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何かが足りない世界陸上

 陸上の世界選手権・世界陸上が27日に韓国・大邱で開幕し、これまでの大会同様、TBSで独占中継されている。

 「TBSは97年のアテネ大会から放送し、今大会まで8大会連続で俳優の織田裕二とフリーアナウンサーの中井美穂がメインキャスターをつとめている。興奮すると感情がたかぶり絶叫する織田を中井がなだめてうまく進行という感じだが、すっかり慣れているので2人を交代させない」(TBS関係者)
 大会初日、日本勢は5人が出場しメダルが期待された女子マラソンでは赤羽有紀子の5位入賞が最高でメダルを逃し、男子棒高跳びでは澤野大地が予選を通過。夜には金メダルを目指す男子ハンマー投げの室伏広治が登場するが、以前の大会と比べて何かが足りず、いまいち盛り上がりに欠けるというのだ。

 「選手紹介が単調で、ただ世界記録保持者とかどこの国とか説明するだけで、陸上ファンでない一般視聴者にはまったく浸透していない。日本人でも世間に広く名前が知られているのは五輪王者の室伏ぐらいでは。外国人選手でも男子100メートル・200メートルの世界記録保持者のボルト(ジャマイカ)ぐらいでは」(陸上担当記者)
 たしかに、以前の世界陸上では日本人選手だと、男子短距離の朝原宣治に「燃える走魂」、男子400メートルハードルの為末大に「侍ハードラー」などのニックネームを付け、ほかには「大阪タケノコムスメ」、「日本最速! 歩く飛脚」、「世界最速の受付嬢」と視聴者の興味を引くようなニックネームを付けまくっていたが、前回の09年ベルリン大会から自粛されてしまったという。

 「07年の大阪大会で日本選手団が惨敗した際、日本陸連の高野進強化委員長が『一部の選手たちの事前のパフォーマンスが目立ち、実力以上の期待を集めてしまった』と反省し、09年の大会前、TBSに『ニックネームとかもういいんじゃないか』と通達したという。たしかに、ニックネームに不快感を持った選手や関係者がいたのも事実のようで、TBSは高野氏の通達を受け入れ前回大会から自粛。今回はニックネームは完全に取りやめてしまったようだ」(同)

 大会初日には昨年だけで2度世界記録を更新した男子800メートルの世界記録保持者・ルディシャ(ケニア)が圧巻の走りで予選突破したが、サラっと紹介されただけ。
 大会期間中は朝から晩まで独占中継しているものの、日本のお茶の間に世界屈指のアスリートたちの名前が浸透する可能性は低そうだ。

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