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芸能界斜め斬り 巨人軍よりさんまが大事な日テレ いよいよテレビ東京への移動時期

 巨人軍が東京ドームでヤクルトと対戦して5年ぶりの優勝を飾ったのは、10月2日だった。東京ドームには4万6260人の観客が詰めかけ、巨人軍の優勝に酔いしれていたが、なぜか巨人軍ファンは寂しい。この日、晴れの舞台の巨人軍優勝を盟友とも言える日本テレビが放送をしなかったからである。
 この日、日テレが放送した番組は、明石家さんまの特番。このバラエティー番組の視聴率は、確実に15%以上を稼ぎ出すとあって、巨人軍からの再三に渡る要請にもかかわらず、日テレはクビを縦に振らなかった。一桁視聴率コンテンツに成り下がってしまった巨人軍優勝よりも、番組を動かしてまで、大御所の明石家さんまの機嫌を損ねるのがいやだったようだ。
 視聴者からの抗議の電話が日テレに殺到したそうだが、社内には批判の声はほとんど起きない。すでに日テレは、巨人軍を見放しているのだ。

 今季の巨人戦中継は、よくても9%台と、ついに二桁の10%に乗ることはなかった。そりゃそうだろう。野球中継は午後7時から始まるために、前半を見ることはまずできない。そしてクライマックスにさしかかった後半に中継は終了。これではファンは逃げてしまう。サッカーのように時間内に最初から終了まで観ることができるのが、まともなスポーツコンテンツだ。
 日テレ幹部によれば、来年巨人戦の中継は、よくて20試合が限界とか。巨人戦の価値は、地に落ちた。だが、ちょっと待て、救いの神はいる。巨人戦中継を熱望している局がある。それは関東ローカルをエリアにしているテレビ東京だ。テレビ東京は10%を越せば万々歳で、7%から8%目標にしているため、巨人戦はテレビ東京には、最良のコンテンツといえよう。
 ただし、これまでのように中継料1億円は無理。中継料はせいぜい半額の5000万円がいいところ。球界一の金満経営だった巨人軍の収入が、厳しくなるのは間違いない。
 関西では阪神、九州のソフトバンクも20%近い視聴率を誇り、北海道の日本ハム、仙台の楽天も15%以上の視聴率を稼ぎ出している。巨人軍も全国人気を捨てて、地域に密着したローカル球団として球団再建にかけたらいかがだろうか。

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