今大会両チームの戦力を比較すると日本代表は、イチローや松坂大輔をはじめ5人の現役メジャーリーガーが参加。対する韓国は、左ヒジの痛みを訴えている秋信守の1人だけ。前回大会のエース朴賛浩や主砲の李承は辞退している。さらに、北京五輪では金メダル獲得の大きなモチベーションにもなった「兵役免除」という“特別ボーナス”も今大会はない。
決して戦力が充実しているとは言いがたい韓国に、日本は0対1で敗れ、1位の座を譲り渡した。韓国とは第2ラウンド以降も再戦の可能性もある。攻略法はどこにあるのか。
WBCなどの短期決戦において重要視されるのは投手力だ。投手がいかに相手打線を抑えるかにかかってくる。
韓国代表関係者の1人は次のように話す。
「韓国のバッターはスライダーなどの横に曲がる変化球は打てるけど、フォークやスプリット系の縦に変化する球は苦手としている」
確かに韓国戦での失点の場面を振り返ると、松坂は真ん中のカットボールを、岩隈は内角のシュート、横の変化球を4番の金泰均に打たれた。
前回大会では準決勝でフォークを武器とする上原浩治が先発し、7回を無失点。縦の変化球がある投手の起用で勝利を挙げている。
松坂、ダルビッシュ、岩隈(=写真)の「先発三本柱」の中でフォークが得意なのは岩隈だ。
「一戦一戦、大事に戦い、役割を果たしたい」
第1ラウンドでは打線の援護がなく敗れた岩隈は、次回登板に懸ける気持ちが強い。第2ラウンドで再び韓国と相まみえることがあれば、岩隈を先発に起用すべきだ。