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WBC招集メンバーがここまで出掛かっていて言えない文句

 1月4日、藤浪晋太郎(22=阪神)が母校・大阪桐蔭での自主トレを報道陣に公開した。約3時間、手抜きは一切ナシ。「一人で練習できるようになったら、真のプロ」なる先人たちの言葉もあるが、藤浪の野球に取り組む姿勢には22歳とは思えない“大人の貫祿”も漂っていた。そんな藤浪がキャッチボールで使っていたのは、NPB公式球ではなく、WBC公式球だった。第4回WBCを戦うメンバーはまだ19人しか決まっていない(2016年12月末時点)。藤浪はそのなかに入っていなかったが、おそらく、“内々に”確約に近いものを受けているのだろう。

 「投手コーチに就任した権藤博氏(78)は、大谷、菅野、藤浪、則本を軸にする考え。先発投手のクローザー起用も念頭に入れており、菅野、藤浪、あと、埼玉西武の牧田にもその旨も伝えてあると」(同時点/プロ野球解説者)

 その作戦の是非はともかく、藤浪が使っていた『WBC公式球』のことで気になる情報も聞かれた。現時点で候補となった18人に支給された『WBC公式球』は、1人2ダースだけというのだ。

 「2ダースで足りるはずがありません。プロである以上、たとえ自主トレであっても、ボールは惜しみなく使わなければ」(球界関係者)

 前出のプロ野球解説者によれば、5人ほどで自主トレチームを組んだ場合、1週間で20ダース分のボールを消耗するという。「12個×20ダース=240個」、1人が4ダースも使う計算になるが…。

 「キャッチボールのときは必ず新しいボールを下ろすんです。ノックをやれば、そのボールは3日も続けて(守備で)使えません。いや、使えなくなるというのは語弊があるかな。バットで打てばボールの表面が傷つき、イレギュラーも生じやすい。多少だが湿気も吸い、重くなります。だから、一度使ったボールはティー打撃などにまわし、キャッチボールや守備練習ではなるべく新しいボールを使うんです」

 投手の場合は、とくにボールの消耗が激しいそうだ。試合で新しいボールを使う。変化球を投げ損なってショートバウンドになれば、球審はその度に新しいボールを渡している。したがって、おろし立てのボールを使い続けなければ、“実戦感覚”は養えないのである。アマチュア、学生、独立リーグの選手が聞いたら「贅沢だ!」と怒るかもしれないが、それがプロの世界なのである。まして、『WBC公式球』はNPBで使用されているボールよりも縫い目が高く、滑りやすいとも伝えられている。

 感覚を大切にする投手は、より多くのおろし立てのWBC公式球を使っていかなければ、違和感はなくならないのだ。

 「野手陣も送球ミスはしたくないはず。打撃にしても、『WBC公式球は飛ばない』とか言う選手もいたし…。WBC公式球でたくさん打ち込む必要があります」(ベテラン記者)

 昨年末、日本ハムの大谷翔平は大幅昇給した年俸の使い道を聞かれ、「WBC公式球を買おうかな」と苦笑いしていた。救援登板もあり得る藤浪はまだ正式に招集されていないため、全て自腹だ。代表に招集されるプロ野球選手は“高額所得者”でもあるが、NPBはWBC公式球くらい、ゴマンとくれてやっても良いのでは?

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