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元中日選手で愛知県大治町の岩本町長が酒気帯び運転で引責辞任へ

 道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで、愛知県警に摘発された元プロ野球中日ドラゴンズの選手で、愛知県大治町の岩本好広町長(53)が、「町政を混乱させた」として、引責辞任することが6月20日に分かった。同町の下方繁孝町議会議長が明らかにした。

 20日に下方議長と会談した岩本町長が、21日に辞職を表明する意向を示したという。町議会では、町長の責任を追及する声が高まり、21日に不信任決議案が可決される情勢となったため、辞意を固めたとみられる。辞任は7月2日付となるもよう。

 県警津島署によると、岩本町長は13日午前7時35分頃、自家用車を運転して登庁中、大治町花常の町道で、交通安全のビラを配布していた署員に停止を求められた。酒の臭いがしたため、飲酒検査をしたところ、呼気1リットル中0.25ミリグラム以上のアルコールが検知され、酒気帯び運転で摘発された。

 13日午後に頭を丸めて謝罪会見に臨んだ岩本町長は、「町民、関係各位の皆さん、世間さまに大変申し訳なく思っている。深く反省している。軽率と言えば、軽率だった。反省も兼ねて髪を切った」と陳謝したものの、進退については明言しなかった。

 岩本町長によると、12日午後9時までに、焼酎の水割りを3、4杯飲み就寝。13日午前0時前に目が覚めて、薄めの焼酎を3杯飲んで寝たという。

 岩本町長は、同町議時代の08年7月にも、酒気帯び運転で物損事故を起こし、書類送検されており、これが2度目。

 同県半田市出身の岩本町長は、県立半田農業高等学校、東海理化を経て、81年のドラフト5位で阪急ブレーブス(現オリックス・バファローズ)に入団。87年3月に地元の中日にトレードで移籍。内野手として9年間プレーし、90年限りで現役を引退し、91年から3年間コーチを務めた。通算393試合に出場、352打数82安打9本塁打35打点63盗塁、打率.233の成績を残している。

 03年に大治町議選で初当選。07年4月に再選した。みんなの党の推薦を受け、10年5月に大治町長選で初当選を果たしている。
(蔵元英二)

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