2005年の現役引退以降、タレントや実業家としての活動が主となっていた元木氏。この間、球界からのオファーはなかったという元木氏だが、そんな彼に声をかけたのが、今年1月に天国へ旅立った星野仙一さんであったという。
「楽天対巨人の試合に解説で行ったら、ちょうど星野さんがいらっしゃって。そしてサロンで『ちょっと来い』って言われて、楽天の方に行ってコーヒー飲んでたら、『お前こういう大会あるからやれへんか』って」と当時を振り返った元木氏。また、その後話をする中で「ドラゴンズ時代、誰が嫌やったんですかって聞いたら、『お前や』って言ってくれたんですよ。『お前はよく野球を知っとるから』って」と星野さんから評価の言葉をもらっていたことも明かしていた。
中日、阪神、楽天の3球団で指揮を取り、リーグ優勝を4回、うち日本一を1回勝ち取った星野さん。その名将の推薦を受けた元木氏は冒頭の通り代表監督に就任し、星野さんと同じ背番号「77」のユニフォームを着用。その後臨んだ8月の「カル・リプケン12歳以下世界少年野球大会」では、チームを見事無敗優勝に導いた。
以上のようなエピソードが明かされた今回の放送を受け、ネット上では「元木ジャパンは知ってたけど、星野さんの推薦は知らなかった」、「確かに野球を良く知ってる気がする」、「それで結果が出てるのもすごい」といったコメントが寄せられている。才能を見抜いた星野さんにも、そして結果を出した元木氏にも視聴者は好意的な印象を抱いたようだ。
“世界一監督”の実績が評価されてか、来シーズン原辰徳氏が新監督に就任する巨人から、コーチ就任を要請されていると盛んに報じられてもいる元木氏。星野さんの“鶴の一声”を機に、元木氏が再び球界で存在感を発揮する日も近いのかもしれない。
文 / 柴田雅人