「正直に言いますと、金銭的な部分がかなり占めていて…、まぁ将来への不安とかですかね…」と率直に語り、引退を真剣に考え出したのは、1、2か月前ぐらいからだと明かした。芸人時代にはファミレス、コンビニ、ホテルの皿洗い、男性のお悩み相談を受ける電話など、数多くのバイトを経験し、芸人の仕事だけの最高月収は軽自動車の新古車1台分ぐらい、最低月収はミニ四駆1台分ぐらいだったという。
元々、大輪教授は、芸人時代から周りの芸人やスタッフに「作家とか向いてるんじゃないか!?」とアドバイスをもらっていたという。3〜4年ほど前に、スカパー「アニマックス」主催のアニメシナリオの一般公募で大賞を獲ったことがあり、「大賞獲って100万円頂くことになりまして、運が良かったんです。元々、作家方面にも興味があったんです」と、作家を選んだ理由も語った。
芸人引退の報告については、お世話になった芸人やスタッフ、関係者に15行〜20行ぐらいのメールで連絡し、長めの文章で返信してくれた仲間もいる中、鳥居みゆきからは「了解しました」と1行だけの返信だったという。「何かそれ見て笑っちゃいました」とニッコリ。他の芸人からはあまり引退を引き止められるような説得はなかったようで「僕は18年芸人をやってたんで、そうすると僕も同じ状況だったら、本人が真剣に考えたし、俺から言うことはなし、止められないよって言うと思うんです。でも逆にちょっと止めろよって思っちゃって(笑)」とちょっぴり本心を明かす場面も。
今後の具体的な作家活動については「あんまり決まってはないんですけど、コメディ畑の人間なのでコメディが不足している場所に行った方が、貢献できるかなと思ってます。他にもアニメとか漫画原作とかも興味があるんで…、とにかく色んな事にチャレンジしていきたいです」と新たなスタートへ向けて意気込んだ。
また、売れていない後輩芸人に向けてメッセージも発信した。「真面目な話で、芸人の世界や芸能界はでっかいカジノみたいなモノだと思ってて。僕は、教授っていうキャラクターに全額ぶっ込んだから、ある意味辞められちゃったんですよね。キャラクターだったりとか、やることを迷って全額ぶっ込まない若手の後輩芸人がいるワケですよ。そうじゃなくて全部ブチ込めよって(笑)。どうせカジノに入場したんだから、生きて帰ろうなんてするんじゃねえよって(笑)。ちょっとしか賭けないで、ちょっと儲けて何をニヤニヤしているんだみたいな…。ハイリスク・ノーリターンを楽しめって思います(笑)」と厳しい言葉も飛び出したが、やはり熱い魂が感じられた。
最後に「仕事ください(笑)」と正直な言葉で締めくくった大輪教授。今後は大輪“教授”貴史という名前で作家活動する予定だという。