社会
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社会 2020年03月24日 06時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第362回 令和恐慌
2019年10月の消費税増税から現在に至る日本の経済危機は、完全に安倍政権による「人災」である。新型コロナウイルス感染症(COVID―19)の襲来は、さすがに安倍政権に責任はないのでは、と思われたかも知れないが、そんなことはない。 安倍政権は、3月5日になって、ようやく中国全土からの入国規制を決定した(入国規制開始は3月9日)。中国からの入国規制強化が「習近平の国賓来日延期」を受けたものであることは、誰の目にも明らかだった。何しろ、発表されたのが同日なのである。 つまり、安倍総理は、「習近平国家主席を国賓として日本に招く」 に、政治的(政策的、ではない)なメリットがあると判断し、国賓来日にこだわり、結果的に、3月4日までは、「中国全土からの外国人の入国規制に踏み切らなかった」 ということになる。まさに、国民の健康や生命と引き換えに、「習近平国賓来日」路線を貫いたわけだ。 もう一つ。日本国内でCOVID―19の最初の感染者が報じられたのは、’20年1月16日。神奈川県で、中国人の感染者が確認されたのが、国内感染者第1号だ。その後、感染者の報告が相次ぎ、1月27日には、新型コロナウイルスによる感染症が指定感染症に指定された。 安倍政権は、最初の感染者が報じられた時点で、中国全土からの外国人の入国を規制するべきであった。とはいえ、実際に入国規制策が始まったのは、1カ月以上が経過した3月9日。しかも、総理は武漢市封鎖の直後、1月24日から30日まで、〈更に多くの中国の皆様が訪日されることを楽しみにしています〉というメッセージを北京の日本大使館のHPに掲載した。 何しろ、総理自ら中国人の訪日を歓迎する状況が続いたのだ。特に、2月初旬の「さっぽろ雪まつり」には、例年通り大勢の中国人観光客が訪れた。結果的に、北海道で最初のアウトブレイクが発生。2月28日には、北海道知事が3週間の間、道民に週末の外出を控えるよう要請する「緊急事態宣言」が出されるに至る。 安倍総理が1月の時点で入国規制策を講じなかった理由は、4月の習近平国賓来日を控え、中国との関係をこじらせたくなかったことに加え、中国人観光客のインバウンド消費への期待があったことは疑いない。とはいえ、’19年の中国人観光客の日本国内における旅行消費額は、1兆7718億円。’19年の日本の名目GDP(554.5兆円)の、わずか0.32%にすぎないのだ。 0.32%の中国人インバウンドを「惜しみ」、日本にCOVID―19を蔓延させ、インバウンド消費全体が壊滅的打撃を受けることになった。さらには、日本国民の消費も激減。損失額は、最低でも「兆円単位」であろう。 何しろ、安倍総理はイベント自粛や小中高全国一律休校の「要請」により、日本国民の消費マインドをどん底まで叩き落としてしまった。「要請」とは銘打っているものの、イベント主催者や教育関係者側からしてみれば、自粛せずに感染者が出てしまった場合には、「政府は自粛や休校要請をしたにも関わらず、従わなかった」 というわけで、確実に責任を追及されることになる。しかも、イベントの場合は、安倍政権が「大規模なイベントの自粛」と、非常に抽象的な表現をしており、自粛すべき規模の客観的な基準が分からない。となると、「とりあえず、後で責任を追及されるのは嫌だから、自粛しよう」 と、「あらゆる規模のイベント」の主催者が考えるに決まっている。 イベント自粛や小中高全国一律休校以前に、感染症が蔓延し、日々、増え続ける患者数が公表される状況では、国民は自ら外出を控えるようになる。結果、消費が減る。 本稿執筆現在(3月11日)、東京の繁華街は人気が消え、まるでゴーストタウンと化している。飲食店は、夜になってもガラガラだ。 三越銀座店の2月の売上高は、対前年比36.2%減。利益ではなく、売上が3割以上も落ち込んでしまったのだ。さらには、大丸心斎橋店が同45.5%の減少。その他の百貨店も、総じて売上2桁減という異常事態に至っている。 