う人もいるだろう。そんな事案が、2018年8月に発生している。 舞台となったのは千葉県館山市。74歳の無職男性宅の外壁や車のボンネットが赤いペンキで汚される事件が発生。警察が捜査に乗り出し、犯人として器物損壊などの疑いで逮捕されたのが、千葉県鴨川市に住む70歳の無職の女だった。女は一斗缶に入った赤色のペンキを「おたま」ですくい、男性が所有する家の外壁や自動車にかけて回っていたのだ。その被害額は、約132万円にも及ぶ。 なぜこのような犯行に出たのか。女の供述によると、以前、被害男性の近隣で暮らしており、この夫婦に嫌がらせを受けていたのだそう。そして逮捕時、女は容疑を認め、「間違いありません。7年間の仇を取りました」と話したのだという。 事件発覚時、女に行動については「酷い」「常軌を逸している」など、非難の声が相次ぐが、その一方で「嫌がらせが事実だとすれば気持ちはわかる」「行動は良くないけれど、供述が事実なら気持ちはわかる」「自分も嫌がらせと思えることをされれば、復讐したいと思うかも」「女の行動はもってのほかだけど、男性夫婦も嫌がらせをしていたのなら因果応報では」と同情的な声も見られた。 被害男性夫婦が本当に「嫌がらせ」をしていたのか否かは、現在も不明。虚言の可能性もあるため一概には言えないが、仮に事実だとすれば酌量の余地はあるだろう。しかし、ペンキを不特定多数に掛けることは犯罪。適切でない行動であることは明らかだ。
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社会 2020年02月22日 23時00分
米サウスカロライナ州の海岸に打ち上げられた“見たこともない獣”の死骸
アメリカで謎の獣の死骸がビーチに打ち上げられた。 エリカ・コンスタンティンさんは先ごろ、サウスカロライナ州チャールストン近くのメルトンピーターデメトレパークの海岸で、愛犬のリバーちゃんを散歩させていた。その際、目のない不思議な死骸を発見し、仰天。大きさは小さな犬ほどだが、人間のような巨大な歯を持ち、既知の動物には該当しない奇妙な体形をしている。 エリカさんはメディアに、「私はリバーが鼻で何かをほじっているのを見ました。それは彼女が死んだ小動物を見つけたときや、彼女にとって興味深い何かがそこにあるときだけする行動です」と話した。 エリカさんが撮影した画像には、かなりの部分が白骨化した死骸の骨格の一部や、ひれや胸郭と思われるものが写っている。魚類なのか、海生哺乳類のようにも思われる。一方、わずかな歯しか残っていないが、臼歯を持った哺乳類っぽい歯のようにも見える。また、目がないようだ。 エリカさんは、「正直なところ、私には何だか分かりません。小型犬のサイズでしたが、パッと見で、犬ではないことは明らかです。私はここに約5年間住んでいますが、こんな奇妙なものに出会ったことはありません」と語る。 エリカさんは画像をインターネットで公開。さまざまな意見が寄せられた。 誰かが「それはアザラシみたいだ」と指摘。別の人は「ポッサム」と言い、さらに「イグアナ」「ボブキャット」というコメントも。 オカルト研究家は、「家畜の血を吸うUMAのチュパカブラの可能性もありますよ」と驚きの説を出すが、エリカさんの推測はさらに驚くべきものだ。 発見場所から約40マイル離れた島には、奇妙なウワサがあるという。 エリカさんは、「正式にはモーガン島と呼ばれていますが、地元では“モンキーアイランド”と呼ばれている島です。人間が住んでいるのではなく、すべてサルです。政府の国立アレルギー感染症研究所が病気の研究をしており、実験体のサルがいるのです。そのモンキーアイランドのサルの1匹が逃げて、海で溺死し、潮流や潮に乗って打ち上げられたのかもしれません」と話している。 その島で、生物兵器の実験でもしているのだろうか…。
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ミステリー 2020年02月22日 23時00分
雛型で人体が健康に?ツボや経絡の不思議
日本にはあるモノに対して発生する事象を、もっと大きな単位で発生する事象の先触れ(雛型)とみなす“雛型思想”がある。雛型とは見本・模範・手本という意味であり、何らかのサンプルを意味する場合がある。また、雛型思想は日本のみならず、アジア各地でも様々な側面で確認することができる。 人体においても、雛型思想の体現がなされているのはお気づきだろうか。これは筆者が鍼灸やマッサージを受けている時に気が付いたことなのだが、人体におけるツボや反射区が雛型の仕組みになっているのだ。 例えば、ダイエットに効果があると言われている耳ツボの配置は、母親の胎内で丸くなっている赤ちゃんの体のようになっており、耳の下側に頭部のツボが集中し、舌、肺、胃、腸と各ツボを辿っていくと、頭を下向きにした胎児の姿が浮き上がってくる。つまり、我々の耳に展開しているツボは、胎児の体に該当する雛型なのだ。 他にも、台湾でスイス人神父が始めた足の裏マッサージにも、雛型思想が見て取れる。足の裏の場合は、ツボではなく反射区と呼ぶ部位があって、体の各部所と相対していると言われている。この反射区を指や器具で押したり、揉んだりすると体全体が良くなると言われているのだ。 まず、親指に脳の反射区があり、踵の方に下るに連れ、「目」「肩」「胃」「腸」「膝」と続いていく。つまり、足の裏の反射区は、小さな人間が立っている形になっている。このように人間の体というものは、小さな人体の雛型が集まって構成されているように解釈できるのだ。そう意識すると、街中で見るツボマッサージ系の看板が神秘的なものに見えてくるではないか。(山口敏太郎)
