コミケはこれまで、1996年の夏から東京ビッグサイトで開催されてきた。来場者数は毎回50〜60万人に達するかなり大規模なイベントである。
2020年夏に開催される東京オリンピック、パラリンピックにおいて、同施設はメディアセンターとして使用されるため、通常の施設使用ができず一部しか使えない。利用面積が減るため、開催日程をこれまでの3日間から4日間に延ばす予定だ。その分、運営コストが生ずるため有料化が提案された。
これまでコミケは有料のカタログ購入が推奨されてきたが、必須ではない。全国各地で行われる小規模な同人誌即売会の場合は、カタログが入場券代わりとなっている場合が多く、いわば標準のスタイルにコミケが追いついたといえる。
これを受け、ネットでは賛否両論が巻き起こっている。賛同の声としては「もともとカタログは買っていたし、特に問題なし」「有料化でフィルタリングになるから変な客が来なくていいのでは」といった声が聞こえる。一方で、否定的な声としては「同人誌には金を使いたいけど、コミケの入場料には金を払いたくないわ」「金がない人を見捨てるようで嫌だ」といった声が聞かれる。
コミケの参加者は、同人誌購入の明確な目的がある人間がほとんどである。基本的には長机のブース上に同人誌が並べられているだけである。一方で、さまざまなキャラクターが集うコスプレ広場は、物見遊山の客も多い。こちらに関しても、ネットでは「コスプレ女撮りまくってるカメラマンから金取ればいいんでは」「この場所を廃止したら観光客も減るからよさそう」といった声も聞かれる。
コミケのありかたについては、今後も議論を呼び起こしそうだ。