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異例人事! 工藤監督の続投決定で気になる小久保代表監督の今後

 福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督(53)が2019年まで契約を延長していた。その契約を交わしたのは1月20日だという。今季は3年契約の最終年で、当然、V奪還が続投の条件となると思われていた。シーズン途中で監督の続投が発表されるのは珍しくない。しかし、シーズン前、それもキャンプイン直前となれば、異例中の異例と言っていい。

 「ホークスは圧倒的な戦力を持っていますが、昨季は日本ハムに土壇場で逆転されました。今季も混戦となれば、順位、勝敗、ゲーム差で選手が浮足立つかもしれない。それを防ぐ目的もあったのでは」(プロ野球解説者)

 この人事は侍ジャパンを指揮する小久保裕紀監督(45)の『今後』にも影響してくるのではないだろうか。「工藤監督の次は、小久保」――。ファンの多くもそう見ていたはずだ。侍ジャパンの監督人事だが、熊崎勝彦コミッショナー(75)は仕事始めの所信挨拶の後、記者団の取材に応じ、「3年半後のオリンピックを見据え、監督人事を含めて、新しい体制作りをする」と答えている。ハッキリと交代と言ったわけではないが、額面通りに捉えれば、小久保監督は第4回WBCで世界一を奪還したとしても退任となりそうだ。

 しかし、工藤監督が2019年までホークスを指揮するとなれば、WBC終了後の小久保監督がどうなるのかが見えて来ない。

 「NPB内部で人選を絞り、コミッショナーの相談役でもある王貞治氏の意見も聞いてから、決定すると思います。王氏は教え子である小久保監督がカワイイはず」(球界関係者)

 ホークスは工藤監督、侍ジャパンは小久保監督の続投ということも考えられなくはない。

 また、第4回WBC後、NPBが代表監督について「棚上げしたままの問題」もある。基本的に、代表監督の任期は次回WBCまでの4年間。つまり、2021年3月までとなり、2020年の東京五輪も被ってくる。「東京五輪の野球・ソフトボール競技を盛り上げたい、日本中の注目を集めてみせる」との意気込みと同時に、「東京五輪の監督は常設侍ジャパンと切り離すべき」との意見もあるそうだ。「次期代表監督=東京五輪の指揮官」で行くならば、野球人としての実績だけではなく、国民的人気度、クリーンイメージも重要視される。しかし、ONが一歩退いた立場から球界全体を見守っている今、そんなカリスマ性も持った監督候補がいるのだろうか。したがって、次期代表監督は東京五輪の指揮権を“保留”した状態で決める可能性が高い。

 「原辰徳氏が侍ジャパンの次期監督として有力視されていますが、前ホークス監督の秋山幸二氏が推されるかもしれない。NPB内で人気が高いのは野村謙二郎氏です。小久保監督は解説者を務めながら、ホークススタッフとして勉強するのかもしれない」(前出・同)

 小久保代表監督は工藤監督よりも年下だ。とはいえ、いったん代表監督を務めた以上、工藤監督の下でコーチをするのは考えにくいが…。

 「小久保監督は投手継投が巧くない。代表チームだから仕方ないとは思うが、攻撃面でも犠打などのサインを出すのも躊躇っており、ペナントレースの長丁場を戦うには不安要素のほうが多い」(前出・プロ野球解説者)

 ひょっとしたら、小久保監督にまだホークスを任せられないというのが、工藤監督の早期続投を決断させた理由かもしれない。

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