本作は、よしながふみ氏による同名漫画が原作の実写ドラマである。ストーリーは、小さな法律事務所で弁護士として働く筧史朗(西島秀俊)と、彼の同性パートナーの美容師・矢吹賢二(内野聖陽)の日常を描いたものだ。
本作では、倹約家の史朗が、激安スーパーで買った食材を使って絶品料理を振る舞うシーンや、カミングアウトや同性間の嫉妬など、ゲイカップルならではの悩みをリアルに描いたシーンが大きな反響を呼んだ。番組終了時は、SNS上で視聴者が「ロスだ」と声を上げたほか、番組イベントのチケットは即完売に。番組のレシピ本が「オリコン年間BOOKランキング 2019」のテレビ番組関連本部門で1位を獲得するなど、異例の人気ぶりを見せた。
原作ファンからも支持を得ている本作だが、スペシャルドラマを目前に、ファンの間では内野の発言が大きな波紋を呼んでいる。今回の「正月スペシャル」を受けて、番組公式サイトに寄せた内野のコメントに「作品の品格を壊さぬ程度に攻めた表現を探っていけたらいいなと考えています」という言葉があった。
これを見たファンからネットに「攻めた表現って何?気になる〜!イチャイチャシーンが増えるのかな?めちゃくちゃ期待大なんですけど!」「賢二がシロさん(史朗)にぐいぐい攻めてキスするっていう展開に一票!」という期待の声が続出した一方で、「この番組で過度なイチャイチャはやめてほしいな。ほのぼのした雰囲気が好きなのに〜」「おっさんずラブと違ってスキンシップ少なめだけど、しっかり二人の愛を感じる演出が好きなんだよね…。攻めた表現は正直いらないかな」という声も集まっている。
「原作でもキスシーンやイチャイチャするシーンはなく、ゲイカップルの日常が淡々と描かれています。そのため『原作の世界観が壊れるのでは?』と不安視する原作ファンがいるようです。ただ、賢二役の内野は、コメントで『何しろ僕も西島さんもこの作品世界がとても気に入っていますので』『作品の品格を壊さぬ程度に』と語っていることから、原作へのリスペクトが感じられます。原作ファンの期待を裏切るような作りにはなっていないとは思いますが、“攻めた表現”の方向性によって番組の明暗は変わってくるでしょう」(ドラマライター)
内野がコメントした“攻めた表現”について、原作ファンからは「原作では賢二が途中から金髪坊主になるけど、まさかドラマでもやるつもりかな?」「原作8巻でシロさんと賢二が京都旅行する回で、『シロさん、死ぬの?』とか妄想しちゃうところを大げさにやっちゃうとか?」と予想する声が集まっている。
果たして、“攻めた表現”とは一体どんなものなのだろうか。また、スペシャルドラマでも、ファンの期待に応えることができるのだろうか。今後の展開に注目したい。