「抱きしめたい」は92年12月に発売されたミスチルのセカンドシングルで、今やカラオケの定番のラブバラード。作詞・作曲をボーカルの桜井和寿が手がけた。
一方、「ぬくもり」はシングル「愛・佐世保」のカップリングとして収録。作詞家で歌手の沢久美が作詞を担当した。
発売は5月だったが、ここ最近、ネット上でパクリ疑惑が浮上。とはいえ、もはや、パクリというレベルを超え完コピに近いお粗末さ。「ぬくもり」は「出会った日と同じように」から始まる一番の歌詞は、「抱きしめたい」とほぼ同じ。違う箇所は「抱きしめたい」の「霧雨けむる静かな夜」が「霧雨の降るかがやく夜」のみだった。
記事によると、10日に徳間の制作ディレクター宛てに匿名でメールが届いて事態が発覚。11日午後、沢も出席しミーティングを開き、その席で沢は「ご迷惑をお掛けしています」と謝罪。「私は60を超えていて、ミスチルもよく知らないし、『抱きしめたい』は全く知らない。だから盗作はしていない」と疑惑を否定。しかし、徳間側は「まるっきり一緒なので、言い訳の仕様がない」として、その場で回収と出荷停止する意向を伝えたというのだ。
平は10日夜のライブ終了後、回収の可能性があることを関係者から聞き、大ショックを受け、椅子にガクッと崩れ落ちという。14日以降に徳間とミスチルが所属するトイズファクトリーとの間で話し合いを行う予定で、その後、平自身が会見や文書でのコメントなどに応じる予定はあるというのだが…。
「『愛・佐世保』自体がほとんど話題にならず、『ぬくもり』は曲調が演歌調で、『抱きしめたい』を知らない人が聞いたらまったく分からないので、ここまで問題にならなかったのでは。こんな大問題を起こしてしまったからには、もう沢に作詞の仕事は来ないだろう」(音楽関係者)
とばっちりを受けた平だが、レコード会社のスタッフも含め、ここまで気づかなかった周囲はあまりにもお粗末すぎたようだ。