9月28日に腰椎すべり症の手術をおこなっていたことを告白した猪木。13時間に渡る大手術を成功させたとはいえ、前日に退院したばかりとあって、この日は「長い間歩くのは辛い」と苦痛で顔をゆがめる。
それだけに中邑の対戦要求には「ホラふくにもそんな状態じゃない。もう引退もしてる。オレが出て行くわけないだろう」と弱気。さしもの猪木も66歳という年齢からくる体力的な衰えには逆らえず、体調不良を理由にリング復帰には踏み出せない。29歳で現役バリバリのIWGP王者との対戦は、さすがの燃える闘魂も腰が引けるのが本音だ。
その一方で、まだ若いヤツに負けてたまるかというプライドはある。猪木は「オレがケンカの売り方を教えてやる。言いたいことがあるなら直接来い」と、代替案として中邑との直接会談を提示し「11・3JCB? 来いとも言わないし、来るなとも言わない。IGFは誰でも上がるチャンスはある。一歩踏み出す勇気が必要。面白くしてみろって」と中邑に“呼び出し”をかけていた。