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タスポ“裏特需”と未登録者の“落とし穴”

 7月1日から首都圏で導入される未成年者喫煙防止のためのICカード「taspo(タスポ)」をめぐって、対面販売式店舗が“駆け込み特需”に沸いている。タスポなしではほとんどの自動販売機でたばこを購入できなくなるため、未登録者向けに在庫を大量ストック中。面倒くさい気持ちはよ〜く分かるが、喫煙者は登録したほうがはるかに手っ取り早い。

 都内の某コンビニエンスストア店長によると、未登録者のまとめ買いや客数増加を見込んで通常の5〜6倍にあたる在庫を抱えているという。
 「タスポが浸透するまでの勝負だよ。いずれはみな登録するだろうから“特需”のようなもの。思い切って多めに仕入れたんだ」と店長。レジ内に山積みされた段ボール箱を、アルバイトの女の子が手際よくさばいた。
 たばこの自販機は全国で43万8753台。うちタスポ対応機は41万5958台(5月27日現在)と94.8%を占める。未成年者が購入できなくなることから、全国たばこ販売協同組合連合会は8月にも自販機の深夜稼働を解禁する方針。夜中に買えるのは便利だ。
 イメージ先行で「手続きが難しそう」「面倒くさい」と登録を避けている人もいるが、申し込みは案外簡単だ。所定欄に氏名・生年月日・電話番号・住所などを記入し、顔写真を張り付けたら、運転免許証など本人確認書類のコピーと一緒にタスポ運営センターあてに送るだけ。約2週間後、配達記録郵便で自宅にカードが届く。発行手数料と年会費は無料だ。
 現金を2万円までチャージできる電子マネー「ピデル」が付いているため、小銭の煩わしさが解消されるのも大きい。
 申込書はタスポのホームページからダウンロードできる。顔写真は3分間写真でOK。一部のたばこ店ではサービスで撮ってくれるほか、投かんまでの手続きをするヘルプイベントも各地で随時行っている。
 日本たばこ協会・未成年者喫煙防止対策室の横谷博氏は「カードが導入されるとすぐに申し込み数が増えるんですよ」と話す。“たばこ1000円大増税”論争にイラついている折、自販機で買えずイライラを募らせては体に毒。不便になってようやく必要性を実感するぐらいなら、早めに登録したほうがよさそうだ。

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