同映画は、東京新聞の名物記者となった望月衣塑子記者の著書を原案に、シム・ウンギョン演じる若き新聞記者と、松坂桃李演じるエリート官僚の対峙と葛藤を描く社会派サスペンス。6月28日から全国143スクリーンで公開されている。
「公開初日には、公式ホームページの感想投稿キャンペーンにアクセスが殺到して“パンク状態”になった。日本映画で政治がテーマで、ここまで勢いあるのはかなり珍しい。朝日新聞に全段広告を打っていたが、参院選の選挙期間中とあって世間の関心は高いのでは」(永田町関係者)
松坂といえば、昨年公開された映画「孤狼の血」で、役所広司演じた主人公の部下の刑事役を演じ、「第42回日本アカデミー賞」の最優秀助演男優賞など数々の映画賞を受賞。
しかし、今年5月に公開され、時代劇に初挑戦した主演映画「居眠り磐音」は興行成績が振るわず。4月クールの主演ドラマ「パーフェクトワールド」(フジテレビ系)の全話平均視聴率は6・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、数字を持っていないことを露呈してしまったのだ。
「映画の方は、劇場に足を運んだのが高い年齢層の世代で、あまり松坂のファン層の世代を取り込めなかった。ドラマの方は、昨年映画版が公開され当たらず。作品選びに失敗したのが敗因だったのでは」(映画業界関係者)
評価がダウンしてしまっていたところに、主演した「新聞記者」の思わぬヒットで、すっかり息を吹き返しそうな松坂。10月4日からは直木賞受賞作を映画化した出演する「蜜蜂と遠雷」が公開されるが、勢いが付いたようだ。