出発は、JR石川町駅。電車から降りると、ホームの壁一面がペイントされています。2つの色に分かれています。赤い壁に沿って歩くと中華街へ通じる出口に、青いほうは元町(もとまち)に出ることができます。元町方面の改札へ向かいました。
石川町駅を出てすぐの場所に「横浜元町ショッピングストリート」の入り口があります。イルミネーションが灯るゲートの上に、フェニックス象があります。夜空へ羽ばたくようです。「横浜元町ショッピングストリート」には、セレクトショップや、カフェなどが並びます。
「横浜元町ショッピングストリート」の出口近くで脇道に入りました。急な坂道の前に出ます。その坂を、外国人墓地に沿って登ると、閑静な街並みが見えます。通りには、所々、ライトアップされた飾りがありました。ここ山の手地域は、かつて外国人居住区でした。現在も、多くの洋館があります。山の手マダムが、犬を散歩させながら歩いていたり、「あかいくつ」と車体に書かれたバスが走っていたりします。通行人が、信号で止まっていたバスの入り口をたたくと、バス停ではないのですが、バスのドアが開きました。
港の見える丘公園からは、横浜ベイブリッジの夜景が見えます。横浜ベイブリッジ上空を、時折、大型飛行機が飛び去っていきます。横浜ベイブリッジの他にも、横浜マリンタワー、山下公園前の海で博物館船として公開されている氷川丸などの明かりが見えます。港の見える丘公園は、夜景を眺める人と、写真を撮る人でにぎわっていました。
丘を降りて山下橋を渡ると、山下埠頭があります。山下埠頭からは、海を挟んだ対岸に、横浜ランドマークタワーなどの明かりが見えます。氷川丸やクルージング用の客船らに加え、横浜港内を航行する貨物船も、夜の海を、ライトで照らしています。
山下公園には、童謡『赤い靴』に歌われた「赤い靴はいてた女の子」の像があります。童謡『赤い靴』は、横浜の埠頭から汽船に乗って外国へ渡った少女を思う歌です。
その山下公園の先には、横浜赤レンガ倉庫があります。開港の街横浜を象徴する戦前に造られた倉庫群ですが、使われなくなり荒れるままに放置されていた時代もありました。2000年代になって、赤レンガパークとして蘇りました。異国情緒が漂う赤レンガの建物が、オレンジ色の明かりを灯しています。
赤レンガパークのイベント広場では、2010年12月4日から2011年2月28日まで、「アートリンク・イン・横浜赤レンガ倉庫」として、屋外スケートリンクが設置されています。若いカップルや、親子連れらが、赤レンガ倉庫のイルミネーションのなかで、スケートを楽しんでいます。(竹内みちまろ)