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社会 2020年02月22日 22時30分
日本で猛威を振るった疫病史 〜クルーズ船乗客「隔離」は世紀の愚策〜(2)
地球温暖化で感染地域拡大 天然痘は1955年の患者を最後に、日本では根絶されている。結核は全身の倦怠感、食欲不振、体重減少、37度程度の微熱が長期間にわたって続く。そして、就寝中に大量の汗をかき、咳も止まない。「不治の病」とされ、「白いペスト」と言われる時代もあった。「結核は太古より存在し、発掘調査で出土した紀元前7000年頃の人骨に結核の痕跡が認められた。日本では平安時代に結核についての記述があり、明治初期まで肺結核を称して『労咳』と呼んでいた。俳人の正岡子規も結核を病み、森鴎外など各界の著名人が亡くなっている。日本で結核による死亡者が最も多かったのはスペイン風邪が流行した1918年でした。この時、人口10万人あたり257人も亡くなっている。日本人の“国民病”でした」(前出・厚生労働省関係者) 戦後、ストレプトマイシンなどの抗生物質が登場し、結核は完治する病気となった。とはいえ、このところ学校や老人関係施設、医療機関などでの集団感染が増加、結核治療中の患者は日本だけで約27万人にのぼり、新たな結核患者が年間3万人増加しているのだ。 コロンブスの新世界の発見は世界の生態系、農業、文化の歴史においてエポックメイキングな出来事だったが、多くの感染症がヨーロッパやアジア地域に持ち込まれることになった。すなわち、コレラ、インフルエンザ、マラリア、麻疹、ペスト、天然痘、結核、腸チフス、黄熱病などがユーラシアとアフリカからアメリカ大陸へもたらされた。その最たるものが梅毒だ。「もともと、梅毒はハイチの風土病。コロンブス一行が現地の女性との性交渉によってヨーロッパに持ち帰ったとされる。アジアへはヴァスコ・ダ・ガマの一行が1498年頃、インドにもたらし、日本には中国から倭寇(海賊)を通じて伝わった」(世界史研究家) 江戸時代になると、花柳界で梅毒が流行していたこともあって「花柳病」とも呼ばれていた。当時は適切な治療薬はなく、患者は症状がどんどん進行していった。最終的には鼻が取れたり、発狂することもあった。 しかし、ペニシリンの登場で梅毒治療は一変する。21世紀になると、新たな患者数は年間1000人を下回り、梅毒は過去の病気とされ、関心が持たれることも少なくなった。しかし、2013年頃から徐々に患者数が増え、2018年には新規発症患者が6900人を超えたのである。 日本の古典などで出てくる「おこり」はマラリアを指す。近年の温暖化で日本でも発症の危険が指摘されている。第二次世界大戦中に沖縄県で発生した集団罹患は「戦争マラリア」とされた。蚊の中で、ハマダラカの一部の種類だけが病原体を媒介し、メスのハマダラカが感染者の血液を吸い、別の人を刺すことによって広がるのだ。 現在、エイズ、結核と並ぶ3大感染症の1つとなっており、視覚や聴覚を失う後遺症がある。感染者は毎年3億5000万人から5億人と推定。日本を含め、地球温暖化の影響でハマダラカが越冬できる地域が広がり、感染地域がじわじわと拡大する傾向にある。 令和の新時代、感染症との死闘は続く。
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芸能 2020年02月22日 22時30分
まだまだ音楽活動がなさそうなTOKIO
TOKIO・松岡昌宏の主演ドラマとして、テレビ朝日系で放送されてきた「家政夫のミタゾノ」の第4弾が、4月期の金曜ナイトドラマ枠で放送されることを、各スポーツ紙が報じた。 同ドラマは、16年10月期にスタート。1年半後の18年4月期に第2シリーズ、そして19年4月期に第3シリーズが放送された。 女装した大柄な家政夫・三田園薫(通称:ミタゾノさん)が、依頼人の家庭に巣食う“根深い汚れ”を一掃していく、ブラックユーモア満載のヒューマンドラマシリーズ。 各紙によると、松岡扮するミタゾノとともに行動する若き家政夫・村田光役で、Hey! Say! JUMPの伊野尾慧が第3シリーズに引き続き出演。新人家政婦役で飯豊まりえが新たに加わることになったという。 「放送が深夜枠の割には、高視聴率で話題性も高く、松岡にとってはすっかり代表作になってしまったが、まさか、3年連続でシリーズが放送されるほどまでになるとは思わなかった」(テレビ誌記者) シリーズのうち、第2シリーズの主題歌は、TOKIOのリーダー・城島茂が扮した島茂子のデビュー曲「戯言」だったが、TOKIOにとって大変な時期の放送だった。 「元メンバーの山口達也氏が18年5月に不祥事が原因で脱退したが、ちょうどその時期が島のプロモーションと重なっていた。城島は山口氏の脱退のショックをなんとか隠しながらプロモーション活動をすべてこなしていた」(テレ朝関係者) 山口氏の脱退以後、TOKIOは音楽活動を行っておらず、それが原因で長瀬智也が脱退をほのめかしていることが報じられたこともあったが、いまだに音楽活動再開については発表されていない。 「少なくとも、松岡のドラマの撮影が終わるまでは音楽活動再開はなさそう。TOKIOは東京五輪の聖火リレーで福島県内を走るPRランナーという大役が決定しているが、ファンは音楽活動再開を祈る日々が続いている」(芸能記者) 山口氏脱退のダメージをまだ引きずっているようだ。
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