3月9日に発表された’19年10〜12月期のGDP成長率(改定値)は、実質GDPが対前期比▲2.8%、年率換算▲7.1%と、速報値(年率▲6.3%)よりも悪化した。速報値と比べて特に悪化が目立つのが、設備投資だ。民間企業設備では、何と年率換算で▲17.3%と、脅威の落ち込み率になってしまった。 政府は間違いなく「台風のせいだ」と責任転嫁に走るのだろうが、台風が来たからといって、日本国民が消費や投資を年率2桁も減らすはずがない。というよりも、本当に台風のせいでここまでGDPが減ったとすると、むしろそちらのほうが問題だ。台風一発でGDPが年率換算で7%を上回る落ち込みになるなど、どれだけ脆弱な経済なのか。 実際には、’19年10〜12月期のマイナス成長は、消費税増税が原因だ。しかも、その後の安倍政権は’20年1月時点で、中国からの外国人入国を規制せず、COVID―19アウトブレイクを許してしまった。さらに「大規模なイベント」という曖昧な表現で「自粛」を要請し、国民に責任を丸投げし、消費の凄まじい減少を引き起こしてしまった。しかも、国民の所得を強制的に減らしておきながら、まともな損失補償策をパッケージでしか発表していない。 すべて安倍政権の失政なのだ。 日本政府は、すぐにでも以下の対策を打たなければならない。(1)PB黒字化目標の破棄(2)消費税の廃止もしくは一律10%の軽減税率の適用(3)政府の自粛、休校要請で被害を受けた国民、企業への全面的な損失補償(4)消費を喚起するために、国民一人当たり10万円規模の給付金(5)医療、防災等、安全保障強化の「長期計画」を立て、予算をコミットし、企業が安心して設備投資できる状況を作る 財源は、当然ながら国債発行だ。ここまで状況が悪化しているにも関わらず、PB目標破棄や国債増発を決断できないとなると、我が国が「令和恐慌」に突入することが確定する。***************************************みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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社会 2020年03月23日 22時00分
市職員、酒を飲み工事現場のトラックを盗み逮捕 苦しい言い訳に「免許を取り上げるべき」の声も
飲酒した上、工事現場に停めてあったトラックを盗んだとして、福岡県直方市職員の男(30)が逮捕。その行動に怒りの声が上がっている。 男は20日午前3時半頃、飲酒し酒に酔った状態で福岡市天神の工事現場に侵入。停めてあったトラックに乗り込み、エンジンを掛けて発進させ、数メートル走らせた。 様子を見ていた警備員が止めさせようと追跡すると、男はトラックから降りて逃走。即座に取り押さえられ、窃盗の疑いで逮捕された。警察の取り調べに対し、「エンジンを掛けたのは間違いないが、盗んではいない」と話している。警察によると、男の吸気から基準値の3倍を超えるアルコールが検出されたという。 福岡県内の自治体職員によると事故と言えば、2006年に発生した海の中道大橋の事故が思い出される。福岡市の動物管理センターに勤務していた男が酒を飲んだ後に車を運転し、中道大橋で夫婦と3人の子供が乗る車に追突。追突された車は橋から博多湾に転落し、3人の子供が溺死。夫婦2人は助かったものの、子供3人を失った心情は察するに余りある。 しかも、この男は現場から立ち去った上、水を飲むなどして隠匿工作も行っており、その悪質性は顕著。裁判では危険運転致死傷罪が認定され、道路交通法違反と合わせて懲役20年の刑が確定。また、この事故が発生した際、福岡市は男が勤務していた職場の上司や管理者を処分している。 このような事件が発生し、「職員の飲酒運転」に厳しい目が向けられている福岡県。今回の事件は直方市職員ではあるものの、酒に酔いトラックを運転し盗むという行為は「過去の過ちを繰り返している」取られても、致し方ない。 それだけに、ネットユーザーからも「厳しい罪にしてほしい」「許せない。もし道路に出たら、大惨事になるかもしれなかった」「免許を取り上げるべきだ」など怒りの声が上がった。 直方市の人事課は今後、「適切な対応をしたい」とコメントしている。甘い対応となれば、市民や県民が納得しないだろう。
