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虎もリスト再精査 震災でトレードが破綻になっていた!

 開幕後の補強トレードは、ペナントレースを戦ううえで“最終兵器”となる。主力選手の故障や不振、あるいは「活躍を見越していた選手が機能しない」と判断された場合、プロ野球各球団はペナントレース開幕を前後して、『駆け込みトレード』を行う。
 「駆け込みトレード? プロ野球の世界では当たり前のこと。序盤戦で戦力面での綻びを修正しておかないと、優勝戦線から脱落してしまいます。オフに獲得した選手が必ず活躍できるとは限りませんし…。ちょっと大袈裟な言い方をすれば、12球団は『駆け込みトレード用のリスト』を持ってオープン戦を戦っています」(プロ野球解説者の1人)

 しかし、今季は少し様相が違う。
 震災による混乱、また、選手の家族にも配慮してどの球団も、この『駆け込みトレード』をまとめなかったというのだ。某在京球団職員によれば、震災で破綻になったトレードもあったそうだ。
 一部報道によれば、阪神・坂井信也オーナーは金本知憲選手(42)の右肩の回復具合が遅れていたため、「外野手のトレードを模索していた」旨を明かしていた。
 阪神の外野布陣だが、真弓明信監督(57)は俊足の藤川俊介(23=登録名は「俊介」)をセンターに固定し、内野手の坂克彦(25)も外野練習に参加させていた。近い将来、外野手は守備能力の高い俊足タイプに−−。今春のキャンプはそんな印象を受けたが、金本の出遅れは、阪神フロントに強い危機感を抱かせていたようである。
 阪神が大砲タイプの外野手をトレード補強を見送った理由も、やはり、震災による混乱だったという。
しかし、ペナントレースの変則日程を指してこう指摘する声も聞かれた。

 「今季は開幕延期によって、約1カ月で交流戦に突入します。ということは、開幕2カ月で通常のペナントレースに戻るわけです。交流戦終了後、一気に…」(プロ野球関係者)
 弱点を補う緊急トレードは、通常、セ・リーグ球団はパ・リーグと、パ・リーグ球団はセ・リーグと交渉する。チームの内情を同一リーグで明かさないためだが、開幕から2カ月で交流戦が終了するのなら、その間に補強の有無、弱点を整理するのに「時間的にもちょうどいい」と言うのだ。開幕日を目指した駆け込みトレードは見送られたが、交流戦が例年以上に早く終了するのであれば、むしろ、緊急トレードの件数は増えるのではないかと予想していた。
 「シーズン中のトレード件数そのものは増えると見て、現有戦力の見送りを進めている球団は多いようですね」(前出・プロ野球解説者)
 ここ2週間、各球団のフロントは代替え球場やその移動手段、宿泊施設の確保で奔走していた。戦力面で重要となる駆け込みトレードについて、ようやく着手できたと見るべきなのかもしれない。2011年ペナントレースは、やはり異様な雰囲気での幕開けとなったようである。

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