山崎は同日、チームの後輩である東克樹を交えてローランドと食事をしたことを自身のツイッターで報告。このツイートの中で、「あのローランド様と高校が一緒でして、今までずっと隠していましたが(^^) クラスもずっと一緒でした(^^) 帝京高校文系コース」と、ローランドが帝京高校時代の同級生であることを明かしていた。
山崎のツイートを受け、ローランドも自身のブログを更新。高校時代の山崎との知られざるエピソードを明かした。
「世間から見たらドラフト1位で新人王を取り順風満帆に見えるのかもしれない。だが、クラスメイトとして3年間彼と過ごした俺は、彼が決して順風満帆ではなかった事を知っている」と切り出したローランドは、「(山崎は)当時かなり人間関係に悩んでいた。先輩からは良く思われていなかったし同級生に居た番長的な存在にも嫌われていた」と、山崎が野球部の先輩や同級生から疎まれていたことを暴露。
また、「そんな中で精神的にもキツかったのだろう。彼は相当に病んでいるように見えた。野球部を辞めるらしいという噂も聞いた」と、思い詰めた山崎が退部寸前まで追い込まれていたことも明かした。
ただ、山崎の明るい性格や身体能力の高さを買っていたというローランドは、「俺は彼にはどうしても野球を続けて欲しかった」と思っていたとのこと。そのため、「野球続けなよ、絶対に成功するからさ」と、失意の山崎を励まし続けたという。
こうした激励の甲斐もあり、山崎は退部することなく3年間の高校野球生活を全う。最後の夏の大会では、「いじめられていた番長を押しのけてエースナンバーを付けていた」という。
高校卒業後、山崎は亜細亜大学に入学、そしてDeNAと進み、現在はチーム及び侍ジャパンの守護神に君臨。ただ、人気、実力ともに日本トップクラスの投手へと成長した今でも、ローランドには「あの時野球を続けろと言ってくれてありがとう」と感謝しているという。
一方、ローランドにとっても山崎の活躍は大きな刺激となっているようで、「最近も仕事が上手くいかず落ち込んだ時に、たまたま乗ったタクシーで流れていたDAZNのCMに彼が出てきて負けてられないな!と思った事がある。この場を借りてお礼を言いたい」と記していた。
なお、ローランドはブログの最後に「来年セーブ王取れなかったら康晃が奢る事になっている」と来年も食事に行く約束を山崎と交わしたことも示唆していた。
今回のブログを受け、ネット上のプロ野球ファンからは「めちゃくちゃいい話で泣ける」、「高校時代の山崎はドラフト指名漏れレベルの選手だったけど、ローランドの言葉があったからその後も頑張れたんだろうな」、「野球辞めようとしてた山崎を引き留めてくれてありがとう」、「お互い有名になっても刺激し合える関係性は素晴らしい」といった反応が多数。知られざる苦悩と友情のエピソードに、多くのファンが胸を打たれたようだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
ローランドの公式ブログより
http://roland-official.com/
山崎康晃の公式ツイッターより
https://twitter.com/19Yasuaki