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社会 2020年03月23日 18時00分
日本のテレビ界が舌舐めずりする映画『パラサイト』アカデミー賞4冠達成
韓国映画『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督)の歴史的快挙に小踊りしているのが、日本テレビとテレビ東京だ。 同作品は海外作品でありながら、『第92回アカデミー賞』で作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞の4部門を受賞した。日本国内での興行収入は30億円(2月末現在)を突破。韓国映画としては歴代ナンバー1の記録を更新中だ。「日テレ系のVAPが『パラサイト』に出資しているんです。テレ東もⅤAPと親密で、両社とも1億円前後を出しているそうです」(業界事情通) 映画『パラサイト』の総製作費は1100万ドル(約12億円)。アカデミー賞受賞後の興行収入は推定で、約4億ドル(約440億円)以上になることが予測されているという。「他の日本企業ではビターズ・エンド、巖本金属、クオラス、朝日新聞社、Filmarksが出資をしている。各社とも5000万円〜1億円前後といった金額です」(芸能プロ関係者) 今後、興行収入は出資額に応じて、配当金が分配される仕組み。「これだけの大ヒット作ですからね。出資額が何倍にも大化けするんです。笑いが止まりませんよ」(同) 中でも、テレ東とVAPはコンテンツ販売でも甘い汁を吸うことになる。「テレ東は映画『パラサイト』の地上波放送権を持つことになるでしょう。外国語の映画がアカデミー賞で作品賞を受賞したのは、初の快挙。高視聴率は確実ですよ。20%は堅い。これだけで数億円のスポンサー収入が入ってくる」(前出・業界事情通) 日テレはどうか。「DVD化権に加え、配信権も所有しているそうです。日本テレビホールディングスには動画配信サービスの『Hulu』がある。DVDで5000万円〜、配信で2億円の利益といった感じでしょうか」(放送作家) 映画『パラサイト』のタイトル通り、出資社は骨の髄まで同コンテンツをしゃぶりつくし寄生し続ける…。
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社会 2020年03月23日 12時00分
ニトリvsヤマダ電機“全面戦争”へ… 創業者同士が犬猿の仲に
現在、家具業界トップに君臨しているニトリと家電量販店トップのヤマダ電機が、熱いバトルを繰り広げている。他業界でトップに君臨する両社に一体、何があったのか。 コトの発端は2017年。ヤマダ電機は同年6月に群馬県前橋市で「インテリアリフォームYAMADA前橋店」をオープンさせると、富裕層向けに家具と家電をセットで販売する新業態店「家電住まいる館」の出店を加速させた。「店内では高級感あふれる音楽を流し、スタイリッシュな家電と家具を並べて販売していました。現時点で100店舗を超えましたが、“安売り”のイメージとかけ離れた高級路線の戦略が失敗し、家具事業は苦戦を強いられています」(流通担当記者) 一方、ニトリは同時期に中古住宅販売会社カチタス(現・東証1部上場)の筆頭株主となり、ヤマダ電機が先行していたリフォーム事業に参入。両社はお互いの事業領域を侵食し始めた。「このころから、ヤマダ電機の山田昇会長とニトリの似鳥昭雄会長は『すれ違っても目も合わさない』『犬猿の仲』といわれています。カリスマ創業者同士のガチンコ対決が勃発していたのです」(同・記者) そんな中、ヤマダ電機が次の一手として仕掛けたのが“大塚家具買収”だ。昨年12月に43億円を投じ、経営危機に瀕していた大塚家具を子会社化した。「これでヤマダ電機は、大塚家具のブランド力を手に入れた。家具事業に本格参戦したことで、今後はニトリと正面から衝突することになります」(家具業界関係者) お互いの領域を侵食し合う関係はさらに加熱している。ニトリの似鳥会長は昨年12月の北海道新聞のインタビューで、アパレル事業へ本格参入することを表明している。「既にヤマダ電機はアパレル事業にも参入している。もちろん、徹底抗戦するでしょう」(前出の流通担当記者) 昨今、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けている小売業界。ニトリVSヤマダ電機の“全面戦争”が収まる気配はない。
