俗にいう「小さいおじさん事件」であるのだが、上下黒のジャージを着ており、髪も黒色短髪というディティールの細かさゆえか、インターネット上でかなり話題になっている。
本当に身長15センチメートルだったのかどうか真相は不明であるが(タイプミスという可能性も捨てきれない)京都という歴史のある町に小さいおじさんが現れたというのは実に興味深いことだろう。さて、「元祖小さいおじさん事件」として最も有名なのが1920年代にイギリス中で物議を醸したという「コティングリー妖精事件」であろう。
これはコティングリー村に住む2人の従姉妹が妖精の写っている写真を撮影したもので、ミステリー作家アーサー・コナン・ドイルが「本物の妖精写真」と発表したことから、世界に広まったものである。
写真には蝶のように大きな羽を持つ小さな女性が笛を吹いたり、踊ったりする様子が系5枚撮影されていた。小さい女性のビジュアルも我々が絵本やアニメで親しんできたような妖精そのもので当時のイギリスでも「妖精は実在した!」と話題になったのである。
後に撮影した2人の従姉妹のうちのひとりが約50年後に「あれは絵を張り付けたねつ造だった」と告白し、騒動は完全に終わった。しかし、彼女らは写真はねつ造でも妖精を見たということは否定せず、撮影された5枚のうち1枚は「本物である」断言していたという。
右の写真は従姉妹が最後に撮影した1枚である。左側に小さい妖精のようなものが確かに確認でき、中央には草木には見えない謎の物体がある。まるで妖精がこの謎の物体から出てきたかのようである。
従姉妹はすでに亡くなっているため、真相を確かめることは不可能であるが、小さいおじさんや妖精は我々の周りにもまだまだ隠れているのもしれない。
(山口敏太郎事務所)