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2年間マイナーで終えたアスレチックス中島裕之 米国残留か? 日本復帰か?

 12年オフ、海外FA権を行使して、総額650万ドル(約6億8400万円)の2年契約でアスレチックスに移籍した元西武の中島裕之内野手(32)が、ただの一度もメジャー出場がかなわず、契約が満了する。

 中島は遊撃のレギュラー候補として、アスレチックスに入団したものの、昨季はオープン戦で左足を負傷したこともあり、1度もメジャーに上がれず、傘下3Aサクラメントでシーズンを終えた。3Aで残した成績は、90試合出場で打率.283、4本塁打、34打点。

 今季はスプリングキャンプに招待されることもなく、マイナーで開幕を迎え、4月30日(日本時間5月1日)には、2Aミッドランドに降格させられる屈辱を味わった。2Aのレギュラーシーズンは終了したが、チームはプレーオフ進出を決めており、9月中旬までに全日程を終える予定。

 9月1日(日本時間2日)から、メジャーでは登録枠が25人から40人に拡大したが、中島は昇格が可能となる40人枠から外れているため、今季もマイナーでシーズンを終了することが決まっており、2年間で1度もメジャーでプレーすることはできなかった。

 今季、中島は3Aで12試合に出場し、打率.128、0本塁打、4打点。2Aでは、73試合で打率.266、6本塁打、31打点の成績の成績を残している。

 3年目は年俸550万ドル(約5億7800万円)で、球団が契約更新の選択権を持つが、実績を残せなかったため、行使される可能性は極めて低い。

 夢をもって、米国へ渡った中島だけに、メジャーでプレーしたい意向はあるだろうが、守備面での評価が低く、メジャー契約でオファーする他球団が出てくるとは考え難く、米国に残れたとしても、マイナー契約となりそう。

 そうなると、年俸は大幅に下がり、メジャーに上がれる保障はない。これまで同様、マイナーで泥水をすすらなければならなくなる可能性も十分。

 アスレチックスとの契約が切れることで、古巣の西武や阪神など、国内の球団が熱視線を送り、獲得に向け調査を開始している。日本球界に復帰する場合、FA宣言した翌々年(14年)の11月30日までは西武に保留権があるため、それまでに西武以外の国内球団が中島を獲得するためには、最終年俸(12年)2億8000万円を基準とした補償金を旧球団に払うことが必要となり、古巣の優勢は揺るがない。

 2Aのレギュラーシーズンを終えた中島は、プレーオフ後に、「まだ、時間があるんで、じっくり考えたい」と話している。

 日本球界に復帰すれば、2億5000万円〜3億円程度の年俸はもらえるだろう。薄給でも、メジャーへの夢を追って、米国に残るか、はたまた現実を取って、日本に戻るか、究極の選択を迫られることになる。
(落合一郎)

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