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社会 2020年03月23日 06時00分
田中角栄「怒涛の戦後史」(20)元官自民党幹事長・野中広務(下)
野中広務が小渕(恵三)第2次改造内閣で官房長官を辞し、幹事長代理として森喜朗幹事長を補佐していた平成11(1999)年、米誌「タイム」は、野中について「自民党の最高戦略家」と報じた。 小渕政権は、スタート時には「史上最短政権か」などとメディアに揶揄されたものだが、官房長官の野中は「影の総理」などとも言われ、その内閣支持率をジリジリと上げる要因をつくっていった。 政策的には、野中の進言により、小渕首相が振興策を中心とした沖縄対策に取り組んだことが大きく、さらに野中が汗をかいての自民党と自由党、公明党との「自自公」連立で、政権の安定を策したことが功を奏したということであった。 その一方で、野中は「オウム事件」への素早い対応を示し、汚職事件や金融行政で揺れた大蔵省(現・財務省)や銀行に対しては断固たる態度で臨み、世論の拍手を得た。これも、動向を的確かつ機敏につかむ野中の「剛腕」ぶりによるものだった。 振り返れば、野中はロッキード事件を引きずる「親分」の田中角栄が存命していた当時、絶対の信念として田中の今後と田中派の行く末を思い、田中に歯向かった形で同派幹部の竹下登の政権取りに加担した。 また一方で、竹下政権誕生で足並みをそろえた小沢一郎が、その後、自民党を割り「非自民政権」としての細川(護煕)連立政権をつくったことにより、野党に突き落とされたその自民党の政権奪回への前面に立つことになった。 政権奪回に際しては、ついには細川首相の東京佐川急便献金問題に絡んだ金銭スキャンダルを徹底追及、内閣総辞職に追い込んで、これを潰した。 そのうえで、細川連立政権から社会党を離反させ、同党の村山富市委員長を首班に担ぐという“奇策”で、自民、社会、新党さきがけ3党による「自社さ」連立政権を誕生させ、1年足らずで自民党を政権に復帰させたのだった。「剛腕」同士がぶつかった細川連立政権の存亡戦で、小沢を破り、その後、その小沢を引っ張り込んで「自自公」政権で小渕政権の安泰を図るなど、野中は縦横自在、まさに「タイム」誌が指摘した「自民党の最高戦略家」ぶりを遺憾なく発揮した。 そうした野中の“剛腕”の歴史は、田中が評価していた「ケンカ上手」ぶりに彩られている。 この「ケンカ上手」には、野中ならではの鉄則が三つあった。事にあたるに際しては、常に「捨て身」「無欲」であることが一つ。もう一つは、格下とはケンカせずの姿勢。そして、「人を裏切らぬ」ということであった。 とりわけ「捨て身」「無欲」については、論功行賞など頭になく、失うものがない気構えだから、相手にとってはなんとも恐ろしいということになる。野中はそれについて、自らの著でこう言っている。「欲があるから、好きなこと、正しいことが言えなくなる。他の議員たちが小沢(一郎)さんを怖がるのも、報復が怖いからだ。しかし、報復といっても、政治家として負け、政治家でなくなることぐらいのものだ。そこのところの覚悟を決めてしまえば、少なくとも刺し違えるぐらいの勝負はできる」(『我は闘う』文藝春秋刊)★「名将の下に弱卒なし」 そうした自信を支えたのは、知り得る「情報」の質と量であった。「自民党の最高戦略家」の一方で、当時、自民党には「田中角栄級の情報通」の見方もあった。次のような「情報通」野中のエピソードがある。「大蔵省の高官が野党の大物と、野中の地元である京都の祇園で密かに一杯やった。翌日、早くも話が漏れて大蔵省に広がり、以後、その高官は野党の大物と距離を置き始めた。『野中が漏らした』と、もっぱらだった」「野党議員が、京都の料理屋でメシを食った。翌日、その議員は野中と出くわすと、こう言われた。『京都には、もっとうまい店がありまっせ。今度、ぜひ、私が案内しましょう』。野党議員は身をすくめながら、言っていたそうだ。