今季の筒香は“メジャー仕様フォーム”がしっくりきているのか、開幕から打撃好調。ここまでホームラン4本、打率.358、打点も13をマークし、OPSは驚異の1.046。去年.237と上がらなかった得点圏打率も.357と頼れるキャプテン振りを発揮していただけに、チームにとって痛い離脱となった。
その穴を埋めるべく4番に座ったホセ・ロペスは、14日のカープ戦ではホームランを放ちヒーローになるなど活躍を見せたが、名古屋では思うような結果が出せなかった。みんなで穴を埋めようにも、4番の前後を埋める“BIG4”の二人が本調子とはかけ離れている。ホームランは出ているものの打率.213と苦しんでいる昨年のホームランキング、ネフタリ・ソトと、安打製造機の宮崎敏郎は打率.200と思わぬ不調に見舞われている状況だ。
実際、名古屋では、初戦の大野雄大に7回途中まで投げられ得点は楠本泰史のタイムリーによる1点のみ。次戦も山井大介の前に6回途中まで9三振を喫し、こちらも1点しか奪うことが出来なかった。
これで山井には一昨年から5連敗。昨年タイガース戦に分が悪かったのは、ランディ・メッセンジャーに7戦6敗と完全にカモにされた影響が大きく、同じく相性の悪い藤浪晋太郎にも、昨年は大不調だったにも関わらず3戦2敗を喫した。特定の苦手ピッチャーを克服できないままでは、そのピッチャー中心にローテーションを回され、悪循環が続く可能性がある。5月のドラゴンズ戦も今回と同じく、火曜日からの3連戦が2カード組まれている。昨年の轍を踏まぬよう、早めの対策が望まれる。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