「今年は期するものがある」という日高だが、トーナメント制覇は容易ではない。エントリーする10選手は、IWGPジュニア・タッグ王者のプリンス・デビィットをはじめ、強豪揃い。過去最高のメンバーが集う。
日高は11・23後楽園大会の2回戦から登場し、マグニチュード岸和田と激突するが、ヘビー級と互角に渡り合う岸和田のパワーに警戒心を強める。
トーナメントは過酷なものになりそうだが、日高は悲願の初優勝を果たすために、自身に2つの条件を課した。一つはこれまで実践してきたサイコロジーレスリングを貫き通すことだ。「技術では誰にも負けていない」という日高は、試合の際は常に何パターンものシミュレーションを練り、状況に応じて最善の選択肢をチョイスして勝利を目指している。そしてもう一つには、練習の取り組み方をあげ「あと一歩という苦しい時に力を出せるようにするには、普段から自分を追い込んでいくしかない」とした。
最大の敵は自分自身であり、「プロレスリングに解けない問題はない」というスローガンを掲げる日高は、改めて心身を鍛え上げ、優勝という難解な問題を解いてみせるつもりだ。