棚橋はMSG大会でザック・セイバーJr.のブリティッシュヘビー級王座に挑戦したがザックの関節技地獄の前にタップアウト。憧れの舞台だったMSGで勝利を飾ることはできなかった。帰国後、左ヒジの負傷で『レスリングどんたく』シリーズの欠場を発表。棚橋のSNSには治療に励む姿がアップされていたが、5月4日の福岡に来場するとリング上から「左のヒジを手術しました。先日ギブスも取れて、抜糸もしました」とファンに報告。さらに「6月5日、両国で復帰します!IWGPのベルトを狙います!」と復帰を明言した。
すると、ジェイ・ホワイトが外道とともにリングに上がり、棚橋に「ベルトは持っていないが、俺こそがチャンピオンなんだ!オマエは挑戦者の列の後ろに並んでおけ!」と怒鳴り散らして暴行。棚橋の左ヒジへのイス攻撃はヤングライオンたちに阻止され未遂に終わったが、「タナハシ、次は俺だ!」と棚橋との対戦をアピールした。
ジェイは今年の2.11大阪大会で棚橋をブレードランナーで沈め、IWGPヘビー級王座を初戴冠。その後、4.6MSG大会でオカダ・カズチカに同王座を奪われ“二カ月天下”に終わったジェイだが、棚橋を相手に連勝してオカダと再び戦おうと主張したいのではないだろうか。対する棚橋は2.11大阪のリベンジを果たし、9度目の王座獲りに向けて再スタートを切りたいところ。その直後には6.9大阪城ホール大会という上半期最大のビッグマッチも控えているだけに、このカードが両国で組まれたというのは興味深い。
「TIME’S UP おまえは終わりだ」
「2019年6月5日」
そんな謎のメッセージが場内ビジョンに映されたのは、5.3福岡大会の第5試合の終了直後。IWGP USヘビー級王者のジュース・ロビンソンが、6人タッグでチェーズ・オーエンズを仕留め、場内の歓声に応えていると突然場内が暗転。そして、ビジョンに映像が流れ始めたのだ。
バーで革ジャンを着た男が、店内のテレビに映るジュースの試合を見ながら、ナイフでカウンターに傷をつける。次の瞬間、画面には「TIME’S UP おまえは終わりだ」という文字が。男が席を立つと、最後に「2019年6月5日」という日時が出て映像は終了した。翌日の5.4福岡大会でも同じ映像が流れた。ジュースは「あのビデオはなんなんだ?6月5日とごていねいに日にちまで明かしてくれている。その日は『ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.』の決勝だったよな。『終わりだ』と言われて、俺が『その通りだ』と答えるとでも思ってるのか?」と怒りをあらわに。
さらに「この赤い革のセクシーな“パーツ”(IWGP USヘビーベルト)は、俺の腰が一番似合ってるんだ。ナゴヤ(4.20名古屋大会)でファレを相手に防衛した後、俺は『(防衛戦の)4番手は誰だ?』と言った。相手が誰であってもケツに蹴りをブチ込んで、世界で最高のIWGP USヘビー級チャンピオンになってみせる!」と迎撃すると宣言している。6.5両国大会では、思わぬ選手がジュースを狙ってくるかもしれない。
文・写真 / どら増田