警視庁捜査1課は2月17日、東京都江戸川区のマンションから、小学4年生の女子児童(10)を連れ去ろうとしたとして、足立区職員(29=台東区東上野)=別の住居侵入容疑で逮捕=をわいせつ目的略取未遂、逮捕致傷などの容疑で再逮捕した。同課によると、「間違いありません」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は、昨年7月中旬の正午頃、江戸川区のマンション敷地内に侵入し、帰宅した女児に果物ナイフのようなものを突き付けて、両手足に手錠を掛け、「黙っていろ。おとなしくすればすぐに帰す」などと脅迫。持ってきた大型のバッグに入れて、わいせつ目的で連れ去ろうとした疑い。
女児が大声で叫んだため、男はバッグを持って逃走した。女児は手錠をされた際、手足に軽傷を負った。
同課では、現場に残されたものと同種の2つの手錠の購入記録を調べたところ、約560人を特定。その中に男が含まれており、DNA型が12年9月に足立区で起きた、別の女児連れ去り未遂事件の遺留物と一致したため、2月1日に住居侵入容疑で逮捕した。男はその後の調べで、江戸川区の事件への関与を認めた。男の自宅からは児童ポルノ同人誌約2000冊が押収されており、かなりのロリコンだったと思われる。
足立区によると、男は11年4月採用で、今年1月から、産業振興課で農業支援を担当。役職は主事だった。同区の近藤やよい区長は「区民の信頼を大きく損ね、深くお詫びする。事実確認を急ぎ、厳正に対処する」としている。
(蔵元英二)