中央の石碑には「関東大震災殉難碑」と刻まれてある。これは1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災により、この駅で亡くなった方々を偲ぶものである。
そんな悲しい歴史があるこの駅だが、実は不思議なものが紛れ込んでいる。
写真の右側に注目していただきたい。青々とした植木のなかになんと、小さい人間がまぎれこんでいる? のだ!
拡大して確認するに、この小さい人間の髪は黒の七三分け、目鼻は明確だが、どことなく若者のように見える。
これは昨年、秋にリアルライブ誌上でご紹介させていただいたバンドマン氏の耳元に現れた「小さいあんちゃん」に非常に酷似している。
前述したようにこの駅では過去、関東大震災で大きな被害にあった駅である。ホームの下には海があり、地震とともに土砂崩れがおき電車の中に残された乗客、乗務員などが死者・行方不明者合わせて100名以上が海に沈んでいる。
となると、この「小さいあんちゃん」は当時の事故で亡くなった人の幽霊なのだろうか…?
しかし、今一度「小さいあんちゃん」の姿を見ていただきたい。あくまで感覚ではあるが、あまり90年前の大正時代の人間のようには見えない。悲劇的な事故があったからといって、決して事故の被害者だったとは限らないのだ。
なお、この駅は神奈川県では珍しい海に面した駅かつ、都内からアクセスしやすいという鉄道マニアにはおなじみの「名駅」のひとつである。
もしかすると、「小さいおじさん界」にも鉄道マニアがおり、この「小さいあんちゃん」は駅の写真を撮るべく現れた「小さい鉄ちゃん」だったとは言えないだろうか?
山口敏太郎事務所は改めて現地を取材し「小さい鉄ちゃん」を探す予定である。
(山口敏太郎事務所)