『京都は怖い』と」「ケンカ上手」のもう一つは、「格下」とはやらぬという姿勢の徹底であったが、野中と親しかった政治部記者は、「人を裏切らぬ」ということも含めて、次のように「ケンカ上手」の“奥義”を振り返っている。「野中は言っていた。『ケンカを仕掛ける場合は、必ず“格上”を相手にした。対等以上のポストにある政治家や大蔵省とはやるが、歯牙にかけてもしょうがないところとはやらない。自分より格下相手に勝利しても、周囲は決して拍手するものではない。また、頭角を現わすための点数にはならんから、やめておいたほうがいい』と。 また、竹下元首相が言っていたことがある。『野中という人物は、絶対に人を裏切らない。こういう人間が一番信用される。だから野中は“大仕事”ができるということだわな』と」「名将の下に弱卒なし」との言葉がある。これまで触れてきた金丸信、梶山静六も含めて、この野中もまた、足下に集めた田中の目に狂いはなかったということであった。 一般社会でも、強力なリーダーのもとには、有力な部下が蝟集しているケースが多い。これは、自明の理ということになる。(本文中敬称略)***************************************【著者】=早大卒。永田町取材50年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2020年03月23日 06時00分
両親と祖母が9歳少年をクローゼットに1カ月間閉じ込める 少年は栄養失調で死亡
親が子供を虐待するニュースは昨今、日本でも多く報道されているが、海外では、子供がクローゼットに長期間、閉じ込められる事件が起こった。 アメリカ・アリゾナ州で、6歳の少年が23歳の父親と26歳の母親、50歳の祖母によってクローゼットに閉じ込められ、栄養失調で死亡したと海外ニュースサイト『KIRO 7』と『ABC15』が、3月4日までに報じた。報道によると、3月2日、とある人が警察に少年の姿を最近見ていないと通報したそうだ。通報した人の詳細は伏せられている。 警察が少年の家に向かい捜索したところ、寝室のクローゼットの中で少年と、少年の7歳の兄を発見したという。2人は痩せ細り、クローゼットの中でぐったりと倒れていた。警察は救急車を呼び2人の救命処置が施されたが、少年はその場で死亡が確認された。死因は栄養失調だった。7歳の兄も栄養失調だったが、その後、病院に運ばれ、現在は体調が回復したそうだ。警察によると少年と7歳の兄は約1カ月間、食べ物や飲み物を与えられず、クローゼットの中に閉じ込められていたという。2人に目立った外傷はなかった。 警察は、虐待の疑いで少年の両親と祖母を逮捕した。両親らは警察の調べに対し、「少年と7歳の兄が、夜中に食べ物をこっそりキッチンから盗んでいたから罰を与えた」と話しているという。『KIRO 7』によると、両親には少年らの他に、2歳と4歳の子供がおり、3人は同州の児童安全局に保護されたそうだ。 このニュースが世界に広がると、ネット上では「勝手に食べ物を食べるのは子供によくあること。そんな些細な理由でクローゼットの中に1カ月も閉じ込めるなんて親は狂っている」「両親だけではなく、祖母も虐待に加担していたことに憤りを感じる」「日頃から子供に十分な食事を与えていなかったため子供が食べ物を盗んだのではないか。いずれにせよ子供に罪はない」「たくさんの子供を持ち、子育てに対しヒステリックになってしまったのか」などの声が挙がっていた。 子供をクローゼットに閉じ込めた親は、海外だけではなく日本にもいるようだ。 大阪市北区大淀中で当時1歳の女児が父親によってクローゼットに閉じ込められ、死亡したと『朝日新聞デジタル』(朝日新聞社)と『産経ニュース』(産経新聞社)が2018年3月に報じた。報道によると、当時24歳の父親が警察に「子供が息をしていない」と通報し、警察が現場に向かったそうだ。女児は病院に運ばれたが、間もなく死亡が確認された。女児に目立った外傷はなく、死因は窒息死だった。警察は、女児の父親を保護責任者遺棄容疑で逮捕した。 警察によると父親は女児を毛布に巻き、夜11時半頃から約4時間、クローゼットの中に閉じ込めたという。父親は警察の調べに対し、「子供が泣きやまなかったから防音のために、毛布でぐるぐる巻きにしてクローゼットの中に入れた」と話しているそうだ。 