18日に発生した京都アニメーション放火事件。35人の犠牲者に加え、計り切れないほどの被害を出したこの事件だが、「ヤマカン」の愛称で親しまれる山本氏は29日にブログを更新し、「僕と京都アニメと、『夢と狂気の12年』と『ぼくたちの失敗』」というエントリーをアップ。今回の事件を「代償」と位置づけ、物議を醸している。
山本氏といえば、07年4月に『らき☆すた』の監督を突然降板。理由については、山本氏の当時のブログでの他社アニメへの批判が関係しているとも言われていたが、山本氏は今回のエントリーで「京アニは2007年、匿名掲示板の『狂気』と結託し、僕をアニメ制作の最前線から引きずり降ろした」「ここから彼らとネットの『狂気』との共犯関係、そして僕とネットとの飽くなき戦いが始まる」と触れ、自身が京アニと決別した理由は、この『狂気』と手を切ったことだとした。さらに山本氏によると、それ以降、アニメは「犯罪的なまでに異形の人間の存在を防御し、峻別する」場になってしまったといい、そこに混じっていた火種が今回爆発したとのこと。
山本氏は今回の事件について、「僕が12年間、何度も悔し涙を流しながら払い続けた『代償』を、京アニは今、いっぺんに払うこととなった」と断言。「どんな危険を孕んでいるか想像もつかない『狂気』を自ら招き入れ、無批判に商売の道具にした時点で、僕たちの命運は決まっていたのだ」と分析していた。
しかし、このブログにネットからは、「人としての品位を疑う」「こういう人間性だから降板させられただけでネットはなんの関係もない」「同僚だっていただろうに、よく代償とか言えるな…」という批判が殺到。一方、「このブログでヤマカンを攻撃する人こそが『狂気』ってことなのか?」「ヤマカンを罵る人たちが狂気だって構図分かる」といった理解者も見受けられた。
発生からまだ2週間も経っていない今回の事件。事件に心を痛めるアニメファンにとって、受け入れがたいブログエントリーとなっていた。
記事内の引用について
山本寛公式ブログより https://ameblo.jp/kanku0901/