「三木会長は52歳。まだ隠居する年齢ではない。それだけに早過ぎるリタイアには“なぜだ?”の疑問が駆け巡っている。実際、会社側が創業者オーナーの唐突な辞任を発表する直前、インターネットには『今週の週刊誌で大スキャンダルが発覚して辞任』という書き込みがあり、関係者は色めき立った。だが、ネットの指摘とは裏腹に、先週発売の週刊誌が三木会長のスキャンダルを報じた形跡はない。謎は深まるばかりです」(テレビ関係者)
三木会長の名が世間に知られるようになったのは昨年秋。自ら代表を務める不動産管理会社イーエム・プランニングが突如としてTBSの大株主に躍り出てからだ。一時は発行済み株式の9.9%を保有し、楽天とTBSの攻防戦では「鍵を握る男」として注目を集めた。株主総会ではTBSに与(くみ)し、既に保有株の大半を処分している。今も市場には「楽天の援護射撃に回らず、TBSの応援団を買って出たのは、娘の就職先がTBSに内定したのとバーターだったのではないか」とのアブナイ観測が燻っている。
だが、これとても6月ごろのこと。経営の表舞台から身を引くほど深刻な問題ではない。
「実は取得したTBSの株の一部は村上ファンドが売却したもので、インサイダーに引っかかるという見方があるんです。そうなると、これまで築いてきた会社に傷がつくので、今のうちに…ということではないのでしょうか」(証券会社幹部)
一度は楽天・三木谷社長と共闘を組もうとしたのに、株を売却したために、会長退任という形で礼をつくした」という見方もある。
さらに、三木会長の生い立ちとの関連性に注目する情報も流れている。
「三重県生まれの三木会長は四日市や愛知県の北朝鮮系民族学校を卒業した経歴を持つ。TBS騒動の渦中ではチマチョゴリ姿で挙げた結婚式の写真がインターネットに掲載され、一部で話題を呼んだこともある。三木氏は村上ファンド事件の時に、東京地検特捜部から事情を聴かれているんです。当局に北朝鮮との何らかの具体的関係を掴まれたからかも知れません」(社会部記者)
北朝鮮と日本の関係はギクシャクしている。拉致事件は事実上、暗礁に乗り上げたまま。朝鮮総連中央本部を巡る詐欺事件の追い討ちもある。
「たとえ当局が何らかの事実を掴んだとしても、トップシークレット。事前の情報リークなんてあり得ません。ところが、インターネットには会長の辞任予告が出た。これは社内が早々と浮き足立っていた何よりの証拠でしょう」(経済ジャーナリスト)
立志伝中の人物として知られる三木会長の突然の辞任。その真相はTBSの株問題か、それとも…。世間の関心は日増しに高まるばかりだ。