女児がクローゼットの中に入れられた時、母親は外出中だった。『朝日新聞デジタル』によると、父親は過去に子供の前で妻に暴力を振るったことがあり、妻が一時的に避難したことがあったという。 親が罪のない子供を虐待するなどあってはならない。これらのニュースには多くの人が辛く、憤りを感じることだろう。記事内の引用についてArizona child, 6, dies after being kept in closet; parents and grandmother arrested(KIRO 7)よりhttps://www.kiro7.com/news/trending/arizona-child-6-dies-after-being-kept-closet-parents-grandmother-arrested/WJ44RP24GNAV3NDH4VWUBZYUZI/Flagstaff child dies after being kept in closet, parents and grandmother arrested(ABC15)https://www.abc15.com/news/region-northern-az/flagstaff/flagstaff-child-dies-after-being-kept-in-closet-parents-and-grandmother-arrested父「泣きやまず毛布にくるみクローゼットに」1歳娘死亡(朝日新聞デジタル)よりhttps://www.asahi.com/articles/ASL3B62X2L3BPTIL01M.html1歳娘をクローゼットに放置、死亡させた父逮捕 保護責任者遺棄容疑で大阪府警(産経ニュース)https://www.sankei.com/west/news/180310/wst1803100051-n1.html
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社会 2020年03月22日 22時00分
甘いサイダーが凶器に!女が口移しで心中未遂!?【背筋も凍る!女の事件簿】
1907年(明治40年)、日本のサイダーの源流となる「三ツ矢印の平野シャンペンサイダー」(後の三ツ矢サイダー)が発売された。以来、日本では、炭酸の爽やかさと甘味の強い飲み物・サイダーが日本中から愛されることになるのだが、このサイダーが凶器に使われた事件が発生したのは、1953年(昭和28年)11月のことであった。 この日の夜、東京都のある旅館で男女の心中自殺があった。 凶器は青酸カリを入れたサイダーで、男は死亡、女は一命を取り留めたものの、重体だった。 警察は男女の心中事件として捜査を進めていたが、意識を取り戻した女の精神状態に違和感を覚えた警察が、女に改めて事情を聴いたところ、本事件は女が心中事件に見せかけた毒殺事件とわかった。 この男女は、1950年(昭和27年)に結核療養所で知り合い、もしお互い無事に退院できたら、一緒に暮らし結婚することを約束した。戦後間もないこの時期において、結核は「死の病」であり、生きて子供を産み、一緒に暮らしていくことは叶わぬ夢と思われた。 結果的に治療の成果もあり、二人の男女は無事に退院した。しかしながら、生きることに慣れてしまった男は、新たな出会いを求め、数名の女性と交際。これに怒ったのが女側で、「殺してやる」と殺害を決意。 女は一緒に泊まった旅館にて、青酸カリ入りのサイダーを作った。しかし、女に殺意があることに気が付いたのか、男はサイダーに手を付けようとしなかった。そこで、女は最後の手段として、青酸入りサイダーを「とってもおいしい」と口に含み、そのまま口移しで強引に飲ませたのだ。サイダーを飲んでしまった男は苦しみながら卒倒し、身の危険を感じた女は口から青酸入りサイダーを吐いたことで一命を取り留めたのだ。 結果、女は殺人罪で懲役4年の判決が出たという。 甘くて爽やかなサイダーを使った、なんともドロドロとした女の事件であった。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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社会 2020年03月22日 18時00分
蝶野正洋の黒の履歴書 ★“少年スポーツ”のルールと問題点
少年野球で「盗塁」を禁止しようという動きがあるみたいだね。小学生だとまだ守備レベルが低いから、バントで転がして出塁し、盗塁を繰り返して点を稼ぐという戦略が横行しているらしい。それに、キャッチャーもまだ肩ができてないから、盗塁を刺すために何度も送球してると肩を壊してしまうという問題もあるようだ。 俺は、この少年野球での盗塁撤廃は“賛成”だな。高校野球のピッチャーでも球数制限しようとか、議論になってるじゃない。あんなのは、どんどんやるべきだと思うよ。 柔道はすでに小・中学生のジュニアクラスと、一般ルールを分けている。小学生は絞め技と関節技が禁止とか、奥襟を取っちゃいけないとか、さらに細かい規定がある。 ウチの子どもは柔道をやってるんだけど、小学校を卒業してすぐの春の大会に出て、鎖骨を折ってしまったことがあった。やっぱり、子供の成長期は体が大きくなるぶん、いろいろな箇所に変調も出てくるから、無理をさせるとケガしやすい。いま思い返すと、俺も中学生くらいのときにスポーツで腰の尾骨をケガして、レントゲンを撮りに行ったことを覚えている。しっかりと体が出来上がってくるのは18歳前後だから、本当に鍛えるならそこからやらないといけないんだよ。 18歳未満でもオリンピックレベルになる選手っていうのは、成長が早かったり、骨格や筋肉が頑丈でトレーニングに適応したっていう、稀なケースだと思うんだよ。 ほとんどの子どもたちは、中学生では体ができていない。そこに、野球だったら無理して盗塁を刺せる肩を作っちゃうってことのほうが危ないよ。中学生でも小学生でも、やっぱり勝ちたいし、記録として残していきたいっていうのは分かるけど、子どもたちを無理させるのはいけない。だから、悪いのは指導しているオトナだろうね。 小学生から本格的にやらせると心がもたない だったら、そこはルールで制限すればいい。盗塁禁止もそうだけど、9回までやる必要はなくて6回までにする、サッカーだったら20分ハーフとかね。そこは、ルールで変えていくべきだと思うよ。 それと、これは体だけじゃなくて、“心の問題”でもあるんだよ。人間は、1つのことに集中して取り組める期間が決まっていて、俺はどんなに長くても10年だと思う。それが頂点を取るぐらいまで集中させたら、数年しかモチベーションをキープできないんじゃないかな。 小学生から本格的に練習やトレーニングをやらせちゃうと、体はまだ成長するし、記録としてもまだ伸びるのに、18歳になる頃には気持ちが終わっちゃう。高校野球でも、練習はつらいけど3年間だけ我慢して、頑張ろうって気持ちでやってると、プロ野球に進んだ場合、心がもたない。箱根駅伝の選手とかも4年間で燃え尽きて、マラソンに転向しても記録が伸びなかったりするよね。 だから、子どもたちのためにも、オトナがうまく道筋を作ってあげるというのが大事になってくる。新たなルールを作って規制していくというのはいいことだと思うよ。********************************************蝶野正洋1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。
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社会 2020年03月22日 12時00分
羽生結弦のネックレスにファン嫉妬「誰からのプレゼント?」
3月18日に開幕予定だったフィギュアスケート世界選手権2020(カナダ)が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中止となることが発表された。「男子は羽生結弦、宇野昌磨、女子は紀平梨花らが出場を予定していました。男子シングルで大会を連覇しているアメリカのネイサン・チェンや、女子シングルで今シーズンのグランプリファイナルを制したロシアのアリョーナ・コストルナヤなどとの対決を楽しみにしていたファンはがっかりでしょうね」(フィギュア関係者) 中止は残念だが、注目はやはり羽生だった。連覇がかかるネイサン・チェンからの“王座奪還”を期す渾身の演技が見どころとされたが、実はもう1つ“首もと”にも熱い視線が集まっていた。「2月、韓国で開かれた四大陸選手権でのこと。公開練習で羽生がリンクに登場したとき、ファンがザワつきました。羽生は練習ではネックレスを着けたりしています。お世話になった人から贈られたものや、ゲン担ぎで身に着けているアイテムが他にもあります。この公開練習で、羽生は新しいネックレスを着けていたのです」(スポーツ紙記者) 女性ファンは「誰からのプレゼント?」「同じものが欲しい」とし、食い入るように羽生の首もとを見ていたそうだ。「どこで買ったの?」のファン心理は分からなくもない。しかし、デザインが複雑というか、珍しい形をしていたらしく、ブランド名も把握できなかった。「一部では、羽生を支えてきた元トレーナーからのプレゼント説も出ています。特定の女性からのプレゼントではないと知って安堵したものの、同じ品物が欲しいとするファンはたくさんいますよ」(同・記者) 羽生は演技本番ではネックレスなどは身に着けたりしない。従って、ブランド名などを確かめるチャンスは公開練習しかない。「中止になったので、もちろん公開練習もナシ。何はともあれ、思わせぶりな態度を取れば騒ぎになるのは分かっていたはず。いや、そういう無邪気さを持っているのが羽生ですからね」(同) 罪なオトコである。
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社会 2020年03月22日 11時00分
特選映画情報『人間の時間』〜クルーズ旅で起こる阿鼻叫喚…“タイムリー”的衝撃作!
配給/太秦 シネマート新宿ほかにて公開中監督/キム・ギドク出演/藤井美菜、チャン・グンソク、オダギリジョーほか 韓国映画ながらヒロインは日本の女優、助演にも著名日本人俳優が出ている。監督・脚本は、韓国の鬼才で、エロスと暴力の過激描写では定評のあるキム・ギドクだけに、けっこうエグい内容だ。おまけに“受難のクルーズ旅”というくくりで、不謹慎ながらタイムリーと言えなくもない。 退役した軍艦を利用してのクルーズ旅に参加したイブ(藤井美菜)と恋人のタカシ(オダギリジョー)。他に艦内には著名な議員(イ・ソンジュ)とその息子アダム(チャン・グンソク)、さらにギャングや娼婦たちなど多種多様な人間が乗り合わせていた。ある朝、乗客たちが目を覚ますと、軍艦はなぜか空中に浮いている。異空間に迷い込んだのだろうか。居場所も分からず、外部との連絡もままならない状態で時が過ぎてゆくうち、不安や食料不足から、艦内はセックス、暴力、殺戮の阿鼻叫喚の地獄と化してゆく…。 ヒロインの藤井は日韓で活躍する女優で、オダギリジョーは説明するまでもないだろう。オダギリはギドク監督と永年親交があっての“友情出演”という感じ。謎の老人役のアン・ソンギは『シルミド』(03年)などで日本でも知られている韓国の国民的俳優だ。 乗客らはもともと歪んだ欲望をあらわにするのだが、異空間に迷い込むと、さらに欲望丸出しに暴走を加速させてゆく話で、人間は何と罪深き存在なのか、というわけだ。お説ごもっともだが、“神の視点”がかなり入っている。役名はアダムとイヴだし、エデンの園、ノアの方舟といった宗教的教訓を意識した作りになっているあたりが、いかにもミエミエなのが個人的には気になって鼻につく。同監督は『魚と寝る女』(00年)以来ご贔屓で、『The NET 網に囚われた男』(16年)も面白かったが、今回はどうも腑に落ちない。 それでも、韓国映画としては破格の性描写、バイオレンス描写でまくしたてる力業はギドクらしさ。その名の通り“疑毒”(?)たっぷり。著名議員はギャングと結託して船を乗っ取り、邪魔者を次々と始末し、食料を独占し始める。ヒロインはレイプされ、娼婦たちは客を取り、乱痴気騒ぎが続き、ハダカもセックスも次々と。果たして、彼らに救いはあるのか? というわけだが、ラストも神を恐れぬ幕切れで、ア然とすること請け合い。 私のように“神の視点”がウザい、と思わなけれは、これは相当の衝撃作。コロナ騒動で、列島全体がカオス化しつつある現在、怖いモノ見たさにいかがか。 《映画評論家・秋本鉄次》
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